乙女座にとって2016年って本当にVOGUE GIRLの2017年度の上半期占いで言ったことがそのまんまなのですが

 

「ひとつのことをのぞいて、全部できなくなる」

 

というもの。もしそこに加筆をするとするならば、2016年の乙女座って

 

「色々なことができなくなったおかげで救われた」

 

というような不思議な流れが出てきたのです。ちょっと遠回りしてこういう話をさせて下さい。

 

学生の頃に本格的に資格とかを取るわけではないのだけど心理学の勉強はけっこうしていたのです。それで、心理学の用語で過剰適応という言葉があるのですが、それを知った時にすごい衝撃的だったのです。

 

過剰適応という言葉をちょっと説明すると、たとえばこういうたとえ話はひどいと思いますが、飲み会に誘われて、隅っこの方にちょっと不機嫌で暗いムードを保っている人がいるとします。ちょっと情緒不安定っていうんですかね。

 

そしたら、普通だったらという言い方もちょっとひどいんだけど「うわ、ちょっと不機嫌そうだな。放っておこう」と予防線を張って、距離を取ったりするじゃないですか。

 

でも過剰適応体質というものを持っている人は、その「不機嫌で不穏な空気を発している人」を放っておけなくなります。すごくやさしい笑顔で近づいていって「どうしたんですか? 」とか話しかけて、その接せられた人が「この人は自分にこんなにやさしく接してくれて、色々なことを気遣ってくれて、好意があるんじゃないか?」と思うぐらいの対応をします。

 

でも、それが「過剰適応」というところのすごいところなのですが、好意なんてないんです。その人が不安定だから放っておけなくなる。

 

でもそこで複雑なのが「好意」とか「誰かが気になる」とか「放っておけなくなる」っていうのは「好き」という感情とすごく似ているんですね。人を好きになると「放っておけなくなる」という感情が起こるじゃないですか。

 

「放っておけなくなる」が不安から起こるものなのか、「豊かな、好きという気持ちから起こるのか」って意識して経験を積まないと判別が難しいところでもあるのです。

 

過剰適応体質を持っている人って一説では、小さい頃に両親が不仲だったり、不安定な家庭環境の中で育った人が多いというのもあります。もちろんけっこう性格的なことが影響していると僕なんかは思っているのですが、子どもって両親が不仲になったり不安定になったりすると

 

「身を挺(てい)して秩序が崩壊しないように情緒不安定な大人の機嫌をなだめる」

 

ということをします。それだけ、子どもにとって「両親」という空間が崩れることがこの上ない恐怖として感じられるからだと思います。

 

もう話の筋道が見えている方もいると思うのですが、乙女座ってここまで話してきた「過剰適応体質」ってちょっと持っている方が多いと思うのです。

 

だから、どこかで「自分の身をていして」、「みんなの代わりになって」情緒不安定な人や、ワンマンルールを持っている人の世話面倒や、みんなとの橋渡し役になるという役目を引き受けてきたでしょう。

 

「なんで私こんなことやっているんだろう」

 

とボロボロになった状態で涙すら出ないということも体験された乙女座の人もいると思うのです。

 

でも、流れとしては2015年もそうだったし、2016年もそう。乙女座はある決断をします。それは

 

「誰か変な人(たち)のために、私の幸せを犠牲にしてはならない」

 

という決断をします。

 

「放っておけないという不安を抱くのは好意ではない。私は自分を犠牲にしてはならない」

 

ということをすごく気をつけ始めたのが2016年です。

 

この乙女座の決意って決死の覚悟です。他の人たちが気軽に言う「えー、そんな苦手な人なんて距離をとったりすれば良いじゃん」なんていうことができていたらはじめから苦労なんてしていないのです。

 

「できないことはできない。放っておくものは放っておいて良い。私は自分で幸せになる。だからさようなら」

 

ということをやってきました。しつこいけど、本当にそれは頑張りました。並大抵の苦労ではなかったはずだし、同様に並大抵の決意ではなかったと思います。乙女座がそういう決断ができるなんて「縁を切る覚悟」でなければできないことでもあったから。

 

だからあえてここでも言わせて下さい。

 

幸せになるんだよ。

 

幸せになろうとする決意を止めてはいけません。自分を幸せにするのはまず「絶対に私は自分自身を幸せにする。他の人の意見に引っ張られない」という覚悟だから。