白い猫のハートの足跡

ハートフルな本が好き



ハートフルな人が好き



ハートフルな生き方が好き


テーマ:
聖者は海に還る (幻冬舎文庫 や 15-6)/山田 宗樹

¥720
Amazon.co.jp

嫌われ松子の一生で有名になった山田宗樹さんの本です。
これは本当に面白かった。作者の醍醐味を感じます。

私立中、高の養護教員をしているシングルマザーの梶山律が勤める学校で、銃の事件が発生。
それを期にスクールカウンセラーの比留間が入職。
比留間は清潔で透明な美貌を持ち、人を癒すオーラのある特異な男性。比留間に話しを聞いてもらった生徒、教師は、みな心が安定し、成績が伸び、前向きになっていく。
そして、自然に、律と比留間は恋愛関係になるのだが、それが比留間の恩師の嫉妬を引き出し、そして、想像出来ない出来事に発展していく。


私は元々心理学が大好きで、そういう本を良く読むのですが、この小説の巻末に、参考文献として沢山の心理学の本が書いてありました。
これだけ勉強した上で書かれたミステリーですから、面白くない訳がありません。
心理学ミステリーとしては、私は絶品だと思います。

ゾクゾクとした恐怖。人の心の闇。そして、少し悲しい気持ちにもなりますが、お勧めです。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:


三島 由紀夫
夏子の冒険

私が三島にはまったのは20代前半の頃。
私の本好きの友人が三島にはまり、紹介してくれたのです。
「イメージと違って、とても読みやすく、面白いから!」 と言って紹介してくれました。
そして、三島がまさに天才だと、友人が絶賛していたのを覚えています。(その時紹介してくれたのは、「女神」という本でした)
現在でも、まだ読んでいない本はあるのですが(例えば豊穣の海シリーズなど)、この時期に一気に読んだ三島は、私にとってある意味、忘れがたい、すごい作家さんでもあります。

さて、その友人が紹介してくれたのが、この「夏子の冒険」という本でした。
友人がその時、私(白猫)には色々な面があって、ある一面に「夏子」を感じると言ってくれたのです。
読んだ後、まだ若かった私自身も、同じ年頃の夏子に共感したことで、とても記憶にある一冊なのです。

さて、私はこの本を2回読んだ記憶があります。
1度目は20歳になってすぐの頃、そして、2度目は今から5年程前でしょうか。
その後、読んでいないので、実はあまりハッキリと詳細を記憶していないのです。
でも、是非、この本を紹介したくて、うろ覚えながら書いている状態です。(そんな状態で紹介することをお許しください)

三島には、いくつかジャンルがあって、いわゆる純文学、誰もが手にとりやすい大衆文学、その他エッセイや日記などがあります。
この「夏子の冒険」は大衆文学に属していて、とても読みやすいのです。

連載が昭和26年と本には書いてありますから、今からちょうど、56年前となります。
細かな時代背景は確かに古いけれど、心理描写など、現代にも通じて、人間は時代を経ても変わらないんだなと感じさせてくれると思うのです。
私が読んだ時も十分、古かったけれど、その古さが昭和の時代の良さを感じさせてくれました。(他にも昭和の元華族の話など、面白い本が色々とあるのです)

夏子は色々なことに幻滅し、当時は結婚することが全てと思われていた時代に、その結婚もする気になれず、「修道院に入る」といい周囲を仰天させます。
そして、修道院のある函館に向かう船の途中で知り合った青年の目を見て、恋に落ちるのです。
その青年の意思に打たれ、一緒に熊狩りに行くのですが、最後に夏子がくだした決断は…。


この本での夏子の活き活きとした感性は、とても楽しめることと思います。
ハッキリと自分の意思を持った夏子に共感する人もあれば、なんだか我が儘だわ! と思われる人もいらっしゃるでしょう。

私個人としては、「決断したら未練なし! 」という潔い夏子の横顔を思い浮かべて、うんうん、とうなずいて読んだことを最後に付け加えます。

他にも三島文学にはお勧めが沢山あります。
また機会があったら紹介させてくださいね!
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:


三崎 亜記
となり町戦争

面白かったのかと聞かれると、面白かったとも言えず、でも、何か、上手く言葉にできないものを感じた小説という読後感でした。

簡単にあらすじです。
主人公はどこにでもいる、ごく普通の青年。
今住んでいる舞坂市も、たまたま住んでいるだけ。
そんなある日、「広報まいさか」に「となり町との戦争のお知らせ」という文字を見つけるのです。
変わらない毎日なのに、その後の「広報まいさか」には戦死者の数が淡々と載せられるのです。
そして、ある日、主人公に「戦時特別偵察業務従事者」の任命が降りるのです…。


第17回小説すばる新人賞受賞作。

とにかく着眼点は面白いし、テーマも面白いと思います。
また、小説中に、公の文書が入るのもいい趣向じゃないかと感じました。

でも、難点は、出てくる人、どの人にも魅力を感じないこと。
淡々と進めることで、当然だけど、話に入り込むことも出来ませんでした。
戦争をリアルに感じさせない戦争ではあるけれど、逆に全くゾクゾクするような、見えない敵も感じることは出来ませんでした。それは作者の意図なのか分かりませんが…。

一般的なミステリーは、冒険やスリルにドキドキしたり、先が気になったり、展開にワクワクするものですが、この小説に限ってはそれはありません。
でも、つまらかないかと聞かれると、つまらなくもないのです。

こんなに感想を書くのが難しい小説も、逆に言うとあまりないかもしれません。

同じテーマで違う作者が書けば、全然違う話になると思います。その方が面白そう…というのが本音ですが、やはりテーマや発想も才能の一つですし、この作者の今後が楽しみです。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:
著者: 渡辺 淳一
タイトル: 幻覚

医学物が好きでファンになった渡辺淳一さんですが、その後、恋愛小説でいっせいを風靡されましたよね。


この「幻覚」という本は、久し振りの医学物だと思い、期待して読んだのですが、正直期待はずれでした。


氷見子という、常識を逸した美貌精神科医と、そんな氷見子に恋こがれる、年下の看護師の話しです。

病院の黒幕をあばくというのならもっと面白い本は沢山あるし、美貌の謎の医者というのを書きたかったのかなという感じです。


男性が思い描く「悪女」「妖女」というのは、どうしてみんな、同じような雰囲気なのでしょうね…。


この本を読みながら、何となくこんな感じの本を読んだことがあると思いました。

確か遠藤周作さんの晩年の作品だったような。


思い出したら、また紹介させてくださいね。


渡辺淳一さんの医学物や恋愛物の素晴らしい作品を期待して読むとがっかりするかもしれません。

でも、軽い気持ちで読むのなら、長編ながら、サラサラと読めるので(あまり奥が深くないというか)、いいかもしれません。

途中で読むのを止めようとは思いませんでしたので、ある一定線は保っていると思いますよ。

いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)

テーマ:


著者: 夢野 久作
タイトル: 少女地獄

とっておきの秘蔵小説を紹介させてください!
なぜ秘蔵かというと、知る人ぞ知る作家さんで、ご本人はもう、50年以上も前に亡くなっている方だからです。

没してもなお、そのあやかしの世界が一部ファンに魅了され、現在でも沢山の著書が発売されています。
代表作は恐ろしい世界観を書いた「ドグラマグラ」ですが、今日は短編集「少女地獄」を紹介させてくださいね!

「少女地獄」はの短編3部作で出来ています。
その最初の話が、虚言癖のある看護婦さんの話です。

可憐な少女ユリ子は、すべての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦。
虚言症だとは分からない程、可憐な容姿のため、周囲はひどい目にあうのです。

一時代も前の話なので、古くささはありますが、その古くささが魅力だと思います。
私は学生時代、古くさいミステリーにはまったことがあります。
横溝正史やその他、大正、昭和初期の推理小説(今読むと、何か高尚な小説に感じます)の古くさい文体と時代背景が面白くて、味わいがあるなあと思っていました。

夢野久作さんの話も同じような、古くさいがゆえに、それがまた魅力となって、物語に深みを与えていると思います。
何とも救いようがない話ですが、ある意味笑える話でもあります。

短編で読みやすいので、興味があったら、書店で冒頭の部分でも立ち読みしてみてくださいね!
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

テーマ:


著者: 山川 方夫
タイトル: 夏の葬列

今日はとっておきの中のとっておきの本を紹介させてください。
友人からのお勧め本として紹介してもらい、読んだのですが、中学校の教科書で、出会ったことのあるの作家さんでした。
表題作である「夏の葬列」は当時教科書で読んだときも、胸がズキンと痛みましたが、何度読んでも、ある真実を知った時の衝撃は同じように訪れ、胸がギュッとなるのです。

空襲から少年をかばった少女のその後を知りたくて、大人になった少年は住んでいた町に再び訪れます。
そこで出会った葬列で、少年が受けた衝撃。
その衝撃は作者の筆を通じて、読み手である私たちの心にも大きな衝撃を与えます。

若くして夭折した天才作家さんの山川方夫さんは、長編大作を沢山書かれた方ではないので、年が経つにつれ、段々と忘れられていってしまうのかなと思い、哀しい気持ちです。
もちろん、私も山川さんを知った時には既に亡くなっていたのですが、風化しない魅力があると思います。

全集も出ているようですが、高価なため、私には手が出ません。
いつか読んでみたいなとは思っているのですが…。

この文庫本は本当にお買い得です。
どんなに良書でも、今の出版業界では、増販未定になることがありえるので、手に入る今、良かったら読んでみてくださいね。
期待は裏切らないと思います。(多分)
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。