脱原発を推進するのは、与党や野党でなく東京都でもなく大阪市の橋本市長率いる「大阪維新の会」であるということが明らかとなった。




[18日 琉球新報]原発全廃「可及的速やかに」 大阪市、関電に株主提案へ


大阪府市の「エネルギー戦略会議」(座長=植田和弘・京都大教授)は18日、関西電力の筆頭株主である大阪市が6月の同社株主総会で提案する内容の骨子をまとめた。全11基の原子力発電所を可及的速やかに廃止し、代替電源として再生可能エネルギーによる発電所の導入を求めるなどとしており、近く府市統合本部で最終決定する。




骨子では、絶対的安全性の確保を徹底した上で当面の原発稼働を容認する一方で、「事故が起きれば府民、市民に回復不可能な被害を及ぼし、関電が倒産するリスクも高くなる」として全原発廃止を求めている。また、再生可能エネルギーによる発電所などへの投資優先のため、送電部門の別会社化、役員、従業員数の削減、政治家への寄付やパーティー券購入の廃止によるコストカット、他社管内での電力小売り進出なども明記した。




さらに、この日の会議では、株主提案とは別に、政府が再稼働を目指している福井県おおい町の大飯原発について、エネルギー戦略会議としての再稼働条件を関電や政府に提示することも確認した。関電株は大阪市が9%を保有しているほか、神戸市も3%、京都市も0・5%を保有。今後、神戸、京都両市にも共同提案を呼び掛ける。



東京都と大阪市で原発賛否を問う住民投票の署名が法定数を超えた後の反応で石原都知事も橋下市長も住民投票拒否と捉えられていた。




参考記事:原発住民投票の署名が大阪市に続き東京都でも法定数超え、全国に波及で脱原発と電力自由化となるか




しかし、元々原発に対する考えが正反対だったのだ。当時のコメントを詳細に見れば誰が原発推進で誰が脱原発か明らかであろう。




●石原東京都知事

「そんな条例は作れるわけないし、作るつもりはない」

「代案も出さずに原発に反対しているかぎり、センチメントの域を出ない」

「原爆のトラウマがあるから、みな一種の恐怖感で言っている」

「人間は自分の手で技術を開発し、挫折や失敗があっても、克服することで文明が進化してきた」




●橋本大阪市長

「署名数が法定数を上回った結果について重く受け止めている」

「条例案がめざす住民の意思反映はすでに示されている」

「原発稼働の是非だけで多額の経費をかけて実施する必要性は乏しい」

「市長選挙の結果から市民の意思は脱原発依存の方向にあることは明確」




つまり、橋下市長は住民投票を行うまでもなく選挙での当選が脱原発の民意を示しているから手法は任せてくれと言いたかったのだろう。




今回の骨子で4カテゴリーに計23項目が列挙されている。主な検討されている項目が下記となっている。




「可及的速やかに全原発の廃止」

「送電事業を子会社化して発送電を分離」

「使用済み核燃料の処理方法の確立」

「停止中の原発の再稼働は必要最低限の稼働検討」

「原発の絶対的安全性の確保」

「独自の地震・津波への安全対策」

「液化天然ガス(LNG)火力発電所の増設」

「再生エネルギーによる発電所を大規模導入」

「他社管内での電力小売り進出」

「原発事故の損害賠償リスクが負担能力を超過しない」

「使用済み核燃料処理方法の確立」

「役員数の削減、報酬の個別開示」

「電気事業連合会からの脱退」

「政治家への寄付やパーティー券購入の廃止」

「電力事業と直接関係のない資産の売却」

「電力需給見通しに関する積極的な情報開示」

「原発に稼働年限の設定」




大阪市は6月下旬に開かれる関電の株主総会で提案出来るよう締め切りの8週間前に間に合うよう4月上旬に内容を確定する。




また、現在9.0%持ち筆頭株主であるが、神戸市(保有率3.0%)や京都市(保有率0.5%)とも共同歩調を取る戦略だ。




そして定款変更で関西電力に求める方針となっている。




株主提案での定款変更は、議決権のある株式総数の3分の2以上の賛同を得ることが必要で、今後委任状合戦の可能性も考えよう。




残念ながら3.11の国民運動は既存メディアで取り扱いが皆無であった。




参考記事:日本や世界で「脱原発」を訴えるデモや集会が歴史的な動員数に、なぜ既存メディアは大きく報じないのか




しかし、今回は注目度NO.1である橋本市長による脱原発への提案であるので既存メディアも一斉に報じるだろう。




これで6月下旬までは脱原発への注目が保障された。




与党と野党は橋本市長からの「脱原発」踏み絵をどうするのか。もしかしたら脱原発選挙となる可能性さえ考えられよう。



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