ShinさんのPA工作室

※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 


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ご注意! ラージダイアフラム・DCバイアス・コンデンサカプセルは気軽な「手作りマイク」の材料ではありません、自作マイクの終着点であることをご理解ください。

DCバイアス型コンデンサマイクの動作知識・スキルは必須条件です。

むきだしの金蒸着大型ダイアフラムに一切触れる事なく無傷で1本のマイクロホンを作り上げることはノイマン、AKG、など主なコンデンサマイクの修理経験などをお持ちだとしても、その難易度の高さにより一からの製作はかなりのリスクと覚悟が必要です。

想定外のハプニングやダメージは簡単に発生しますが、あらゆる事が自己責任の世界です。

(Shinもダイアフラム金蒸着にキズ付けてしまい1個再購入しました)

また、私の試作はこのカプセルを使った一作例としてご紹介します。

 

重ねて申し上げます。

関連の専門スキル・知識のないまま単にこの記事を参考に自作されても満足なものが完成することは考えられません、熟考ください。

 

 

 

 

念願のヨーロッパ系音質のラージダイアフラム・カプセルの入手から1年。

このたびこのブログ初のDCバイアス型コンデンサイクロホンの試作が完成いたしました。

 予定通り世界最高クラスのコンデンサマイクに匹敵する音質で誕生しました。

 

ベースにしたのはなんと昨年、爆発的なブームとなったAMAZONの激安中華マイクBM-700です。

 

最大の課題はカプセル成極電圧の問題です。

 外部電源などご法度の世界、ファンタム駆動の準備をしつこくおこなっていました。

記事「1706」でご覧いただいた回路をもとに実験をくりかえし、電流値なども納得できるものとなったので全容をご案内します。

 

双葉 ShinさんのPA工作室はじめてのDCバイアス型コンデンサマイク (回路図)

回路図上側はあの回路そのままですね。

 

(外観ケース)

AMAZONの中華マイクのケースそのまま、中の基板もソースフォロワー改造してそのまま使っています、

妙な色は避けてシルバー・バージョンを使いました、これにはあの違和感ある金メッキのリングがなく、スッキリしています。

 

カプセルはある会社にお願いして入手した優秀なDCバイアス型カプセル、口径は34mm、堂々たるものです。 (KT3412C-01)

入手法など詳細はこちらを確認ください

興和テクノロジー: https://www.kouwa-tech.tokyo/contact.html   

 

 

KT3412C-01

 

(成極電源)

実は1年前に入手していましたがファンタム電源から成極電圧を作り出す名案を持ち合わせておらずずっと先延ばしになっていました。

 先般より「正弦波発振回路」+「コッククロフト・ウェルトン昇圧整流回路」とで実現性を探っていました。

ファンタム電源は内部抵抗により持ち出し電流を大きくすると供給電圧が大きく下がります。

このため、AMP部との合計5mA程度を実質的な限界値とする必要が有ります。

(ファンタム規格では14mAまで許容されている、でもそんなのに甘えていたらロクなマイクにならない)

 

                     これじゃダメ。全然ダメ・・・・・・・電流多すぎです。

 

 

 

コッククロフト・ウェルトン昇圧整流回路の考え方

 

 

やっと目標達成した回路。

DC-DC部で1.2mA、AMP部が2.5mAだから合計3.7mA。

波形も俄然キレイです。

決して省電流ではないが手を打つことにする、実装状態でもう一度調整をする。

 

 

ノイズレスDC-DCコンバータ、理想的な波形です。

コルピッツ発振回路で試行錯誤、たどりついた結果です。

 

 

(内部)

中華 BM700の基板流用

 

・カプセル取付部底面の反射音が逆相干渉して邪魔するため、カサ上げには厚スポンジ材使用で音はスッキリした。

・カプセル取付部底面に穴を開け、インシュロックを使って固定した。

・ちなみにこのカプセルは単一指向性です。

 

正弦波ノイズレスDC-DCコンバータ基板

 

(音質)

文句ナシ、U-87と正面勝負できるiSKのBM-600との比較でも両者の区別はつかないほどです。

初めて自作したDCバイアスコンデンサマイクはかくして成功しました。

こうして一旦、完成形にすると要改良点が、よりハッキリ見えてきます。

 

(あとがき) くま

1.DCバイアス型大口径コンデンサマイクの自作は欧米では大変盛んですが日本では皆無に等しい状況です。

私はこの状況をなんとか打ち破りたい、そんな想いを持ち続けていました、多分国内ではDCバイアス・ラージダイアフラムコンデンサマイクの製作報告記事はこれが初めてではないかと思いますがいかがでしょう。

 

おそらくカプセル入手が絶望的だったこと、入力回路の超高抵抗または専用FET入手のこと、そしてファンタム動作のためのハードルと、しかしやはりカプセル入手の件は決定的です。

必要な人には手に入る、というのが私の夢でありました、今回入手に協力いただいた会社のかたにお願いして是非ともそれを実現したい。

なぜならば、この音質のマイクロホンを、そして手間ひまかけてでも自分だけの「世界に通じる最高品質のコンデンサマイク」を手作りできたら、それはなんて素晴らしいことでしょうか。

純粋に追いかけ続ければいつか実現してこそ「夢」なのだとShinは思います。

※(本件は興和テクノロジー様のご配慮によりごく最近実現致しました)

 

 

2.市販のDC-DCコンバータはスイッチングレギュレータ方式の為、スイッチングノイズがひどく絶対にマイクには使用できません。

どんなにめんどうでも正弦波DC-DCコンバータは最強です。

 

しかし高周波発振回路を同居させている都合、その「回り込み」対策が必須です。

 

 

3.タッチノイズが良質かつ極めて低減された。これはカプセル質量が桁違いに大きいことが原因と考えられます。

 

 

4.成極電圧供給用にはタクマンのメタルグレース抵抗 1Gオームを使用しています。

http://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=8BUR-TFKK  

大変高価ですが低い値ではどうしても低域が思うように出てくれません。

 

                       以上

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3 、fet Vなど、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (希少となったWM-61Aとオリジナル・パーツで製作)  
(Shinの「ファンタム式パナ改マイク」は従来通りPanasonic WM-61A使用です)

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

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