続 作家

エッヘン!


私は大作家だ!


誰が何と言おうと、大作家である。


一冊出した本が大好評で、あっちこっちから引っ張りだこ。

執筆の注文がひっきりなし…。



だが、書けない…。


新しいアイデアが全く浮かんで来ない。

私の才能はこんな物だったのか…。

もう絶望的な状態だ…。



【ぷるぷる、ぷるぷる…】



う、ま、また…催促の電話だ…。


「はい…もしもし…」

「あ、せんせ!
構文社の芥川です。

先日お願いした分、明日締め切りですんで…
一応ご確認です!
いかがですか?
もうお出来になりましたでしょうか?」

「あ、いや… もう少し…
すぐ、出来るはずなんだが、ちょっと待ってくれ!」

「あ、じゃあ…これからお伺いしましょうか?」

「いや!それには及ばん。
出来たら、すぐにFAXするから!」

「はあ…そうですか、
じゃ~お待ちしてます!
よろしくお願いしますね~!!」

「わかった、わかった!じゃ~切るよ。」


ふぅ~!!

どうすればいいんだ!

明日からは…

締め切りの期限が次から次に迫っている。

だが、書けない…のだ!


もう、死んでしまいたい!


そうだ、死んでしまえばいいのだ!


そうか…そうか…


よし!首をつろう!


梁に紐を掛けてっと…


えいやっ…


ぐぁ~!!








う、う~ん

夢か…

嫌な夢だったなぁ~。

しかし…。






私は作家だ…。

誰が何と言おうと作家だ。

私は幾らでも書けるのだ。

溢れ出る泉のように書ける。

凄い才能だ!

毎日毎日、次から次へと新作が生まれている。

神が与えた才能だ!




なのに…




どこからも、注文がこない。





悪夢だ…。


醒めてくれ…。


休題
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