ソウル・サーフィン

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魂の美しい女性に出会ったことがあります。

そういうひとは、もう、そのひとの外見がどうだとか、職業がどうだとか、いっさい関係がなくなってしまいます。

ただ、ひたすら、その「魂」の純粋さが記憶に残ってしまいます。


彼女は、アメリカのコネチカットの生まれで、ジャズ・シンガーでした。

ニューヨークのクラブで歌っているときに、ある旅行中の日本人と出会い、

その優しさに心ひかれてしまい、

すべてを捨てて、東京まで来てしまいました。

彼には、妻もあり、子供もいたのに、・・・。


東京では、物価の安い、上野界隈に住み、

「生きるためには、なんでもするわ」

とわりきって、古いアパートを借り切っての<外人ハウス>経営のほか、

サディズム・マゾヒズム愛好者のためのサービスや、

そういった職業に従事するアメリカンの女の子たちの統括、

そして、

さみしい男たちへの電話による「愛の会話」サービスなどもしていました。

まあ、会話といっても、最初だけで、相手の気持ちが高潮してくると、

あとは録音してあったテープ(当時)を再生して、

カセットが回っているあいだは、僕たちとおせんべいを食べながら、世間話。


「もう人前で歌を歌うことなんか、忘れちゃった」

彼女がジャズを歌うのは、近所のカラオケ・バーで、

それも、ほんとうにときどき、バーボンに酔っぱらったときだけ。

お酒と煙草でつぶしてしまった彼女の声は、とてもハスキーでセクシー。

聞くものの心の中に、つららが落とす冷たいしずくのようにしみ込んでいきます。


そんな彼女と会ったのは、太東岬のセブン・イレブンの駐車場でした。

ブルネット(黒髪)の彼女は、仕事で使っているブロンドの「女王様」といっしょに、

ひっそり目立たないように立っていました。

そして、とても恥ずかしそうに親指を立てるので、

「そんなんじゃ、誰も止まってくれないよ」

と思って乗せてあげたのです。


彼女の「東京物語」はハッピーエンドだったと思いたいです。

念願がかなって、彼女は愛する人の子供を妊娠し、

お金を無駄に使わないように、入院はせず、

自宅まで、下町の産婆さんに来てもらって、

大好きな「サマー・タイム」を聞きながら出産しました。

そして、生まれたばかりの「タロー」とともに、

生まれ故郷のコネチカットに戻っていきました。


彼女と出会った日の波が、良かったか、悪かったかは忘れてしまいました。

天気は良かったけど、波のサイズは、小さかったんじゃないかな。

サーフ・ボード・キャリアーの無い車に、

座席を倒して、ボードを入れていたので、

後部座席は狭かったと思います。

とくに、ブロンドの「女王様」は体格が良かったから。

サーフ・ボードの下に、ちょこんと、隠れるように座っていた彼女。

ルームミラーのすみに映っていたそんな姿。

もう、「タロー」はサーフィンができる年齢になっているはずです。



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彼女とその息子「タロー」に、いつか再会することはあるのでしょうか?

彼女の「ソウル」な生き方への敬意と、彼女自身への尊敬の念は、いまだ変わりありません。


このブログを読まれる方にも、

そんな「セブン・イレブンの出会い」が待っていることを信じています。


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