白い猫のハートの足跡

ハートフルな本が好き



ハートフルな人が好き



ハートフルな生き方が好き


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私が少女時代から読み続けている名木田恵子先生の本を
ご紹介させてください。

「ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫」

ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫/講談社

¥1,512
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私が10代の前半から、ずっと大好きだった名木田先生。
 
名木田先生が描く世界は、
生きるのが苦しかったり、一生懸命生きているからこそ、
傷だらけになってしまう少年少女たちの気持ちを救ってくれる小説世界です。 

生きるのが苦しい時代に、それを理解してくれる大人がいることは
どれだけ救いになることでしょう。
 
 
今回の本も、名木田先生が、自らの心身を消耗して書いてくださったと感じさせてくれる
渾身の一作です。 
 
簡単なあらすじです。
 
中学二年生の涼(女の子)は自分のことをラ・プッツン・エルと呼んでいます。

魔王と呼ぶ、威圧的な父に体を張って闘い続けた涼。

荒れ狂う涼を置いて、家族は家を出てしまいます。
それがお互いのためだという名目の上で。

 
暗いクローゼットの中で寝起きする涼。
家の中は荒れ果て、物は壊れ、まるで災害の後のような状態です。
 
 
生きるために暴れるしかない涼の気持ち。
私にもジンジンと伝わってきました。
 
 
人間の生命力はこれで終わる訳がない。
 
 
涼は一人のホームレス、カラス男爵をお風呂場の小さな小窓から発見し、
密かに応援し始めるのです。
 
 
そして、いじめにあっている少年(レオ)を見つけ、
その少年の後ろ姿を応援することで、生きる力を湧きあがらせるのです。
 
レオがいじめにあっている現場を見て、助けたい!と心が動いた涼。

自分の内側に向いていた意識が、外に向かった瞬間です。
 
誰かを助けようと思う時、人は命を輝かせるのですね。
 


自分の目線で見ている風景と、上から俯瞰した風景は違う。
真実を知った時、レオも、涼も甘えている自分から脱することができるのです。 
 

この世の中が自分の思うほどひどいものなのか、もしくは救いがあるのか。

生きていないと確かめられない。

読みながら、誰もが通る思春期の苦しさに共感しながらも、
読後感が爽やかで、清々しい気持ちになれる一冊です。
 

そう、私たちも、生きていないと確かめられないのです。

せっかく授かった命。

誰かのために、自分のために、生かしながらも、
その目で生きている証拠のようなものを確かめながら、
毎日を「生きていると実感しながら」生きていきたい、と思わせてくださった一冊です。
 

大人が読んでも、感じることがたくさんある、勇気をもらえる一冊です。
 
是非読んでみてくださいね。
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トラム、光をまき散らしながら (teens’best selections)/名木田 恵子

¥1,365
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私が敬愛する、名木田恵子さんの思春期小説の最新刊が出版されました。
 
私が中学時代から好きだった名木田さんの感受性は、全く当時と変わらず、キラキラとして純粋で、一途で、優しい愛でいっぱいです。
 
簡単にあらすじです。
 
マリアンナエリ (麻理杏奈絵里) という名前を持つ中2の少女。
その名前を付けた母、タエコはシングルマザーでマリアンナエリを生んだのです。
 
マリアンナエリはずっとその名前に劣等感を抱き、自分の存在を受け入れられずにいたのです。

母のタエコが帰らない日々が続き、淋しいマリアンナエリは、光がいっぱいに詰まったように見えた光の箱(トラム)、都電に毎晩乗るようになりました。
都電に乗っている間は、孤独を感じずにいられたから。

そんなある日、男子に追いかけられていたマリアンナという美少女と出会ったのです。
 
孤独な思いを抱える2人は、休息に親しくなっていくのですが…。

 
 
これ以上は読んでいただく楽しみに、とっておきますね! 
 
 
私の拙い文章では伝えきれなくてモドカシイのですが、、名木田さんの文章は、一つ一つの言葉が宝石のように綺麗で、早く読むのがもったいなくて、あえてゆっくり、じっくり読みたくなります。
 
どの登場人物も愛すべき存在で、愚かな部分があっても、危なっかしい部分があっても、それが生きていることなんだ! と全身で教えてくれているような一生懸命さがあるのです。
 
今、世の中を分かったような気持ちになって生きている私にとって、とても新鮮で基本に立ち返れるような感覚を覚えました。
 
そう、生きることに必要な知恵もなく、ただただ、一生懸命傷だらけになって生きていた中学時代。
あの頃の私は、本当に一生懸命でした。
 
今の私は大人になり、生きやすくなったけれど、あの頃の私の大事な部分を、忘れてはいけないというメッセージも受け取りました。
 
 
マリアンナエリが、最後に胸を張って、自分の名前を言える気持ちになって嬉しかったです!!
  
 
この本を読んだ副産物?としては、都電に乗りたくなったことです。
 
マリアンナエリとマリアンナが都電に乗って経験する世界は、とても素敵で、私も一緒にその場に立ちたいなあと思う気持ちを抱かせてくれました。
 
 
天界、と名付けられた飛鳥山公園
地界、と呼ばれるのは、飛鳥山と王子の間にある、音無親水公園

飛鳥山から王子駅までの区間の、「まるで小川が湖に流れ込むように。解き放たれたように一般の道路に突入していく」場面に私も立ち会いたいです。
 
大塚駅前の停車場は、JRの大塚駅の門番 というのも見てみたい。

マリアンナが乗ってきた町屋駅前はどんな駅なのでしょう。

 

今年のささやかな目標ですが、是非都電に乗りたいと思います。
特に目的なく、思った駅で降りて歩いてみたい。
 
そんなことを年の初めに思った私です。
 
大好きな愛すべき、一冊となりました☆
 
  
思春期の方も、今もずっと思春期の方も、良かったら手にとって読んでみてくださいね。
 
不器用に、でも、ひたむきに生きる主人公たちを、本気で応援したくなる一冊です。

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真戸 香
あしたの私のつくり方

ヤングアダルトジャンルの中で、久々のヒット! と思える本にめぐりあいました。

テーマは普遍的な、思春期のクラスメイト間の友情と駆け引きの悩み、自分探し、両親の離婚、いじめなどが盛り込んであるものなのですが、この作者の料理の仕方がうまい!

アイディアと構成と文が練ってあるからでしょう。
同じようなテーマでも、またか、と思う感覚が少なくて、先が気になるミステリー風な展開もワクワクしました。

簡単にあらすじです。

両親の不仲の中で育ったジュリは、人の顔色をみて生きるのが得意。というか、そうせざるを得なかったから。
家でも学校でも、自分を出すことなく、いつも顔色を伺い、計算し、うまく生きているいわゆる世渡り上手。
でも、その陰には、自分を隠して生きる苦しさもあったのです。

努力のかい空しく、両親は離婚。
母親と暮らすことになったジュリは中学を転校することになります。
小学校時代に人気者だったヒナは、目立ち過ぎたせいで、人気者から一気にいじめられる立場に追い込まれ、表立ってはかばうことはしないものの、気になっていたジュリ。

ある日、新しい中学で、ヒナの名前を耳にします。塾が同じだというクラスメイトから、ヒナもまた、新しい中学に転校することを聞き、ヒナを人気者に戻したいと思う気持ちから、人気者になる秘訣を満載したメールを、匿名でヒナに送り続けるのです。


この、みんなとうまく渡るための秘訣メールが、すごくうまく出来ています。
人間関係はむずかしい。
中学であっても、それ以上であっても、社会人であっても、空気を読んで目立たず、出過ぎず、気配りすること。
これでは、生きているだけで、本当に気疲れしちゃいますよね。

こうした人間関係をうまく渡る秘訣を知っていて、ヒナにメールするジュリではありますが、現実生活では逆に友情に亀裂が入って行くのです。
そう、人間はそんなに簡単にぶつからずに大人にはなれないのでしょうね。

ジュリもヒナも苦しみ、もがき、孤独になりながらも、成長しようとしています。
応援エールを送りたい!
そんな気持ちにさせてくれた一冊でした。


映画化もされているらしく、いつかDVD鑑賞しようと思って楽しみな私です。

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魚住 直子, 西田 多希
オレンジソース (きらきらジュニアライブシリーズ)

みさきのクラスの松本さんは、オレンジソースというニックネームで呼ばれて嫌われています。
(なぜ、オレンジソースと言われているか、はここでは書きませんが)

松本さんと喋ることは、クラスでは暗黙の禁止事項。話せばその子も嫌われるかもしれないから。
ある日、主人公のみさきは、偶然、松本さんの家の前を通り、家に招待されます。
そこで喋った松本さんは、意外にも、感じがよくて明るい女の子でした。

噂と中傷が一人歩きしてしまう現実。
その中で、本当の松本さんを知っているみさきは、かばうことも仲良くすることも出来ずに苦しむのです。

最後に全て解決はしませんが、みさきの勇気に拍手をおくりたくなる一冊です。
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魚住 直子, あずみ虫
Two Trains (学研の新・創作シリーズ)

ヤングアダルト作者の中でも、地道に書いている作家さんです。
ちょっと内容がハードな時もありますが、作者の誠意を感じる作品に好感を持っています。

この本は、5つの短編からなる、短編集ですが、主人公は全て小学校高学年の女の子。
女の子同士のいさかいやいざこざ、誤解など、日常の良くあることをテーマに、掘り下げている作品集です。


でも、色々な問題が書かれているけれど、読んで元気が出る作品集です。
ヤングアダルトの作品の多くは、テーマが重くて、確かに現実は気を遣うし、面倒くさいし、辛いし大変だけど、そのままを書いても、答えも出ないし、元気も出ない。

でも、この5つの短編は、元気が出ると思うのです。
無理なく、主人公が悩みから脱出しているからでしょうか。
そこに嘘っぽさはありません。

私はこの、本のタイトルになった「two teains」よりも、「親友になりたい」 や、「ばかじゃん」がとても良かったです。
「変身」も良かったな。

「変身」
グループでバカにされた主人公が、綺麗になって、みんなを見返す話。
自分に自信を持てば、そんなこともどうでも良くなる。
やっぱり自信をつけるために、変わるのも必要かも、と思いました。
綺麗ごとじゃなく、実際に、見た目がださいとバカにされるのも事実。嘘じゃない真実を見たと思います。

「ばかじゃん!」
転校先の学校で、すぐに友達が出来た主人公。
でも、仲良くなった子が、いつも、話をすると「ばかじゃん!」と言うのです。
バカにされているとおもい、嫌になったのですが、実は、転校前の学校でもトラブルがあった主人公。
お母さんとの会話から、人間関係はずっと続いていると言われ、前の学校のトラブルを解決していないことに気がつくのです。

これは本当にリアルで、すごく参考になる話でした。
同じ行動をとっていると、どこへ行っても同じ事件に巻き込まれます。
自分で気付かないことを気付くことも大切。

人間関係の実践にも役立つ話だと思いました。子供に読んでもらいたい話です。

「親友になりたい」
主人公の夏美は、4人グループに属しています。
その中で、大人っぽいりさ子に憧れるのですが、りか子は自分ではなく、綾ととても仲が良くて嫉妬してしまいます。
そして、自分よりちょっとださいかな子から、まとわりつかれてうんざり。
親友になりたいのは、りさ子なのに、りさ子の心はそこまでないみたい。
女の子特有の気持ちが良く現れた作品です。
最後、ちょっとジンとなりました。

こんな素敵な作品を、子供たちに読んで欲しいな!
元気が出ると思います。
大人が読んでも満足してもらえる短編集だと思います。昔少女だった人も是非。
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梨屋 アリエ, 菅野 由貴子
ツー・ステップス!

現代の女の子たちの、リアル友情物語。
友情ものといっても感動するというよりは、何とも空しく、「そんな友達ならいなくたっていいじゃない」と言いたくなるような表面だけの、心のこもらないグループ関係。

主人公の小野崎藍は、いつも人の目を気にして、失敗しないように、仲間はずれにされないように考えてビクビクしている女の子。
それを悟られないように、気を遣い、明るく振る舞っています。でも、4人グループではいつも下っ端で軽く扱われていることにも気付いてもいるのです。

リーダー格のアイアイは、母子家庭だけど何でも買ってくれるおばあちゃんがいます。
そんなある日、大人気のブランド「ファンタスティック・ガール」のマフラーをやっとの思いで手に入れた藍。
ところが、出過ぎた行動がきっかけで藍は孤立してしまうのです。


読んでいて正直、あまりにもリアルすぎて、苦しくなってしまいました。
苦いというか、じれったいというか、イライラというか、がっかりというか、元気が出ない話でした。
これが現実だし、空気を読めない人間は、即ハブにされるのはしょうがないのでしょう。
大人の世界でもそうなのですし。

正直、主人公に魅力はありません。
ごく普通の女の子だから、あえて個性がないのでしょう。

空気を読むって難しい。
相手を傷つけず、場の空気を考え、誰もがバランスよく加われるように気配りして。
そんなことを小学生がするとしたら、なんと生きにくい日本なのでしょう。
自由に楽しく笑ったり、遊んだり。
好きな友達と好きなことを離したり。
そんな当たり前の友情ではなく、一人になりたくないから、いい意味でも悪い意味でも目立ちたくないから、誰かと一緒にいる。
それは昔からあったことだけど、以前より友情関係は複雑で難しくなっていると感じました。

「人は人。自分は自分。自分が楽しいと思ったことをしようよ!」
なんて言っても、子供世代には受け入れられない心情でしょうね。
目立たず、みんなと上手くやる。
その方が、つまらなくても、嫌でも、一人になったり無視されるよりはいいのでしょう。

解決出来ない問題だけに、この時代に何を学んだかで、大人になってから違ってくるのかなと思いました。
気の長い話ですが、未来に自立した時にこそ、この経験を生かして欲しいと思う私です。
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深沢 美潮
サマースクールデイズ

ヤングアダルト分野が好きな私が、初めて読む作家さんの本です。
あらすじです。

親友だと思っていた瑞穂にいじめられ、不登校になってしまった千里。
そして夏休み。
アメリカンスクールのサマースクールに通う事にした千里に、新しい出会いがあります。
それは元気で明るい、新しい友人たち。
そして、金髪のイケメン、ジャスティン。一目惚れしてしまう千里です。

新しい世界で、積極的にチャレンジして、心を回復しようと思っていた千里ですが、なんと、そのサマースクールにいじめの中心人物、瑞穂が来ていることを知り、ショックを受けるのです。


ヤングアダルトのテーマはどれも似通ってしまいますが、この作品は、アメリカンスクールでのサマースクールで、初めて知る世界がとても面白く新鮮でした。
そして友達が出来て、毎日が楽しくなったのに、それが嘘のようにサーッと友達がいなくなってしまう瞬間、私はすごいショックを受けました。
女って思春期って怖い。まさに友情とは、間違えば凶器だと思いました。

でも、この作品の中で千里は負けずに乗りこえます。
その姿勢がとても嬉しく、読み終わってホッとしました。

唯一、どうしても引っかかってしまうのが、ラスト。
瑞穂と無理に仲直りしなくても良かったかなって。そこがちょっと不自然でした。
瑞穂もきっと苦しんでいたのでしょう。

いじめる側にも心の傷がある、というのは良く言われている話ですが、みんな家庭が円満で、心が満たされ、傷つけ合うことが最小限の日本になりますように!

余談ですが、あとがきに作者像があらわれて良かったです。表紙も綺麗で私好みでした。

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石井 睦美, 水上 多摩江
卵と小麦粉それからマドレーヌ

私が去年から注目している作家の石井 睦美さんの本です。
昨年夏頃読んだのですが、感想を書かないまま年を越してしまいました。
お勧めなので、紹介させてくださいね!

主人公の菜穂はごく普通の女の子。ママとはとっても仲良し。
入学した中学のクラスで、いきなり初対面の亜矢に「もう子どもじゃないって思ったときって、いつだった?」と話しかけられるのです。
そう聞いてきた亜矢はしっかりと自分を持ったタイプ。
そんな菜穂が13歳になった日に大事件が。
それは、お母さんが料理の勉強をするため、外国に留学すると言い出したからです…。

この話のテーマは大きく言えば成長物語。
それは、主人公の菜穂でもあり、お母さんの自立物語でもあるのです。
主婦を年単位で海外留学させてあげるお父さんってすごい! と心底思うのですが、それを突っ込むと話がずれてしまうので、考えないようにしました。
あまり出番はありませんでしたが、お父さんの自立物語でもあるのかもしれません。(お父さんを視点にすれば別の物語が生まれるのでしょう)

私はこの作品が素敵だと思ったのは、お母さんの留学をめぐって、亜矢が菜穂に言った言葉が胸に響いたからです。
それは、お母さんのことを責める菜穂に対して、亜矢が一喝するところです。

「あなたが変わるのよ」

そう、いくつになっても人間は、誰かのせいにしたくなる生き物。
こうなったのは、お母さんのせい。
こうなったのは、あの子のせい。
こうなったのは運のせい??

などなど。でも、そんな逃げ道を作って振り返らないのが自分自身のこと。
自分自身を変えなかったら、もやもやはいつまでたっても消えないのです。
前に進めないのです。

そんな気付きを与えてくれる一冊でした。

この本を読んだ中学生、高校生はどんなことを感じてくれるでしょうか。
「物事は人のせいじゃなくって、自分自身から発信していくものなんだ」と気付いた時、大きく成長するような気がします。

薄くて軽くて読みやすい本ですが、素敵なエッセンスがギュッツと濃縮されて散りばめられたお勧めの一冊です!
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高楼 方子
十一月の扉

大好きで大切な本をご紹介します。
調べてみて、今日知ったのですが、この名作が文庫本になったようです。
今年の10月なので、つい最近ですね!
単行本の時の表紙も素敵でしたが、手軽に手に取って頂ける文庫本になったことは、とても嬉しい喜びです。

あらすじです。

中学2年の爽子は、家族の引っ越しの前に、少しの期間だけ一人暮らしをすることになりました。
それは、自分から決めたこと。大きな自立への一歩です。
その爽子の気持ちを汲んで、賛成してくれた家族の存在はとても大きいと思います。

爽子が運命を感じた「十一月荘」で、そこに暮らす住人たちとの日々。

ノートに綴った童話と現実が交差して、住人たちとの交流、恋、そして、ラストシーンでのうねるような感情は読んだ人にしか味わえない感動です。
私も爽子と一緒に、泣きそうな、迫ってくるような気持ちの高ぶりを感じました。

是非、文庫になったこの機会に、沢山の人に読んで欲しい名作です
児童文学とはいえ、決して大人が読んで、がっかりするようなことはないと思います。

思春期だったあの頃の、大切な気持ちを思い出させてくれる、私の一押しの一冊です。
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岩瀬 成子, 味戸 ケイコ
「うそじゃないよ」と谷川くんはいった

「ここにいるのに、ここじゃないっていう、そういう気持ち」になったことはありませんか?

この本に出てくる2人の主人公、るい と谷川くんはいつもそう感じているのです。

私も思春期の頃よく考えたのは、「私は私の中の主人公だけど、他の人は他の人で、その人の人生の主人公なんだ」ということです。
自分からみた世界の主役である自分と、他の人にとっても世界があるということ。
当時は複雑で混乱したことがあるのです。
客観性を認識する時期だったのかもしれません。

そして、この本の谷川君やるいは、逆に、自分が自分でいなければならない、自分がここにいる意味が分からないという、逆に自分に対しての希薄さを感じているのです
その背景には社会、家族の責任も事情もあるのです。

るいは家族以外とは誰とも話さない特殊な子。
そして、転校生で明朗快活な谷川君も、明るく振る舞わなければならない事情があったことが分かるのです。

2人に通じる友情は、この苦しい世界で生きて行くという辛さを共有するということかもしれません。

明るく人気者になった谷川くんが、段々と苦しい立場に追い込まれる部分に、読んでいて胸を掴まれたように、ギュッと苦しくなった私です。
この世の子供たちが、どうか当たり前の生きる権利と喜びを味わえますように、と願わずにいられなかった一冊でした。(昨今の虐待の事件なども思い出して)

図書館で見かけたら、是非手にとって欲しい本です。
子供と別々に読んで、感想を話し合うのもいいかもしれません。子供の心の声が聞けるかもしれません。
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