白い猫のハートの足跡

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獣の奏者 I 闘蛇編/上橋 菜穂子

¥1,575
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獣の奏者 II 王獣編/上橋 菜穂子

¥1,680
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上橋菜穂子さんの新シリーズです。
現在2巻のみですが、この2巻で完結しているようでもあり、また先を続ける期待感も持てる終わり方でした。

いや…でも、すごかった。
読みながら、何度本を閉じたことか。もう、先は読めない、と何度思った事か。
でも、やっぱり気になる。あまりに先が気になる筋書き。そして、エリンがどうなっていくのか。
エリンの聡明さに喜びをもらったり、はたまた、心配で目を閉じたくなったり、の繰り返しでした。

いつも思うのですが、作者の世界観がしっかりしていること。そして、それを書く筆力のすごさ。ストーリー展開の面白さに感服します。

作者と主人公エリンはとても似ている気がします。
作者のことは知らないのですが、作品世界に自分が投影されると思うのです。

エリンは決して人に惑わされず、凛としている聡明な少女です。
決して暗い訳ではないのですが、はめを外してはしゃぐことなく、興味を持ったことをもっと知りたいという知識欲に溢れ、夢中になると時間が立つのも忘れてしまう側面も持っています。

エリンは理由あって、母を亡くし、大変な思いをしてとある土地に流れ着くのです。

偶然発見してくれた、蜂飼いの老人ジョウンと暮らし、ジョウンから沢山の知識を学んでいきます。
そしてある夏の日に、山中で滅多に見ることが出来ないという、天を翔ける王獣を目にするのです。

後に、ジョウンの元を離れて、王獣の医術師の学校に入るのですが、そこからが、エリンの本領発揮です。聡明で、賢く、勉強熱心で、労を惜しまないエリンは、誰もが手を焼いていた、王獣の子どもの命を救うのです。それがエリンの人生を大きく変える始まりとなるのです。


絶対に人とは仲良くなれないという、王獣の子を、手なずけ、会話をすることが出来るようになったエリン。その一つ一つのエピソードにワクワクし、誇らしいような気持ちで一杯になりつつ読みふけったのですが、その先に訪れる出来事に、なんで神様はエリンにここまで試練を与えるのだろう、と責めたくなりました。

エリンは確かにちょっと頑固で、まっすぐな性格で、試練を乗りこえて益々素晴らしくなる資質だけど、でも、やっぱり少女にここまで試練を与えなくても、と思うことの連続。

それでも読み進めてしまうのは、エリンと王獣の行く末が気になることと、やっぱり頑張っているエリンをちゃんと応援しなくちゃいけないという気持ちからでしょうか。

本の中の話しとはいえ、私が読むのをやめても、エリンはそこで頑張っているのです。それを見届けないと私だけ逃げてしまった気がして。

児童向けファンタジーのジャンルですが、大人の鑑賞に十分耐える作品だと思います。
現実に目の前で繰り広げられているかのような、イメージの湧く文章は、まさに小説とは思えない、リアルな空想世界でした。

ちょっと脱線しますが、少女の成功物語的な要素もあり、チャングムの誓い、少し古いけれどおしんのような、自身の一生懸命さと頭の良さを武器に、上昇していく主人公の物語です。
チャングムもおしんも最後は幸せになれましたよね!
エリンも幸せになれたらいいなと思います。

しっかしした指針と、訴えたい事がある倫理観を背景に、細かく練られた世界観の中、骨太な作品を書くファンタジー作家の上橋さんが益々大好きになりました。
新作が楽しみです。

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美神(ミューズ) (講談社文庫)/小池 真理子

¥520
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 この世のものとは思えない、絶世の美女の人生を、年齢ごとに切り取って書かれた連作短編集です。

 アマゾンのあらすじより ↓

 阿佐子は、背中に薄いピンク色の羽を隠し持っているような子供だった。少女から女へ。
 儚いほど完璧な美、存在自体が放つ官能の気配、そのすべてが周りの人々を狂わせる。男たちは、蜂蜜色にきらめく肌に惑い、阿佐子の表現する愛情はなんであれ、彼らの猜疑心を刺激した。あまりにも美しき破滅の愛の物語。


 ものすごく美しく、妖艶で、簡単に手を触れることも出来ない、息もつけない圧倒される美。

 というものについて、書いた作者の筆力はすごいと思いました。言葉で美を語ることが出来るというのも才能ですよね。
 
 意図的とは思いますが、主人公が生きている人間のパワーはないのです。人形のようにただ、美しく生きているだけ。血のつながらない弟も、また、浮世離れした圧倒的な美を持つ男性なのですが、2人とも欲がなく、ただ、流されて生きている感じがします。

 ラストもとても残酷と感じました。主人公の気持ちも理解できませんし。私が凡人だからか!?(笑)

 美は使えてこそ価値があるのですね。ただ、そこにあるだけでは、不幸を呼ぶばかりなのかもしれません。小池真理子さんの耽美な世界観は、またそれはそれで魅力あると思います。


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上橋 菜穂子
神の守り人<来訪編> (偕成社ワンダーランド)



上橋 菜穂子
神の守り人<帰還編> (偕成社ワンダーランド)

来訪編、帰還編 の上下二冊です。

これはちょっと異色な話しでした。
アスラという、殺戮の神に取り憑かれた少女と、その兄を救おうとする、バルサとタンダ。
アスラを利用しようとする人間と、それを恐れる人間に追われ、命を落としそうになるバルサ。

アスラの宿した神は、アスラの怒りを感じ取り、あっという間に人々(獣)の喉を切り裂いていくのです。その時に感じる喜びをアスラは人間を超えた存在に変化してしまいます。

アスラがどうなっていくのか、ハラハラする2冊組みでした。

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上橋 菜穂子, 佐竹 美保
虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)

 今、はまっている上橋さんの守り人シリーズの4冊目です。
 今回の主人公はチャグム。
精霊の守り人で、バルサに守られた11歳の少年は、智恵も武芸も秀でた、聡明な14歳の王子に成長していて、すごく懐かしく嬉しい気持ちで一杯になりました!

 ストーリーも面白いです。

 海にかこまれたサンガル王国の即位の儀に、国賓として向かった新ヨゴ皇国の皇太子チャグム。
参謀でもある、星読みのシュガも同伴していました。
 ところが、タルシュ王国がサンガル王国を乗っ取ろうと、陰でとんでもない画策をしていたため、騒動に巻き込まれてしまうチャグム。その正義感と芯の強さで立ち向かうストーリーです。

 1冊、1冊が完結する話しですが、順番に読むことで、登場人物への愛情が湧いてくるシリーズです。
この作品世界に共通するのは、上橋さんが作る世界観の確かさと、その信念の高さでしょうか。

 次の作品も楽しみです。
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上橋 菜穂子
夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)

守り人シリーズ、3作目です。

夢の中に閉じ込められてしまった人たちの中に、バルサの大事な幼なじみ、タンダがいました。そのタンダを助けるため、バルサたちは奮闘します。

今回の話しでは、1巻目の精霊の守り人に出て来たチャグムが、声変わりした少年になって登場します。

シリーズものでは、登場人物に愛着が湧くため、その登場人物のその後に触れられるだけでも、喜びがあります!

チャグムがますます賢く、素敵な男の子になっていて嬉しいばかり。
バルサも魅力的で大好きです。新ヨゴ王国の影武者たちも再度登場。

今回の話しでは、ちょっと妖怪風の呪術師、トロガイの過去が分かりますよ。トロガイも魅力溢れる人なので、大好きなのです。
そんな過去があったんだ…と、ちょっとしみじみとなるのですが、現実のトロガイがその情緒を消し飛ばす雰囲気なのが、また愉快です。

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上橋 菜穂子
闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)

守り人シリーズの2作目です。
3作読んだ時点で、私の中ではこの「闇の守り人」がナンバー1です。
もちろん、どの作品もとても面白いことを前提としてですが!

あらすじです。

幼い頃に、逃亡してからはじめて、故郷のカンバル王国に戻ってきた女用心棒のバルサ。
幼い日、カンバル王に父を殺されたバルサは、父の親友ジグロに助けられ、故郷を去ったのです。

そのバルサがカンバル王国に戻った時期が、数十年に一度、地の王国から貧しいカンバル王国に友情の贈り物とされる、ルイシャという青い宝石をもらう儀式の時期と重なるのです。

その裏で、画策される企み。それは30年以上も前に、ジグロが陥れられた罠と、バルサのお父さんが殺されたことが複雑に絡み合い、ついにバルサも巻き込まれることになるのです。


一つ一つのエピソードに目が話せなくなり、細部まで良く練ったストーリーと、構成力。きちんと確立された世界観。ストーリーのワクワク感と、先がどうなるんだろうという思い。
そして、その内面世界の豊かさに脱帽です。

「人は信じたいことを言ってもらえれば、簡単に騙されてしまう」というあたりに上橋さんの人をみる目と洞察力を感じました。

 世界観も人物感も奥深いシリーズです。
今、私の中でマイブームなのです。
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上橋 菜穂子
精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)

壮大で和的な要素を持つ、ファンタジー冒険ストーリーの1冊目が文庫になりました。

実は、以前からこのシリーズを知ってはいたのですが、なかなか手が出ずに今日まで来ました。友人が、文庫が出たので、ぜひ読んでみて、と勧めてもらい、年末に借りて読み始めたところ、あまりの面白さにページをめくる手がとまりませんでした。

人物描写がしっかりしていて、ファンタジーの部分もしっかりと世界があり薄っぺらくありません。話しも描写もとても面白いのですが、一番の魅力は人物がそれぞれ魅力があるからでしょう。

ためらっている方は、是非読んでみてください。

所々に作者の考えと思われる言葉にハッとさせられたり、ワクワクする気持ちを
味わいつつ、作者の芯のある考え方に刺激をもらった一冊でした。

シリーズを少しずつ読んで行きたいと思っています。
今は、これから読む本がある喜びに胸が一杯です。
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加納 朋子
てるてるあした

頭が良くて勉強が好きな真面目な少女、照代。

せっかく進学校に受かったのに、両親が借金で首が回らなくなり、照代を置いて夜逃げしたため、高校進学をあきらめることになったのです。


行き場のない照代は遠縁のおばあさんの元に身一つで行くのですが、正直、歓迎されているとはいえない状況。


ただ居候する訳にもいかず、市場でバイトをする照代。

楽しそうに通学する女子高生の姿に苦しみ、お子さんを育てるママの笑顔に、あんな風に母親に愛されたことはないと嫉妬するのです。


どん底とも言える状況だけど、語り口が明るいので重くはなりません。

そして、最後はちゃんとハッピーエンド(ありえないようなものではなく、照代が自分の力で勝ち取る)が待っているので安心してくださいね。


出てくる脇役の人たちも、それぞれにユニークなキャラクターがあってとても読み応えがありました。

「ささらさや」という本の続編だとか。

近々、読んでみようと思っています。


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著者: 桐野 夏生
タイトル: 魂萌え !

いつもながら、迫力ある桐野夏生さんの新作長編を早速読みました。


ミステリーではないけれど、展開が面白くて、先が気になり、厚さも感じず一気に最後まで読破です。


主人公は59歳の敏子。

ごく普通の平凡な主婦だった敏子ですが、夫が突然亡くなった後、平凡だった日常が急変していきます。


8年ぶりにアメリカから妻と子供を連れて帰宅した長男は、自分の勝手な都合だけで、同居と遺産相続を迫るのです。

旦那さんに守られて、毎日を深く考えずに暮らしていた敏子が、夫の死に直面して、初めて、自分の人生を自分の意志で、自分の力で生きていく岐路に立つのです。


「これから先は喪失との戦いなのだ。友人、知人、体力、知力、金、尊厳。数えだしたらキリがないほど、自分はいろんなものを失うことだろう。老いて得るものがあるとしたら、それは何なのか、知りたいものだ」(本文より)


主人公の年齢はかなり先だけど、主人公の気持ちがとても分かるのです。

年をとることの怖さ、一人で生きていくことの恐怖。

頭も体力も衰えていくのを感じながら、どうやって人生の最終章をまとめていくか。


誰もが平等に訪れる人生の終末だからこそ、大事に生きたいと思いました。


桐野さんも50代。

こういう深い作品を書く年齢になったのかなと思いました。

きっとこれからのライフワークの一つになるのかもしれませんね。


いつかは通る道だから、是非、沢山の女性に読んで欲しいなと思いました。


でも、やっぱり私がまだこの年齢が遠い未来だからなのか、唯一違和感があったのが70近い男性の方たちとの交流や恋愛。

男性は幾つになっても男性なのですね。


でも、女性も幾つになっても女性なのか…!



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著者: タイトル: つめたいよるに

私がはじめて読んだ江國さんの小説が、この「つめたいよるに」の文庫本です。
短編集なのですが、どの作品もそれぞれに風味があって、読後感が違い、読む時間より、読後感を楽しむ時間の方が長いかもしれません。

ショートショートの短編集なので、電車一駅あれば一作は読めてしまうかもしれません。でも、そこで得た印象と心象は、長く心に留まっています。

冒頭作の「デューク」は飼い犬を亡くした時に出会ってデートした少年の話。
この話はかなり人気があるようですね。
読後感がなんとも言えず、暖かいのです。

私が大好きなのは「夏の少し前」という短編です。
この作品は本当に上手い!
女子高校生の主人公が、まばたきするごとに年齢を重ねていき、それが自然に移り変わるのです。
そして、本当の幸せを噛みしめた時、また、本来の高校生に戻るのです。
時の移り変わりと、「ふうわりふうわり」降る雪がマッチして、大好きな短編です。

他にもたくさん素敵な短編があります。
あなたのお気に入りを是非、見つけてくださいね。
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