大阪地検の証拠改ざん事件に続いて、東京地検も虚偽報告書作成を1年前に把握しながら何の処分もしなかったとなると組織ぐるみで犯罪をでっち上げに加担したと思われても仕方がないだろう。

[2日 日本経済新聞]陸山会事件の虚偽報告書、地検が1年前に把握 検事処分せず
強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の元秘書を取り調べた捜査報告書に事実と異なるやり取りが記載された問題で、東京地検が発覚の約1年前、事実関係を把握していたことが2日、関係者の話で分かった。地検は報告書を作成した検事に説明を求めたが、人事上の処分などは行われなかった。

問題の報告書は当時、東京地検特捜部に所属していた田代政弘検事(45)=現・新潟地検=が、資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件に絡み、2010年5月、元代表の元秘書、石川知裕衆院議員(38)=同法違反罪で一審有罪、控訴中=を取り調べた際に作成した。

報告書には「検事から『ヤクザが親分を守るためにウソをつくのと同じようなことをしたら選挙民を裏切ることになる』と言われたのが効いた」との石川議員の発言が記載されていたが、昨年12月の元代表の公判で、石川議員の録音を基に弁護側がこのやり取りがなかったことを指摘、表面化した。

関係者の話によると、東京地検は昨年1月、石川議員ら元秘書3人の公判前整理手続きで弁護側から録音記録の開示を受け、田代検事が作成した報告書と内容が異なることを把握した。

地検は田代検事から聞き取りをしたが、田代検事は「過去の取り調べと記憶が混同した」と説明。地検は最高検に、報告書に録音記録と合致しない点があると報告、調査を打ち切ったという。

検事が虚偽報告書を作成して事件をでっち上げ「記憶が混同した」や「虚偽ではない」と言って許されるのだろうか。

事件をでっち上げられ罪に問われた者は、マスコミに袋叩きに遭い社会から白い目を向けられ精神的苦痛を味わい、裁判の結果が無罪だったとしても心が晴れ晴れとはならないのだ。

参考記事:小沢元代表公判で石川議員の調書を違法と不採用、東京地検特捜部のでっち上げ捜査は誰が罪に問うのか

このでっち上げの捜査報告書をめぐっては、市民団体が虚偽有印公文書作成・同行使容疑などで田代検事を告発し、東京地検が捜査している。

ただ今回の発覚で虚偽報告書の作成の事実を、東京地検から最高検察庁に到る組織全体が既に1年前から把握していたことが明らかになった。

検察のトップにまで報告が届き、田代検事を直接事情を聴取した上で最高検察庁が下記の驚くべき判断を下したのだ。

「虚偽の記載をした故意はなく、逮捕中に似たようなやりとりがあったため「混同した」という説明も理解できる」

当時は大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を受けた直後で、検察組織の全体で再発防止に努めるべき大事な時期だったことを考えると全く改ざん事件で懲りていないとしか考えようがない。

虚偽報告書によりどういう事態を招いたのか。小沢元代表の強制起訴を決めた検察審査会の判断に大きな影響を与えているではないか。

つまり、常識的な組織であれば田代検事の虚偽報告書が見つかれば即処分を行っているはずだ。そうなれば検察審査会にも包み隠さず事実を述べて小沢元代表が強制起訴という事態にならなかった可能性もある。

一方で、当時の石川議員の事情聴取が全面可視化で録音も録画もされていたならば下記の表現がでっち上げか混同したのか故意ではないのかも明らかになっていたことだろう。

「検事から「ヤクザが親分を守るためにウソをつくのと同じようなことをしたら選挙民を裏切ることになる」と言われたのが効いた」

でっち上げで故意であった場合は、田代検事は処分どころが犯罪者で罪を問われるところだ。

今回の虚偽報告書による事件でっち上げ問題で、捜査権限まで有する特捜という組織は改ざんもでっち上げも虚偽も行うという暴走を繰り返すのだから廃止するのが当然だろう。

さらに組織ぐるみの可能性も出てきたので自らの身を守るため取り調べの全面可視化も早期に実現するしかない。



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