2008-12-09 07:03:27

天国はまだ遠く

テーマ:映画

天の橋 お眼鏡かなう 空と地に



 日本三景の一つ「天橋立」を訪れたのはいつだったか。身近に聞けば手に入る情報。なのに、手に入れづらい。私は今日まで、どんな日々を送ってきたのだろう。
 とりあえず、自分の記憶を辿ってみる。目的地は、天橋立でも宮津でもない。そうだ、久美浜だ。ここに宿。これを拠点にして、天橋立も行ったけど、山陰の鳥取砂丘も行ったんだ。今更ながら地図を調べれば、天橋立がある宮津と宿泊した久美浜は、丹後半島の東の付け根と西の付け根になるんだね。ふうん。だから、久美浜へ訪れるのに、天橋立を股の間から逆さに見たし、今回の映像に何故か懐かしさが込み上げてくる風景があったんだ。
 日本三景の一つが「天橋立」だとすれば、あとふたつは何処? ああ、松島と宮島だあ。江戸期の儒学者である林春斎が著書「日本国事跡考」に、「丹後天橋立、陸奥松島、安芸厳島、三処を奇観と為す」と書いたのが始まりと言われているげな。丹後天橋立と安芸厳島は行ったことがあるが、陸奥松島は行ったことがない。今度、宮城へ行かねば。
 それは、ともかくとして、丹後天橋立あたりに自殺の名所があるらしい。眼鏡橋と言う。眼鏡橋(めがねばし)は、橋の種類のひとつで、本来はアーチが2つ連なった石造2連アーチ橋を指す。2連アーチ橋自体と水面に映る橋とが合わさった姿が眼鏡のように見えることが、その名の由来といわれている。広義では、単アーチ橋や3連以上のアーチ橋も含めた石造アーチ橋全般を眼鏡橋と呼ぶ。また、石造だけでなく煉瓦造のものも眼鏡橋と呼ばれることがある。個別の橋の名称や別称としても用いられる。
 そんな辺りに、「たむら」という民宿があるそうな。今度、行ってみようと思っている。別に大した理由はない。人里離れたと言いながら、近所の人たちは、30分も車を走らせれば、何でも手に入る。今の日本は、どこもそうだろう。そんな中、野菜を育て、魚を採り、鶏の首を掻き切る。自分が生きるとは、そういうことなのだ。たとえ、自らの命を短絡的に落とそうとした輩からしても、その営みは、ついついゲロを吐いてしまうのだ。
 そんな「たむら」に、行ってみたいと思ったのは、自殺志願者としてここを訪れながら、彼女がとことん生きることの様を演じ、この地に住む人々にも生きる糧を与えてしまった、そんな一人の女性に会いたいからだ。
 彼女は、加藤ローサ演じる千鶴。そして、民宿「たむら」を営む男、彼女の生の復活の引き金を与え続ける男たむら、チュートリアルの徳井義実。
 いや、何も隠したって仕方がないから、映画のお話どおりでは言わないけど、例の眼鏡橋で田村の婚約者(藤澤恵麻)は飛んだのよ。田村は、実はそれが契機で、こんな誰も訪れないようなところで民宿を営み、自給自足生活を送るようになった。
 その民宿で睡眠薬を使って自殺を図った千鶴。しかし、見事に失敗! その後の話が綴られる。いろいろあるけど、彼女の一度死を覚悟した後の、しかも失敗した後の、ここでの生活、それが大切なんよね。中でも、シニア夫婦の疎遠な関わりを回復させてしまう彼女のパワーは、生きることの大切さを教えてくれるね。もちろん、たむら自身が、自らの自殺した婚約者と彼女をダブらせるあたりは、私ら鑑賞者に汲み取って欲しいべきことをしっかりと伝えようとしている。いいなあ、この二人。
 確かに加藤ローサは可愛いし、別にチュートリアルの徳井は、あのシャマランなんとかみたいなお笑いが最優先ならば何ともないが、そんじょそこらの一般的な普通の女性から見れば、いくらお笑いでもイケメンに見えるらしい。そんな面のいい二人が演じては、誰だって納得、なあんて誰か言ってたけど・・・。前も何処かで語ったが、映画とはそういうもの。感情移入を大多数に行うんであれば、まず面子からでしょ。しゃあない。
 ボクからすれば、徳井はもちろん、加藤ローサにしても、面子がいいだけの映画じゃないと思うよ。徳井は、例のシャマランなんとかのギャグしか知らないけれど、それでも面白いキャラと思うし、加藤ローサにしては、他の映画の単に可愛いだけじゃない、この宮津の地に何度もゲロを吐いて、恐らく再び、この地を訪れるであろう予感をさせるステキな役を演じるに足りるキャラだったよ。
 実は、きれいだけの彼女の印象が、この・・・なんだっけ、ああ「天国はまだ遠く」だ、これで、いけるじゃん、可愛いだけじゃないじゃん、そう初めて思えたね。監督は「夜のピクニック」の長澤雅彦。 多部未華子と石田卓也が主演、貫地谷しほりがやたら目立ってた。ああ、そう言えば、これにも加藤ローサ出てた。なるほどね、だね。
 何はともあれ、そんな自分にとっても憬れの日々が、もし宮津の思い切り北にある民宿「たむら」にあれば、絶対に一度、訪れてみたいものぞ。ちなみに、千鶴が民宿で自殺失敗して、初めて食べる朝食、まいったなあ、おいしそう。あのおかず(ぱりぱりとお漬物など)もさることながら、白飯の頬張り方、おなかがすいた。食べることって、生きることなんだね。


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