喫茶  南風


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上杉達也は結婚して7年目を迎えていた。

若い頃はスポーツに勤しんでいたが、今ではすっかり喫茶店の主人としてのんびりした人生を送っていた。

妻の南も若い頃はアイドル並みの人気で男たちを魅了していたが、こちらも今ではすっかり喫茶店のママが板についている。

そんな平々凡々な喫茶南風の一日の風景・・・・静かにすぎる一日の風景・・・



のはずが、南の一言から嵐の一日になった。




「達っちゃん!なあ~~~に!このシャツの口紅!」


「えっ!な、何の事?」


「何の事じゃないわよ!この・・・く・ち・べ・に!は、何かと聞いてるの!」


「えっ?・・・イヤ・・・何の事か・・・わからないよ・・・」


「嘘!」


「嘘じゃないよ・・・・」


「絶対!嘘!」


「いや・・・本当に知らないってば・・・・」


「知らないはずないでしょ!だったら、このシャツは誰のシャツだと云うのよ!」


「あ、いや・・・確かに俺のシャツだけど・・・」


「でしょ!だったら・・・なんなのよ!この口紅は!」


「イヤ・・・・だから・・・その・・・」


「浮気したのね!・・・・達ちゃん・・・浮気したのね~~~~!!」


「いや・・・違うって・・・浮気何かしてないって!」


「じゃあ・・なんなのよ!」


「いや・・・それは・・・俺にもわかんないよ・・・」


「なによ!口紅が歩いてきてシャツにキスマーク付けたとでも言うの?」


「あ、いや、・・・・そうかもしれない・・・」


「な、なんですって!」


「あ、いや、違う・・・そうじゃなくて、訳がわからないって言いたかったんだ。」


「全然身に覚えがないって云うの?」


「ああ・・・本当に身に覚えがないんだ・・・・」



(カランカラン・・・・)


そこに常連客の孝太郎がやって来た。

正に今の達也にとって救いの神。


「いらっしゃい!」


「ちわ!達也、いつものネ。」


「ああ、座って座って・・・」


「(メ・ん・)?どうしたの?何か変な感じじゃん」



達也は孝太郎にとりあえずこれまでの話をかいつまんで話して聞かせた。



「ふ~~~ん・・・・そういう事か・・・多分、南ちゃんの勘違いだろうネ・・」


「何よ!こたろ~君も達ちゃんの味方するの?」


「あ、いや・・・そうじゃなくて・・・時々あるからさ、そういう事って・・・」


「嘘!どうして、こんな事が時々あるの?庇ってるんだったら承知しないからネ!」


「庇ってないって・・・なあ、達也。そのシャツ着て満員電車に乗らなかったか?」


「あ!そういえば・・・昨日乗った!」


「だろ?・・・そういうことさ・・・」


「な、何よ!ちゃんと説明しなさいよ!」


「ああ・・・昨日満員電車の中で、前にいた女の人が電車が揺れた時に俺のシャツに口紅付けたんだよ・・・多分、それしか考えられない。」


「本当に?・・・達ちゃん嘘ついてない?・・・信じていいの?」


「当ったり前だろ!嘘なんかつかないよ!」


「・・・・・・・わかった・・・信じる・・・・今度から気を付けてよネ!」


「ああ・・・気をつけるよ・・・」



台風になりそうな嵐だったが孝太郎のおかげでどうやら過ぎ去ったようだ。

ふ~~~~~う・・・・くわばら、くわばら・・・・助かった~~~!







「で、達也、どうして満員電車なんかに乗ったんだ?」


「ああ・・・ちょっと浮気相手のところまで行って・・・あ!!!!」




「パンチ!達ちゃんを襲え~~~~~~!」





ウォン!!ウォン!!
(>ω<)/。・゜゜・



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