白い猫のハートの足跡

ハートフルな本が好き



ハートフルな人が好き



ハートフルな生き方が好き


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告白/湊 かなえ

¥1,470
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遅ればせながら、大ベストセラーの本書を読みました。

一言でいうなら、うなるような面白さがありました。

主人公の女性教師の娘が校内で事故死したのですが、その犯人がクラスにいると、終業式の日に打ち明けるのです。

連作短編の形をとっていて、一つの事件を主軸にしながらも、それぞれの主人公の目線からみた事件と、またその人たちの家庭像などが赤裸裸になっていきます。

差し迫る怖さを感じるような、そして、見る事のできない他人の家庭を垣間みてしまったような、ちょっとゾクゾクするような感覚でした。

登場人物の誰もが、感情的にならず、淡々と日々のことを語っているのですが、双方からの真実が語られるので、最後に全てが一致します。
伏線をうまく引いてあり、構成力もバッチリ。

ただ、読後感がいいとは言えませんが、作者の冷静で、計算的な男性の部分を多く使って書かれていて、感情に振り回されることなく、ただただ、読み進めることに夢中になりました。

昨年の代表作になったのも当然です。
久々のミステリー小説を楽しみました。
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オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)/米原 万里

¥780
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先日、「嘘つきアーニャと真っ赤な真実」という著者のルポタージュを読んで、本当に面白かったので、似た雰囲気の本書(これは小説です)を読むことにしました。

米原さんが、子どもの頃にプラハで育ったこと。大人になってからは翻訳家、通訳として、ロシア語を操り、ヨーロッパを駆け回っているからこそ、書ける本です。圧巻でした。

(あらすじ)
主人公が子どもの頃に通っていたソビエト学校の、舞踊の先生である、オリガ・モリソヴナは年齢不詳で下品な口調だが、指導が上手で、卓越した何かを感じさせるすごい女性。
30年を経て、主人公はオリガのことを思い出すのです。謎を感じさせるオリガと、オリガの同僚のフランス語の先生、娘というふれこみの美少女ジーナのこと。そして初恋の彼のこと。
休暇が取れた主人公は、現地に赴き、オリガのことを調べ始めるのですが、その先にあったのは、驚くような真実でした。


謎が謎を呼び、一気に全てが氷解していく様は、まさに背筋が寒くなるような、震えを感じた私です。
あまり馴染みがない、ソビエト(ロシア)や、プラハの世界が、逆に新鮮で興味深くもありました。

ただ、欲を言えば、米原さん唯一の小説ということで、小説としての場面のつなぎ目や、追憶のシーンの移り目などが、正直、分かりづらく、読みにくかったです。
今現在のことなのか、過去のことなのか、唐突に変わるので、あれ?と違和感を感じることも度々。エッセイの時は、米原さん独自のテンポでいいのですが、小説となると、自分だけのテンポで突き進むと、読者が置いてきぼりになってしまう可能性も感じました。
とはいえ、本当に面白かったので、そんなことも気にならなくなりましたが。

ちょっぴり想像してしまったのが、独自の世界観を持つ、帚木蓬生 さんが、もしこのテーマをそっくり伝授してもらって書いたなら、金字塔になるようなすごい本が書けたのではないか、と想像してしまった私です。

米原さんならではの旧ソビエトのミステリーです。夏の夜にいかがでしょうか。


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償い (幻冬舎文庫)/矢口 敦子

¥680
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今、話題のミステリー小説です。
面白いと思った設定は、医師だが、仕事に熱中するあまり、家族を顧みなかったせいで、妻と子どもが死亡。そのことからストイックになり、ホームレスになる。
医師になる直前に助けた子どもと再会。そして、連続殺人事件に巻き込まれていく。

引き込まれる内容と、読みやすい文体。知的な主人公。深さを感じさせる少年。
筋書きも登場人物も魅力があったと思います。

一気に読ませて頂きました。

ただ、ケチをつけるつもりは全くないのですが、何かが物足りない。
その何かが、今イチ分からないというか、説明出来ないのですが、謎的にも登場人物にも問題なく、多少のご都合主義はキャパ範囲内でした。

主人公の頭の良さも爽快でもありました。

そう…。ただ、何でしょう。あまりに自分を責め過ぎていると思うのです。作者の特長なのでしょうか。
確かにこの人は罪を償いたい気持ちも強いと思うし、少年も、そして他の登場人物も自分を責める理由があると思うのです。
でも、一様にみんな自分を責めている。

人のせいにするよりは、自分を責めている方が潔いのですが、過ぎるとまたそれも得るものがない気がするのです。

最後、主人公は職安で仕事を探そうと思い立つのですが、私は地道に医師として仕事をするのが、償いになるのかなと思ったのですが、いかがでしょうか。あえて、医師であることを捨てる必要もないのかなって。人に出来ない仕事の資格を持っているのだから、傲慢になることなく、それを使って役立てる方が、社会の役に立つのではないかと思ったのです。
個人的意見ですが、国境なき医師団や、無医村など、色々と選択肢はあるのですし…。

私もつい自分を責めてしまうこともあるので分かるのですが、責め過ぎもある意味、自己愛の深さかなと思った、今回の作品でした。
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群 ようこ
かもめ食堂

映画が先に有名になりましたが、まだ残念ながら映画を観ていません。
先に本を読んでみました。

突然、単身でヘルシンキに渡り、「かもめ食堂」を開いたサチエ。
(自信作のおにぎりは、ヘルシンキの人には馴染みがなく、飲み込むのが大変なようです)
そこに、ミドリとマサコという、それぞれに事情があってヘルシンキに来た女性たちが、まるで運命のようにかもめ食堂に引き寄せられて行くのです。

淡々と、素朴に、ゆっくりと過ぎる毎日。
短い小説の中で、まさに時間はとまったよう。

大きな事件はなく、ただただ、毎日が穏やかに過ぎて行きます。
焦りも苦しみも、心配も切なさもなく、楽天的でのんびりしていて、癒される小説でした。

何も得なかったから、のんきになったとうより、色々と経験して最後に到達したのが、「無我の心境」という菩薩の雰囲気を讃えています。

小説より映画の方が、ゆったりした時間、風景を感じられて、面白いような気がします。

近々、レンタルで借りてみなくっちゃ!
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宮部 みゆき
名もなき毒

2月移行、ずっと忙しかった私ですが、ようやく、少しですが読書をする時間がとれるようになりました。

宮部みゆきさんのベストセラー小説、出版から半年たってようやく読破です。
宮部さんらしい語りでとても読みやすく、先が気になって一気に読みました。
「誰か」と同じシリーズで、大財閥の令嬢(妾腹)と結婚した冴えない男性、杉村さんが主人公のシリーズです。

今回はとっても怖かった。
杉村さんのアシスタントのアルバイトの女性が、あまりに仕事が出来ない上に、過激な言動があり首を切ったところ、逆恨みされて…。
同時進行で、別の事件、青酸カリ無差別殺人が起こるのですが。

何が怖かったって、大きな現実味のない事件より、やっぱり怖いのは身近な人の、ちょっと軌道をはずれた行動が恐怖でした。
この本で出てくる原田という女性は、かなり精神に異常をきたしていますが、現実にも、自分は正しくて人が悪いと思い、逆恨みする人は多いと思うのです。
そんな人にかかわり合ったら、やっぱり怖いですよね。
対処しようがないと思うのです。常識論が通じないのですから…。

宮部さんはこの主人公とファミリーが気に入っているようで、このシリーズを書き続ける予定のようです。

大財閥の浮世離れした令嬢(正妻の子ではない)と、その女性と結婚した、平凡を絵にしたような杉村という男性。
大財閥の今多会長の圧倒される威厳。
そして、杉村が所属する社内報の部署の雰囲気など。
この味わいがそのままこのシリーズでも味となっているのです。

のんびりぼんやりしているような杉村さんですが、本当はとても賢くて身をわきまえた謙虚な人なのです。
これからどんな探偵ぶりを発揮してくれるのか楽しみですね!

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宮部 みゆき
誰か Somebody

久々に読んだ宮部みゆきさんのミステリーです。

素直に先が気になって面白かったという感想です。


相変わらず宮部さん節は健在で、ちょっと語りすぎでうるさいという部分はあるけれど、それがなくなったら宮部さんじゃなくなるのでしょうね。


ストーリーを簡単に紹介すると、母はなくたった一人の父が自転車にはねられて死亡。

残された姉妹がなんとしても犯人を探したいと、父の一生を書いた本を出版し、犯人探しの手立てにしたいと考えます。

死んだ父はとある大きな会社の会長で、その個人運転手をしていた関係で、本つくりの手伝いをする白羽の矢がたったのが、会長の娘婿の杉村さんだったのです。


彼は善良で、妻子を可愛がり、逆玉に乗ったことを幸せと思いつつ、それに舞い上がることはなく、かなり小市民として、小心者のの毎日を過ごしているのです。


そんな善良な男性が探偵役をするのですが、これが結構面白い。

そして、幸せな家庭の味も悪くないなと思わせる一冊です。


何不自由なく暮らす毎日の中、そういったものに惑わされることなく、杉村さんは一番大事なものが何かを知っていて、踊らされることなく、毎日を過ごしているのです。


そういった日常を読めるのも楽しかったです。

謎解きも、姉妹のことも、最後まで飽きずに読むことが出来ました。


ちょっとした時間つぶしと思いつつ、通勤の往復と昼休み、それに足りずに夜寝る前に読んでしまいたいくらいの一冊でした。

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著者: 宮部 みゆき
タイトル: ブレイブ・ストーリー(上)
著者: 宮部 みゆき
タイトル: ブレイブ・ストーリー(下)

この大長編を読んでいたため、このブログの更新がかなり遅れました。


宮部みゆきワールドを堪能できる長編です。


宮部みゆきさんは大のゲーム好き。特にロールプレイングゲームがお好きとかで、私も以前、はまったことがあったので、趣味が似ているのでしょう。

この本もとても面白く読めました。


5つの宝玉を手に入れて、レベルアップし、運命の塔にいる女王にあって、願いを叶えて貰う。


そのために冒険をして、勇気や友情など備えていく姿に、心から応援しました。


宮部さんらしい、ちょっとした言い回しが長かったりするのですが、それはそれで読み込めたのでよかったと思います。


最後に、ワタルが得たものは…。


読みながら、作者の意図はわかるものの、ワタルが得たものを読者も一緒に得られるように思いました。


本を読みながら、幻想世界を旅することができるなんて、人間に想像力があって良かったと思うわたしです。



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著者: 森 絵都
タイトル: いつかパラソルの下で

森絵都さんのファンの私。

この本は完全に大人向けの小説です。

森さんのファンの方が聞いたら嫌な気分になられるかもしれませんが、私個人としては、大人向けの本より、やっぱり児童向けの本を書いて欲しいなというのが本音。


というのは、こういうテーマの本は他の人でも書ける。

でも、本に馴染まない子供たち、まだ人生の指針が見つかっていない思春期の子供たちにメッセージを送る筆力がある人はそんなにはいないと思うからです。


この本は大人向けだけど、ヤングアダルトと共通するのは、大人になりきれてない、厳格な父親の影を引きずる女性が主人公ということ。

つまり、どの世代向けであっても、「今の自分を受け入れていない」主人公が、自分を受け入れて元気に生きていくというのがテーマというのは共通する作者の思いなのでしょう。


最近、たまたま読んだ本が、同じ父親像に結びついていて、老年の恋について考えました。

最近読んだ、「魂萌え!」 も、「阿修羅のごとく」 も、死んでから父親(夫)が不倫していたことを知るのです。

女性にもてるような柄でもなく、真面目一本、堅物の壮年、老年男性が、人生最後に一花咲かせたい、もしくは、自分が男性であることを忘れたくない。

家庭にいる妻よりも、女である新鮮な外の女性に心を寄せる。

そんな男性の出てくる本をたまたま偶然に続けて読んだせいでしょうか。


主人公が、抜け出せない思春期、父親への思いを卒業して、生きていくというテーマより、老年の男性の性(サガ)を考えてしまった私です。


読んでいる間は、主人公の気持ちも分かったし、律儀な末妹の気持ちも分かりました。

一見、チャランポランな兄や、鬱気味のお母さんの気持ちも、父の不倫相手の言う言葉もそれなりに理解できました。

でも、読み終わった後、「読んで良かった!」と思える程ではなかったのは何故なのか。


とりあえず、ハッピーエンドだったのですけれどね。

なんとなく、スッキリしない私でした。

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著者: 宮部 みゆき
タイトル: ICO -霧の城-

数年ぶりに読んだ、宮部みゆきさんの長編です。

元々、ファンタジー系は好きなので(マニアックでないファンタジー)、序章から引き込まれました。


百年に1度生まれる生贄の子、ニエ。

頭に角があり、常人よりもすぐれた素質を持った子供。


ICOもニエとしてこの世に生まれ、村長夫婦に育てられ、13歳の時に生贄にされるはずだったのですが、ある奇蹟が起こり、ICOは霧の城で綺麗な囚われの少女を助け、女王を倒すべく戦うのです。


元がゲームだったせいか、小説としては違和感がありました。

ゲーム自体、私は体験していないため、全くの白紙状態で小説を読みました。


組み立てや構成は面白く、先が気になり、一気に読みました。

でも、所々、何となく筋書きに沿って書いているんだろうなと思うような部分もあり、多少違和感が残ったのだと思うのです。


ファンタジーとしては少し消化不良の感が残りました。


面白かったかと聞かれれば、面白かったと思います。

でも、傑作かと聞かれれば、どこがどうとはいえないのですが、もう少し奥深く書いて欲しかったと思うこともありました。


ただ、さすが宮部さん。

読みながら、城の全景が目に浮かぶような描写力でした。

ICOが生贄になるまでの切羽詰った気持。

少女が過去を思い出す章はとても素晴らしかったと思います。

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著者: 森 絵都
タイトル: 永遠の出口

私は〈永遠〉という響きにめっぽう弱い子供だった――。

友情、秘密、家族、恋…10歳から18歳まで、揺れ動く少女の思春期。

昭和50~60年代を背景に、新鋭がリリカルに描く長編。著者初の大人向け物語。(アマゾンより)


私が好きなヤングアダルト系作家の森絵都さんの大人向け小説です。

10歳の頃を書いた第一章「永遠の出口」が一番、私の中で面白く、共感もしました。

小学校時代の女の子にとっては「お誕生会」というのが、楽しくもあり、恐怖でもある、ちょっと残酷な儀式だったのです。

読みながら、痛いな~と、当時を思い出すリアルな内容に、納得してしまいました。

その後、主人公は成長していく過程で、親に反発し、ぐれて、その後まっとうな道に戻るのですが、

好きでもない人と付き合って、付き合ったことで好きになって、その後、振られてどん底に。

両親のこと。意地悪なお姉ちゃんのこと。

振られた後、何とか1年かけて立ち直ったこと。

その後、大人になってからのエピローグもついた一冊の成長小説でした。

実は、私は結構「タイミング」とか、「流れ」とかに敏感なタイプです。

うまく物事が進まないな~と思ったり、いい流れじゃないなと思ったことを無理に押すと、後でいい結果にならないのです。

この「永遠の出口」が出版されたすぐのこと。 

新聞を見て、何度も本屋さんに足を運んだのですが、どうしても本棚から見つけられず、当時は平積みにされていなかったようで(私が行った書店だけだったのかもしれませんが)、どうやっても手に入れられなかった本なのです。

今回、図書館で借りて読んだのですが、確かに面白かった。

文体も上手かった。

なるほどな~と思うような言葉もありました。

リズミカルで、言葉を操るのがとても上手な作家さんだと再確認。

でも、この本は私の書棚に鎮座している本ではないなと感じたのです。

読んだ内容は忘れないとは思いますが、一生手元に置きたい本ではなかったと、あの時、どうしても手に入らなかったことを思い出して、やっぱり、と思いました。


この本は、読んだことで新たな発見があるというよりは、どちらかというと、「あるある、こういうこと」っていう感覚を思い出させてくれたという感じでしょうか。


私的には「カラフル」   「つきのふね」 の方が上だなと感じました。

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