2010-04-14 00:46:55

ユニクロのアメリカ展開、成功か失敗か

テーマ:下城NYニュースから
下城ニューヨークニュースからの読み物「ニューヨークの食品店シリーズ」はまだまだ続きますが、今回は一回休んでユニクロについて書きます。

ユニクロ
 2008年のリーマンショックを発端に始まった世界恐慌では、アメリカがくしゃみをしたら日本が風邪をひいた、という状況になってしまいました。 
 百年に一度の大不況という日本の状況の中で、数少ない勝ち組がユニクロだと言われています。

 ニューヨーク市のダウンタウンの一角には、ソーホー地区と呼ばれるファッションエリアがあり、中心部にはアルマーニ、プラダ、ルイ・ヴィトン、H&M、ディーン&デルーカ等が集まった地域があります。
 その並びにユニクロのニューヨーク旗艦店があり、数あるブティックの中でも非常に目を引く大型店で、実際に客も良く入っています。
 しかし、私の良い話はそんなに続きません。
 入店客数の割りに、買い物客が少なく感じます。

ShimojoNYニュースのブログ

 日本で言えば渋谷か場合によっては表参道に匹敵する様な立地なので、ユニークで良い商品は高くても安くても売れるはずです。 商品価格は、見たところ概ね日本の定価販売とほぼ同じと考えられます。 

 日本で(又はアジア方面で)大ヒットした「ヒートテック」商品はアメリカでは人気がありません。 アメリカでは基本的に冬の間室内が暖かく、時には暑過ぎてセーターを脱ぎ半袖になりたいくらいです。 それが習慣になっているので、ヒートテックは不要というより時には不便な物となってしまいます。 それが原因かどうか、欲しい商品の欲しいサイズは見当たらず、面倒なので探してまでは買わないと言う気配です。
 ニューヨークに一店のみの現状で、ニューヨークの真冬の天候には使えない様なライトな冬物や品質は良いのですが単調なデザインでは興味を引きません。 暖かいアウターの下はTシャツだったりするのがアメリカ式です。
 これら全てを勘案して、アメリカの習慣やマーケットの要求を心得ないで商品構成をすると、こういう事になるのです。
 
 問題はユニクロが全米展開出来るかどうかとなった場合、私にはどう見てもこのままでは不可能と考えられます。 
 一般的なその他の地域のアメリカ人消費者には価格が高すぎ、我々に理解しやすい「ほどほどに良い商品を、それなりの価格で」というのが通じません。 

 自動車産業とこれは同じ亊であり、日本車はGMやフォードより良い車を同等の価格で売るから売れるのであって、ユニクロ商品が、良い品だけどその分高いとなると、多くの地域で客層が限られてきます。
  
(写真は閉店したニュージャージー州にあった店舗で、客足は非常に悪いものでした)

 海外進出では、ヒートテックしかり、ユニクロはどの地域にどんな店を出して、何を売る幾らで誰に売るかという基本を知り、現地を理解した上で現地化させなければいけない、とい言うのはこう言う亊なのです。

 その一番分り易い例が、ユニクロが郊外に出店した三店舗の失敗と撤退です。 モールの中を年寄りが散歩してる様なところに、カラフルな商品構成を前面に出しても見向きもされない。
 私自身にとってはその店舗ではいつでも大セールをやってたので、良い物を買う事も出来ました。 しかし、私じゃなくてその地域の固定客を掴まなければチェーン展開は出来ません。

 さて、ユニクロのアメリカでの展開、どうしたら良いのか、果たして、本物のプロの目を持って分かってる人が居るのか、日本企業が得意の「なんちゃってニューヨーク進出」で終わるのかどうか。。。。。
 
チャーリー下城■CS

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コメント

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1 ■ユニクロ

読者登録、ありがとうございました。ブログを拝読させて頂いております。

私は2月にニューヨークに行った時、ユニクロに行きました。この冬は寒かったんで、完全にヒートテック狙い(笑)でした。で、店に行った時、確かにけっこう人入ってるなぁとは思いました。で、「この店の売り上げって実際はどんなもんなんだろうか、本当にアメリカ人に売れてるんだろうか」と考えながら店を出てきたことを覚えています。個人的には2月だったのでヒートテックはバーゲン中で、大変ありがたく何枚も買って帰りましたが。

アメリカのファッション雑誌ではユニクロの商品よく取り上げられていますので、耳聡い人は知ってると思いますが、実際のところはどうなんでしょうね。ただ、こういう店って別に採算取れなくてもいいってところがあるじゃないですか。アンテナショップなんだし。「ニューヨークにある」「ソーホーにある」のが、現在のユニクロの顧客であるアジア人にとってステイタスになっていればそれでいいってことなのかもしれません。

それでも行き過ぎると、存在するだけで金食い虫のタカシマヤみたいなことになっちゃいますが、少なくともユニクロの本体が厳しくならないうちは閉めないでしょうね。

ところで私が「アメリカ人にユニクロはウケるだろうか?」と聞かれたら、「あんまりウケないだろうなあ」と思います。だってアメリカ人の期待する日本っぽさがないもの。どこのどういうブランドだかパッと見でわからないから何を期待すればよいのかよくわからない。

ヒートテックについては、私はアメリカではアウトドアスポーツ用として売るべきだと思います。日本のオミヤゲとしてアメリカ人に何枚かあげたことがあるんですが、犬の散歩にいいと好評でした。販売チャネルが全然違っちゃいますけどネ。

2 ■Re:ユニクロ

>温井ちまきさん
コメント有り難うございます。

このユニクロ店はパイロットでありフラッグシップ店だから、収益と言うか儲かる事が最重要ではないのでしょう。
これも日本の本体がベッチリ儲かってて体力があるので可能な事です。 今のユニクロにはほとんど何でも可能なのじゃないでしょうか。(笑

私はヒートテックの素材の質感が好きです。
レーヨン素材と言えば他にも無い訳ではないでしょうが、身近に手軽に買える店が見当たりません。 
LLビーンズやランズエンドにも良い物が無いんです。 特に私の場合下着とかTシャツですけど、お気に入りです。

で、商売と言うかあの店の収益は、家賃とか人件費、メインテナンスと言うあの店独自の経費を考えると取れてないと思います。
おまけに、広告宣伝費とか莫大な物が掛かってますから。

ユニクロは賢い会社なので、作戦を立てて全米展開して、我々の買いやすい店を作ってほしいものです。

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