告白

告白します。

私は某最大手テレビ局で、チーフプロデューサーをしております。
視聴者の皆様方に喜んで頂ける番組作りに、日夜努力の毎日です。
視聴者の皆様方に喜んで頂ける番組とはどう云う番組か…。
それだけは、今まで秘密にしておりました。
私がヒット作を連発しておりますのは、その秘密のおかげであります。

今日は皆様方にその秘密をお教え致しましょう。
なぜなら、私は今度の人事異動で役員へ出世した為現場を離れるからです。

皆様方、思い起こして下さい。

まずはドラマ部門から参りましょう。

何故、学園物の主人公は不良なのか?
そしてその不良は、どうして実はいい奴なのか?

報道部門もあります。
何故、殊更にエリートの起こした犯罪を強調して報道するのか?

おわかりになりましたか?

実際は、皆様方もよくご存知の通り不良は不良です。実はいい奴だったなんて話しはほとんどありません。
いい奴は、やっぱり真面目な奴で勉強なども努力する奴です。
そして、そういう人間は自然とエリートと呼ばれる人種になります。
ただし、その絶対数は不良及び普通の人々とは比べるまでもなく、極僅かです。

その極僅かなエリートに私たちテレビマンも含まれております。
そして、大多数のアホども、あ…いや、大多数の普通の人々があなた方視聴者の皆様方です。

その為、私たちエリートは、馬鹿げてると知りつつ、有りもしない絵空事を一生懸命作り、ほとんどの犯罪は馬鹿ども…いや、普通の人々が起こしているのを知りつつ、視聴者の皆様方が溜飲を下げられるようにエリートの犯罪を強調して報道するのです。
テレビに真実の放送などありません。
真実のドラマや報道は、皆様方アホども…いや、普通の人々にとっては、自らを惨めに思わせるだけで面白くも何ともないでしょう。
そして、我々エリートはなんせ数が少ないので、真実を放送しても視聴率がとれないのです。

ですから、私はこれまで番組を作る時に、出来るだけ、そして限りなくアホどもが満足する物を作るようにしました。
そしたら、大出世してしました。
馬鹿どもはそんな事も解らず喜んで見ていました。
なんせ私の番組は常に高視聴率でしたから。


あ…電車が来ましたので失礼します。
電車に乗る事は私の唯一の趣味なのです。


「キャー!この人痴漢です!」

「あ…いや、ち、違います~!」



【本日、〇〇テレビのプロデューサーが痴漢で…】

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