ホテルを出て近くの漫喫に入店すると、榊はすぐに全員を集めこれからの行動指示を行った。


「それでは、ちょっと遅いが昼食を取ろう。その後、指示に従って敏速に行動するように!」

「はい。」

声を潜めてみんなが即答した。

食事を済ませると、佐仲と泉は先に店を後にした。
榊と小川はその後、残った荷物を抱え出発。

作戦が開始された。



「じゃ、私は機材を持って現地に直行するわ。」

「ああ、気をつけてな。俺も、そんなには掛からない筈だ。」

「オッソー!」

「オッソー!」

「ぷぷぷ…。」

2人は笑いをこらえながらそれぞれの任務へ向かった。



「小川さんは、この地図の東半分に仕掛けて下さい。え~っと、このシールを貼って…なるべく人通りは避けて…。」

「わかってますよ分隊長。私の専門分野ですから…。ふふ…」

「アハハ…。そうでした。それじゃ、6時に現地で。」

「はっ!了解。」

こちらは、若干緊張の面持ちで別れた。


それぞれの任務をこなし再びグループ全員が集合したのは、本来の作戦決行時刻の午後6時だった。


「みんなご苦労様。いよいよ始める。覚悟はいいか?」

「はいっ!」

気迫溢れる返事が返る。

「佐仲、テレビはもう来ているか?」

「はいっ!分隊長の仰る通りに指示しました。」

「うむ…。泉はどうだ?サイバーテロの方は準備出来てるか?」

「もち!私を誰だと思ってるんですか?」

「ククク…。解ってるさ。12歳でアメリカハッキングコンテストで優勝した女オタクだ。」

「ひっど~い!」

「ぷぁーははは…」

榊と泉の会話に佐仲、小川が爆笑した。

「ククク…。よし!冗談はここまで!みんな、心せよ。命懸けだ。」

「ぷぁ、し、失礼しました。ククク…。」

「こら、佐仲!」

「す、すいません。」

またしても小川の一活を受け、さすがの佐仲も真剣さを取り戻した。

「では、いざ出陣!」

「はいっ!」

夕暮れが迫る首相官邸に4人が歩き始めた。
日本中を揺るがす東京同時多発テロの始まりだった。


つづく
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