面接



俺は鏡 陽一。

超一流大学の首席を張ってる超・超エリート候補生だ。

将来は超・超・超エリート間違いない。

周りの皆が女と遊び回っていた時もひたすら勉学に励み、将来の事だけ考えて大学生活を送ってきた。

その苦労が実りこの就活は向かうところ敵なし。

すでに20社から内定を貰っている。

しかし、本当の本命は今日面接を受けるA社である。

うん?エリートなら官庁を何故受けない?って?

ふん、あんなとこ年功序列で50過ぎるまで能なしの先輩たちにこき使われるだけ。

本当のエリートは実力で勝負するもんさ。

まあ・・・今日の面接も受かったも同然だけど・・・



「やあ、鏡君。また一緒だね。」


ちっ!またコイツか。

この就活中しょっちゅう一緒になった嫌な感じの奴だ。

イケメンなのを鼻に掛けてカッコばかりのイケスカネ~奴。

大学も2流のくせして最終まで残りやがるんだよな~。

ちっ!顔がいいだけでどんだけ得した人生送って来やがたんだろ。


「ああ・・・君もまた最終まで残ったのかい?」


「うん、運が良かったみたいでね。」


ふん、そうだろよ。お前に実力があるはず無いもんな。


「まあ、お互い頑張ろう。」


「うん、そうだね。今回は鏡くんと一緒に内定貰いたいもんだなぁ~」


フフフ・・・そうそう、最終までは残るけど、最後は僕が一人勝ちさ。


「ねえ、この人がコウちゃんが言ってた鏡君?」


なんだ?このド派手な女は?


「あ、うん、そう。・・・鏡君、コイツ僕のこれ!」


くわ~・・今どき小指立てるか?・・・てか、就活の最終面接に女連れてくるか~!


「あ・・・でも、関係者以外入れないのでは?」


「エヘヘ、私のパパ、ここの人事部長なの。」


えっ!!!!


「・・・あ、そうなんですか。・・・」


「嫌だ、鏡くんたら・・いきなり敬語になっちゃった。フフフ・・・おかしい~」


・・・て、仕方ないじゃないか。人事部長なんだろ?


「あ、いや・・・」


しかし・・・まあ・・・ホントに派手な女だな・・谷間見えてるし、スカート短すぎだろ!


「鏡くん、心配しないで良いよ。この子の父親は縁故なんかじゃ左右される人じゃ無いから。」


ふん、誰がそんな心配するか。



ガチャ・・・・面接室の扉が空いて・・・



「では、次の方・・・」


「あ、はい!」


ヤツの番か。


「コウちゃん、頑張ってねー」


「うん、じゃ・・・鏡くん、お先。」


「あ、うん。」



あいつが面接室に入った途端、ケバ女が僕の横に座ってきた。


「ね~、鏡くん・・・・」


女の甘い匂いが僕の鼻をくすぐる。


「わたし~、コウちゃんから鏡くんに乗り換えちゃお~かな~」


甘い声で僕の耳元で囁いてきた。


「え・・・あの・・・その・・・・」


・・・僕は勉強一筋でちょっと免疫が無いのだ。



「ね~ってば~、鏡くんならきっとパパに気に入られると思うんだぁ~」


ドンドン密着してきて腕に大きめの胸が当たってるし・・いい匂いだし・・・

スカートから覗く足は結構綺麗だし・・・・

僕はだんだん鼻息が荒くなって来てしまった。


「コウちゃんに内緒で・・・この後どっか行かない?」


とうとうケバ女が僕の手をとって自分の胸に押し付けてきた。

柔らかいし・・・いい匂いだし・・・あ、やば・・・


「あ、う・・・その・・・」



ガチャ・・・


「ありがとうございました・・・」


「あ、コウちゃん、もう終わったの?」


ケバ女は何事も無かったようにあいつの横に立っていた。


「では、次の方・・・・」


あ、俺の番だ・・・・しかし・・・


「次の方・・・・?・・・・鏡さん、いらっしゃいませんか?」


「鏡くん、どうしたの?」


あいつが声を掛けてきた。


「あ、いや・・・」


「君が鏡さん?どうしたんですか?さ、早く立って、部屋に入って。」


「あ、いや・・・その・・・もう・・・・」


立ち上がれなかった・・・だって・・・・


「嫌だ!鏡くんたら・・あそこ勃ってる~~~!やらし~~~~~!!!!」



ケバ女が大声で叫びやがった・・・・しかもあいつと二人で笑っていやがる・・・


ハメられた・・・・






くそ・・・・ハメたかったのに・・・・・







その後、どこかへ行く話は勿論無かった事だった。










そして本当の本命の会社からの採用通知は来なかった。





閑話休題
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