ユピテルの測定器を持っている人なら経験があると思いますが、スマッシュファクターが1.52以上の高い数字がでることがあります。
簡易レーダーの場合、打ち出し角の高さによってボールスピードも変わってくるので異常に高い数値が出てきたりするのかと思われます。
トラックマンとフライトスコープの場合は、1.51とか1.52といった数字が出てきます。
これは、ほとんどの場合ヘッドスピードの測定値に問題がある場合です。
レーダー測定器の場合、スウィング軌道やヘッドの形状によってヒール側で測ってしまったり、トウ側で測ってしまうことがあるといわれています。
ヘッドのヒール側とトゥ側では、最大で2m/sも違ってきます。
重心距離が長いヘッドが飛ぶというのは、トウ側のヘッドスピードの速い部分にスポットがあるということになります。
したがってヒールヒッターは重心距離の長いヘッドの飛距離性能の恩恵にあずかれません。
参照
↓
http://www.gcraft1.com/ballspeed.html
とくに最近のヘッドのように大きさやバックフェースの形状が変化に富んでいる場合、かなりヘッドスピードの測定誤差は大きくなる可能性があります。
すでに、トラックマンユーザーたちのあいだでは、トラックマンのヘッドスピード測定値には全面的な信頼を置けないという話も出ています。
私も以前のように、単純なスマッシュファクター値で初速性能を判断するのはやめています。
そのプレーヤーの他のクラブでのヘッドスピードや加速度グラフなども考慮にいれるようにしています。
以前のタイトリストなどは、ヘッドスピード測定値が速めにでる傾向があり、実際のボールスピードも出ていないことが多かったので、SFはほとんど1.44以下の低い数字しか出ませんでした。
(913の場合も初速性能は良くないような感じですが、まだデータが少ないので何とも言えません)。
RBZについては、ボールスピードの数字自体が高く出ていました。
ただし、USAモデルについてはわかりません。
スマッシュファクターの平均が1.45~1.46以上で、ボールスピード自体が出ていれば初速性能は高いと考えても良いかとおもいます。
スマッシュファクターが1.50以上の場合はトウヒットの場合か、ヘッドスピードの測定ミスということが多くなっています。
ただし、ボールによっては1.50以上が頻繁にでることがあるとも言われています。
WISHONの919THIの場合はヘッドスピード測定値が低く出る傾向にあり、1.48~1.51くらいのSF値が頻繁にでます。
トウヒッターの場合、かなり高い数字がでます。
一昨年あたりから大手メーカーのヘッドの初速性能もあがってきているので、ボールスピードだけで比較すると919THIも初速性能が高いといった印象ではなくなっています。
各社ともに初速性能は高くなってきた現在、ヘッドを選ぶときには適正な打ち出し角とスピン、弾道の高さを得られるロフトを今まで以上に重視してください。
少々ボールスピードが遅くても、適正弾道を得られるヘッドのほうが飛びます。
ロフト調整が細かくできるクラブは買ってから後悔する確率は確実に低くなると思われます。
さらに、調整を繰り返しながらフィッティングしてくれるショップで買えば安心ですね。
ただし、ボールスピードが極端にでないようなヘッドもなかにはありますから注意が必要です。
トラックマンに限らず弾道測定器の問題点はスピン測定値にもあるため、再計算などが要求されてくることも多いようです。
したがって、クラブの評価をしたりフィッティングをしたりするばあいは、使っている測定器の欠点や癖を十分に把握して、疑わしいデータは補正したり、削除したりしなければならないわけです。
困るのは、そういった欠点や癖を測定器メーカーは公表しないことです。
まぁ、自分の会社の製品の問題点を公表するところはないのでしょうけどね(^^;)。
さて、ユピテルを使っている人たちにとってアドバイスになるかどうかわかりませんが・・・・
① 低めのボールのボールスピードは、そのまま受け取らない(^^:)。
② スマッシュファクターが高く出ても、ヘッドスピードがいつもの自分のスピードより低すぎる場合のスマッシュファクターは、そのまま受け取らない(^^;)。
③ ヘッドスピードがいつもよりかなり速いのに、スマッシュファクターが低くい場合のヘッドスピードはそのまま受け取らない(^^;)。
といたように、数字を疑ってみてください。
つまり、自分のいつもの数値より高すぎるデータは参考にならないということです。
いつでも頻繁に出る場合は別ですが・・・・・
②と③は、私がフライトスコープを使う際に注意していることです。
スピンについては疑りっぱなしで、再計算しまくっています(^^;)。
トラックマンのデータも同じです。