2005-10-06 12:35:51

シン・シティ

テーマ:映画

権力は いつも悪と 取引する 




ちょっとちょっとクエンちゃん。この間の「キル・ビル」で懲りたかなあ、思たら、今度は、二人も悪がき仲間集めて。分かってますってば、あなたが誘ったんじゃなく、誘われたんでしょ。はいはい。
 もう何年なるやろねえ、あなたが映画界に出て。「レザボア・ドックス」はさておいて、「パルプ・フィクション」、完全にあなたの好きなパルプマガジンの影響。ジョン・トラポルタさんの復活と言う話題も手伝って、桧舞台に踊り出ちゃったわね。そんときは、不安で一人で観に行った。
 あの巨匠オリバー様と手を組んだ作品なんでしたっけ、ああ「ナチュラル・ボーン・キラーズ」とか、あの時は、ああ、あなたも大人になったのね、暴力を娯楽の一要素にしてしまったアメリカ現代社会のすさんだ姿を描いたのね。えらいえらい。
 そう思って、勇気を奮って、お友達を誘って、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」、あれを観に行ったけど、もう恥ずかしかったわよ。「えらいものを見せてくれたざますわね」ってお連れに言われた。あなたと同じ漫画おたくのロバートくんと手を組んで。なあんだ、しかも、あれ、ほんとは手を組んでないでしょ。前半をあなたが担当して、後半をロバートくんやらせて、くっつけただけでしょ。「ナチュラル」も、オリバー様のメッセージなんね。もう観客を小ばかにするのもいい加減にしなさい。と言っても、最高って言う人たちもいるのよね、不思議なもんだわア。
 今度は、そのロバートくんだけじゃなく、同じ漫画仲間のフランクくんまで引き連れちゃって。三人寄れば文殊の智慧って言うけど、あなたたちガキ大将じゃ悪巧みになっちゃうわよね。だいたいからして、ピストルの逆噴射で死んだ人間がなんで生き返るのよ。額に銃身ブッ刺したまま、喋るなんざ、まるでフランケンシュタインじゃあ~りませんか。
 あなた、これまで映画の中で、何人殺しちゃったの。大概にしとかんとあかんよ。まあ、大統領殿がよその国で、しかも現実の中で大量殺人していることからすりゃ可愛いもんでしょうけどね。
 映画の新たな地平を切り開いたとか、コミックファンを映画ファンにした潜在需要開拓者だとか、そんな評判もあって、カンヌ国際映画祭審査委員長もやるくらいになって、もう、ご立派なのは分かるけど、でも、あなたのいいところは、そういうふうになっても、子どものときの心を忘れないところよね。
 単純だけど、日本の劇画みたいにバンバン人殺すけど、その裏腹の純真な心。分かってるわよ、私はね、クエンちゃん。
 シン・シティって、ある意味アメリカ社会の裏返しじゃない。ごめんね、また大人ぶるけど。そんな環境で、小さい頃からパルプ・マガジン大好きっ子で、そこで得た遊び感覚を、今、そのまま映画に持ち込んじゃった、やんちゃな子ども。日本の劇画まで持ち込んじゃったんでしょ。その純真な心、無くして欲しくないなあ、そういう気持ちもあるのよ。でも、もーちょっと、いい加減に大人になってくれるとうれしいなあ。周りが持て囃しすぎかな。
 映画は所詮娯楽、楽しければいい、へんに理屈っぽく、芸術性に行くとヨーロッパ映画みたいに、誰もついてこなくなる、だから、あなたの新しい映像スタイルは、娯楽の底辺を広げる第一人者にもなったと思うけど、でも、その感覚イコールアメリカ人の暴力戦争好きと思われないように気をつけてね。
 私は分かってるわよ、バイオレンスなゲームや娯楽がそく殺人者を作る、なんて短絡な因果関係を口にする大人たちの安直論理、そんなんありゃしないわよ。いつだったか、日本のアニメの戦闘シーンにバッテンをつけたアメリカの大人たちだから、実は日本の漫画以上に人殺し感覚をコミックで育ててしまった、そういう安直な影響を平気で口にされかねないから、そう思われないよう注意してね。
 わかった、クエンちゃん!



うるっせえなあ、かーちゃん。そういう、本音と建前使い分けてるから、俺みたいなグレたガキができるんだよ。
 だいたい優等生な作品ばっか作ってんのが気に食わんのよ。建前ばっかで。映画がなんぼのもんじゃい。コミックよりもテレビよりもえらいんかい。そんな幻想とっぱらっちまえ。
 映画をもっと思想的にしたい奴もいれば、俺みたいにコミックにしたい奴がいてもいいじゃん。それがアメリカの国民性よ。かーちゃんだって、分かってんやろ。



これ、かーちゃんって言うんじゃないの。ママとお呼び。



はい、ママ。あれは、ほんまに、フラ坊が言い出しっぺで、ロバくんと彼の二人に誘われたんです。三人が各々好きなストーリーを言い出したから、三本の話がこんがらがる複雑な映画になってしまいました。ごめんなさい。



なに言ってるのクエンちゃん。全然、複雑じゃないわよ。あいかわらず単純明快の痛快まるかじりじゃない。あれ、一本じゃつまんないわよ。それに映像美って騒がれてるけど、そんな小難しいもんじゃなく、単純に、コミックの2色刷りの世界を効果的にしただけやんね。ほんとはへんに難しく見られて困ってんじゃないの。
 いいい、ママには大人しくなっても、他の人の前では大人しくならんでええからね。せっかく、そうやって世間を生きていく武器を手に入れたんだから、現代社会の戦場で勝ち抜いて生き延びてっておくれ。で、たまには分け前もおくれ。
 ところでお願い、ミッキー・ロークのサイン貰ってきて。あ、ブルースはいいわ。ちょっと、いいかっこしいで、ワルになりきれへんとこがつまんないから。だいたい、助けたナンシーが、大人になって、ジェシカ・アルバだからいいけど、山田花子だったら、どないすんねん。
 とにかく、あなたは、二十世紀末の申し子よ。浪花魂、見せたりやあ、がんばりなやあ。



はあい、ママ。

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コメント

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2 ■zatttchi様

こちらこそ、ありがとうございます。
>次回作はどうなるんでしょうねぇ
まさかシン・シティ2なんて出てくるんでしょうか。

1 ■TBありがとうございます

白黒の世界がなかなかよかったです。
アメコミと白黒の相性がいいのがわかりました
次回作はどうなるんでしょうねぇ

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