首相官邸の入り口に着いた4人は武装を整え守衛ボックスを占拠したのち一気に正面玄関を急襲した。

「な、なんだ!君達は~!!」

運悪く玄関に居合わせた戦国官房副長官が叫び声をあげる。

「抵抗するな!おかしな真似をしたら、即、射殺する!」

ドスの効いた声で小川が警告を発した。

「な、何を言ってるんだ!ここがどこだか分かっているのかー!」

「もちろん!」

泉が笑いを含んだ返事を返した。

「いい加減にしないか!ここは君達が来るような場所ではない!」

「うわ~!すっげー差別発言!いいのかよ、セージカがそんな事言って!」

「クッ!うるさい!兎に角、サッサと出て行け!」


【バーン!】


「えっ?何だ?」

「副長官、今、アナタは射殺されました。」

榊が冷たく言い放った。

「な、何を言ってるんだ!」

「佐仲!副長官に死体の札を渡して差し上げろ!」

「はい!!…副長官、これを首から下げて、その場所から動かないで下さい。」

「ちょっと待て!こんな事が許されると思っているのかー!」

「我々は、総理の発案による訓練に最善を尽くしているのです。許すも許さないもありません。」

榊の真剣な態度に戦国は一瞬言葉を失った。
しかし、さすがに百戦錬磨の政治家だけあり、すぐに立ち直り反抗に出た。

「そうまで言うのなら、良しとしてやる。しかし、先ほどの発砲は私に命中していない!だから、私はまだ健在だ!」

その時、後から大きな声が掛かった。

「弾は命中しています!我がテレビ夕陽の映像解析によると、弾は副長官の額の真ん中に命中しております!即死です!」

テレ夕レポーターの振立伊知郎が颯爽と立っていた。

「な、なんだ!」

さすがの戦国も振立の突然の登場に顔色を失した。

「こんばんは、副長官。いや~、在るとこから面白い情報を得たもんで早速馳せ参じた次第です…。あ、お邪魔はしませんのでどうぞおつづけ下さい。」

もちろん、在るところとは榊の事だった。こうした事態に備えて佐仲に命じてテレビのクルーを招いておいたのだ。
政治家はマスメディアに極端に弱い。
これで、榊達の行動を阻止する政治家はいない筈である。

「では、次の行動に移る。小川さんは例の物を官邸の主要個所に仕掛けて下さい。泉は官邸のホストコンピューターを確保しろ。佐仲は私と首相の身柄を確保に向かう。急げ!」

「はい!!」

官邸は騒然となった。

続く
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