2012-05-17 01:33:38

禁断の読書感想文の書き方

テーマ:木曜日
GWが終わったばかりの初夏だというのに、こんな題材。
相変わらず季節感がない。

今回は、表題の通り。
読書感想文の書き方、です。

と、いっても。
書評とか、大学のレポート課題とか、そういう本格的なやつじゃなく、
高校生まででよくあった、国語の課題としての、読書感想文の書き方です。

ただ。
「禁断」と表題にあるとおり、これが正道である、と言う気も、
このやり方が正しい! と胸をはる気も毛頭ありません。

ですが、うまくはまれば、以後は確実に読書感想文がすいすい書けるようになる
魔法のやり方です。


<用意するもの>

・課題図書
・課題図書とよく似た傾向の本 一冊<出版年度の古いものが好ましい>
・えんぴつ
・縦書きの原稿用紙


以上です。

もちろん、えんぴつはシャーペンでもいいですし、赤ペンでもサインペンでも、
羽ペンでも毛筆でも、かければなんでもいいのです。
ただし、原稿用紙は必ず縦書きのものを使用してください。

<やり方>

・まず、普通に本(課題図書ではない方の本)を、通し読みします。
・そして、すぐに、本の終わりに掲載されている
「解説」を開きます。
・その「解説」を、ゆっくりと(いいかげんに早く、読めない字で書いては、
なんにもなりません)原稿用紙に書き写します。



※ここまでで、「あ! それを提出すると言うんだろう! 卑怯な!」
と思った方……は、さすがにいらっしゃいますまい。
いくらなんでも、それは安易すぎです。


(続き)

・書き写した解説の文章のうち、分からない言葉、難しい言葉については、
ネットや辞典を使って調べます。
・改めて、課題図書を読み進めます。
・普通に、感想文を書いて、終わりです。


――これだけ。

なぜか、簡単に感想文が書けるはずです。

・以後は、解説を一旦写経する必要はありません。
当たり前に本を読み、感想文に当たれば、むしろ書きたいことが山積みになり、
「何を書こうか」ではなく、「どうやってこの長文を削ろうか」ということに
悩むようにすらなります。



<方法の解説>

本来、感想文なんて自由に書いていいんです。
しかし、その「自由」の範囲が、あまりにも漠然としすぎ、少年少女には難しい。
これこそが、感想文を困難ならしめている、理由なのであります。

「解説」は、いわば感想文の「模範文」みたいなものです。
昔の本ほど、それは顕著であります。最近は作品ではなく、作者にしか
言及していない解説を付す文庫なんかもありますが、そういうのは解説ではなく、
私信と言うものでしょう。
この模範文を一回、頭にたたき込んでおく。

あらすじが頭に入ってるうちに、
「解説者は本文のどこに着目し、どのような結論をひねり出したのか」
……その呼吸を、解説から学ぶのです。

一度、書いてみて。
解説の文章が何に言及し、どのような手順を経て「結論」に到るのか、
そのプロセスさえつかんでしまえば、あとは自分の流儀で、
それに倣えばいいだけ、なのです。


この方法を実行するにあたり、最初の一回――別の本を読み、解説を
書き写した直後に、改めて感想文を書く時――は、
だいたいが、解説の流儀に倣った、同じリズムの、同じような文章を
書いているでしょう。

そして、オーソドックスな感想文が出来上がるものです。

そして、一回簡単に書けることを知ってしまうと、人間はそこから
幅が出てきます。

あえて乱暴な視点を入れて、採点の先生をおちょくる余裕が出てきたり。
外した、と見せかけて最後にもどってきて、読む者の感動を倍化させたり。
そういう芸当も、出来るようになってきます。



なぜこのような話を今回、選んだか、というと。
この方法は、落語――いろいろな話芸を「習得」する時の方法と、酷似しているからで
あります。

「あのな坊や。お前は狸を演じようとして芝居をしている。
それは間違っていない。正しい考え方なんだ。
だが君はメロディで語ることができていない、不完全なんだ。
それで動き、仕草で演じようとすると、わかりやすく云えば芝居をしようとすると、
俺がみると、見るに堪えないものができあがってしまう。
型ができていない者が芝居をすると型なしになる。メチャクチャだ。
型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば型破りになれる。
どうだ、わかるか?」


上記は、立川談春作「赤めだか」より、談志師匠が談春に稽古をつけたときの
様子の、抜粋であります。


国語の作文――とくに、読書感想文は、いわば、
「型を教えずにオリジナリティを表現させようとしている」
ようなものです。

思うに、これは戦前の教育――型を教え、無理に類型の鋳型に
押し込める形での教育――に反発した最近の教育者が、
子供なりの発想、創意工夫を重視しようとしたがゆえの試みでは
ないでしょうか。

しかし。
いくらオリジナリティを重視する、とは言え、どんな天才児のそれであろうと、
型を知らずして描いたものは、当然形無し(談志師匠においては、「型無し」)の
ものが出来上がります。
そして、子供心に、自分の生み出したものが「型無し」であることを
認識しており、それが恥へとつながって、文章を書くことに「萎縮」するのです。

ですから、あえて先に「型」へはめてしまう。
そして、そこからオリジナリティを使って、抜け出そうとしてみる。

これで、「型破り」のものが出来るようになるわけであります。


国語の感想文程度の「型」なら、一回さらえば十分です。
早く型を破って、読書感想文というものの「おもしろさ」に目覚めてしまった方が、
ずっと楽です。

あと二ヶ月ほどで、夏休み。
今年の読書感想文は、ささっと仕上げて、心地よくも鮮やかなサマーを
満喫してみてはいかがでしょうか?
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