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 第二の論点は、格差である。2017年1月16日、国際NGOのOxfamは、世界で最も富裕な8人の資産額と、世界人口のうち所得の低い半分に相当する36億人の資産額が同じだという報告書を発表した。昨年は、前者の富豪数は62人であったので、格差がさらに進んだことになる。Oxfamは貧困と不正を根絶するための支援活動を行っている団体であるが、格差が「社会を分断する脅威」となるレベルにまで拡大していると懸念を表明している。トランプ大統領の誕生は、アメリカ社会の分断を世界に印象づけた。

 まさに、ポピュリズムの背景にあるのが、国内における格差の拡大である。経済的、社会的な格差が、先進諸国において拡大している。「丸太小屋からホワイトハウスへ」というアメリカンドリームは現実のものではなくなっている。格差の拡大が、既存の政治に対する幻滅をよび、その国民感情にトランプは訴えて勝利した。「首都ワシントンからあなた方、アメリカ国民に権力を戻す」という就任演説の一節が、そのことを象徴している。

 トランプは続けて言う。「政治家たちは繁栄したが、雇用は流出し、工場は閉鎖された。エスタブリッシュメント(既得権層)は自らを保護したが、アメリカ国民を守らなかった。彼らの勝利はあなた方の勝利ではなかった。彼らの成功はあなた方の成功ではなかった。彼らがアメリカの首都で祝っている間、苦しい生活をするアメリカ中の家族には祝うものなどほとんどなかった。それは全て変わる。たった今、ここから。この瞬間はあなた方の瞬間だからだ。あなた方のものだ。今日ここに集まった全ての人々、アメリカ中で見守っている全ての人々のものだ。これはあなた方の日だ。あなた方の祝典だ。そしてこのアメリカ合衆国はあなた方の国だ。」     

 これは、第一次大戦後、巨額の賠償で疲弊したドイツ国民に対して行ったヒトラーの演説と同様なトーンである。トランプの「America First(アメリカ第一)」や「Make America great again(アメリカを再び偉大にする)」という言葉は、ヒトラーの[Deutschland über alles(世界に冠たるドイツ)]というスローガンと重なって聞こえる。ナチスの機関誌『フェルキッシャー・ベオバハター』は、1932年3月1日に、政見発表をし、ヒトラーを礼賛して次のように書いている。

 「ヒトラーは、ドイツの復活を信ずるすべての人々の合言葉である。・・・ヒトラーは、すべてを奪われた人々の最後の希望である。・・・ヒトラーは数百万の人々にとって救済の言葉である・・・ヒトラーは、民衆の中から出た、敵にとって憎い人物である。それは彼が民衆を理解し、民衆のために戦うからである。

・・・ヒトラー、それは、疲れた世代の真中にあって新たな形成を目ざして戦うドイツ青年の嵐の意志である。・・・ヒトラーは勝利を得るであろう。それは民衆が彼の勝利を欲するからである。」(ヘルマン・グラーザー、関楠生訳、『ヒトラーとナチス』社会思想社、1963、99p)

 85年の年月が経っているが、「ヒトラー」を「トランプ」に、「ドイツ」を「アメリカ」に変えれば、今回のアメリカ大統領選のトランプ陣営の発言と言っても、誰も疑わないであろう。

 1930年代の暗い時代を再来させないためにも、都庁職員に国際経済を勉強することを求めたのである。

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