『とっておき中小型株投資のすすめ』
テーマ:読書コメント日本の中小型株のファンドマネジャーとして有名な太田忠氏の本(『とっておき中小型株投資のすすめ
』)を読んで、本で紹介されている投資プロセス毎に注意する点をまとめてみました。
1.市場を見極める
①枯渇流動性相場
枯渇流動性相場では、景気や個別企業業績の先行き不安の高まりとともに出来高が極端に細っている相場。
→「待ちぼうけ投資法」
業績回復が期待できるのであれば、じっくり拾っておき、再度出来高が増えてくる局面で売却する。
②過剰流動性相場
ファンダメンタルズの確からしさと、心理面での期待値が両輪となって良い方向へと回転し始めた相場。
→「時価総額上位群についていく投資法」
ファンダメンタルズを無視して株価が上昇するためどこまで耐えてもてるかという我慢比べになる。
苦しみつつも、市場における資金の流れや、他の投資家のこれからの行動、マクロ経済のトレンド、
市場心理など雑多な要素を全て読んでみる必要がある。
2.個別企業のファンダメンタルズの分析
①成長性の分析
中小型株投資では成長株への投資が基本と紹介されています。(グロース投資の他に代表的な投資手法としてバリュー投資が挙げられるが、本著では具体例とともに、まだ日本の中小型株市場においてはバリュー投資の文化は希薄であるということが紹介されている)ただ、成長株にもいくつかのタイプがあり、それ次第で投資期間のスタンスが異なるため、それを見極め投資することが重要と書かれています。そのタイプを表にまとめてみました。
| 成長株のタイプ分類 | 全てのタイプに共通するチェック項目 |
| ①純粋型成長株 | |
| 業界自体が大きく成長しており、その中で利益を伸ばしている企業群。 | ①モノマネできないかどうか? |
| ②抜け駆け型企業 | |
| 業界自体は伸びていないが基本的な面を強烈に差別化することで利益を伸ばしている企業群。 | ②商品力はあるか? |
| ③景気循環型企業 | |
| 景気回復時における業績変化率が通常の成長株の業績変化率より大きい企業群。 | ③事業そのものの有利・不利? |
| ④敗者復活型企業 | |
| 経営の失敗により業績が悪化したが、強烈な企業体質の変革により目を見張る回復を見せた企業群。 | ④経営者に魅力があるか? |
| ⑤夢の要素を持つ業績予測不能型企業 | |
| ニュービジネスに挑戦する企業群。 |
②リスクの分析
リスクが高いと太田氏が考える企業の特徴を以下にまとめました。
| 1. ビジネスモデルそのものが崩壊した企業 |
| 2. 甘い見通し、甘い予想を立てる企業 |
| 3. 間違った経営多角化、安易なM&Aを行う企業 |
| 4. 過去を忘れてもらうために社名変更する企業 |
| 5. 株主利益との利害相反を平気で行う企業 |
| 6. 瞬間的な好環境に現れる雨後の竹の子企業 |
| 7. IPO(新規上場)をゴールと見ている企業 |
| 8. 上場審査の甘い、一部の新興取引所に上場した企業 |
3.株価水準の分析
基本的にはPEGレシオの考え方。PERと成長率を複合的に分析して投資判断をしているようです。
他の太田氏へのインタビューなどを参考にするとPEGレシオが1倍を切るように心がけているそうです。
4.群集心理を読む
投資する企業に対して、その後に続く投資家が現れるかどうかを点検する。
5.投資した後は疑心暗鬼の精神を持ち続ける
①投資した後半年間何ら成果が上がらないとすれば自分の投資判断が間違っている場合が多い。
②買い値から30%以上下落したときはその企業のファンダメンタルズや株価水準を再点検。
<太田氏の投資手法に関してその他参考になるサイト>
http://money.quick.co.jp/know_t/fm/05.html
http://invester.enjyuku-blog.com/archives/cat8index.html





