奇跡のシンフォニー
テーマ:映画葉の騒ぎ 寄せて紡げば 月踊る
観た!参った!これで感想は終わり。いつものように、ああだこうだ言いたくない、それが「奇跡のシンフォニー」。
何が奇跡だ、何が可哀相はお話だ、などと言うなかれ。この映画は、主人公エヴァン・テイラーおよびオーガスト・ラッシュを演じるフレディ・ハイモアが、音楽って凄いことを教えてくれる映画。ただ、それだけ。生まれつき類い希な音感を持つ彼、そのシーンが冒頭、ユニークな音と映像で綴られる。そうかあ、すべての音は、騒音までもが、こんなに音楽に繋がるんだ。もう、やられた。
その実の親であるライラとルイス、息子が生きていることを知らない。11年前、新進チェリストのライラ(ケリー・ラッセル)、そしてロック・ミュージシャンのルイス(ジョナサン・リス=マイヤーズ)。いくら、この二人が音楽に長けていたとはいえ、その引き離された孤独なる息子が、ギターを打楽器のように使いこなし、6ヶ月でオリジナリティ溢れる演奏をし、さらには、一晩で教会のパイプオルガンを弾きこなすようになり、ジュリアード音楽院では、授業中にセンセイの講義をそっちのけでオケ用の楽曲を作ってしまう。なあんて、荒唐無稽だあ、はい、そうです、です。
でも、この神童、もう音楽が好きでたまらない。そのシーンの笑顔が忘れられない。さすがフレディ・ハイモアかな。彼の不幸な生い立ち。それは、まあいい。そんなことよりも、彼に釘付け、音楽が好きになる。音楽を好きな人は、もっと音楽がステキになる。彼の音楽が父と母と自分とは吸引する。音楽とは、そういう力があるのだ、荒唐無稽でも、もう、そう思えてくる。
何が奇跡だ、まだそういうのなら、これは別に奇跡のシンフォニーなんて仰々しいテーマのお話じゃない。オーガスト・ラッシュという音楽好きの少年のお話、そんでいいよ。もともと、原題は「オーガスト・ラッシュ」。邦題が「奇跡のシンフォニー」、だから、別にいいじゃない、音楽の力を見せ付けてくれるオーガスト・ラッシュという少年のお話、そういうことで。
確かにボクがギターを弾き、キーボードも弾く、から、うれしくって仕方がなかったのかもしれない。実際、この映画の鑑賞直後、家に帰って、いきなりフォークギターをオープンチューニングにして打楽器の如く叩き出した。伴侶は、あらあら、そんな様子。でも、かつてCSN&Yで手ほどき受けたオープンチューニングではギターは叩かなかった。あんなふうな演奏は大変だ。でも、うれしい。
そこで、早速、ネットで試聴できないか探した。あったあった。いやあ、甦る。こりゃ凄い。決めた。で、もう、その後、アマゾンでサントラの購入の手続き。いやはや、こんな調子。
そして、さらに、たまたま本日、クラシックギターの弦の予備を買うべく、いつもの楽器屋さん。そこでお値打ちハーモニカ、Hohnerのを見つけ、思わず購入。そう、ちょいと汚れ役でもありながら、エヴァン改めオーガストの育ての親とも言えるロビン・ウィリアムズ演じるマックスウェル・“ウィザード”・ウォラスを思い出したのだ。
こうして、この「奇跡のシンフォニー」は、一時ちゃんとした社会人として生活するが如く音楽演奏から離れたライラとルイスを息子であるエヴァン改めオーガスト・ラッシュが重力以上の引力で引き合わせたのだ。いいじゃないか、このハッピーエンド。
サントラCD届いたら、もう一度書くね。待っててね、それまで、この映画の余韻、終わらせないよ。ううん、届いたら、もっと余韻、増幅させるよ。あの叩いたギターの音の増幅音のように。人生のあちこちから流れ込んでくる音を自らの生きることの創造に巻き込んでいくように。
| 奇跡のシンフォニー
(2007) 【監督】カーステン・シェリダン 【出演】フレディ・ハイモア / ケリー・ラッセル / ジョナサン・リス=マイヤーズ / テレンス・ハワード / ロビン・ウィリアムズ / ウィリアム・サドラー / レオン・トマス三世 / ジャマイア・シモーヌ・ナッシュ / マリアン・セルデス / ミケルティ・ウィリアムソン / アーロン・ステイトン / ロナルド・ガットマン |
もう、だめ。打ち震えっぱなし。
音楽好きには、こんな映画たまんない。その心を捉えるフレディ・ハイモアくんに、絶大なる拍手。喝采!!!













