心月さんのブログに「断捨離してはいけないもの」というお話。
古きよき時代、というだけではなくて、
古いものは長生きなものが多い。
みんな、ものを大切にしている証拠です。
被災した友人のひとり、Kさんは、根っからの断捨離アン。
徹底的な合理主義派で、彼女の頭の中はコンピュータみたいに理路整然としています。
ところが、彼女のお母さんはまったく反対。
なんでもとっておくタイプで、ものがいっぱい。
昭和ヒトケタの女性は、たいていそうですよね。
「でも、今回ばかりは母のおかげで私は生き延びたわ」と、Kさん。
一番助かったのは、かねてよりバカにしていたトイレットペーパーの山だったとか。
「冷蔵庫を開けると常備菜がたくさんあるし、缶詰も1年分くらいはあって、
私たちは食べ物にはちっとも困らなかったの。ありがたかったわ」
ところで、
被災地は、3日もたてば食べ物も衣類もいろいろ集まって、
さほど困るものはないというけれど、
私自身はどんなボロでももらえるものはうれしいというタイプなので、
不安に思いながらも、身の回りのものをおすそ分けで送る。
「伊藤さんからいただいたもの、届けてきました」と、電話が来て、
「あんなもので、よかったでしょうか・・・・ごにょごにょごにょ・・・」
だって、新品のものは半分くらいだったし、
季節外れかもしれないものもあったし、
人から見たらボロみたいなものもあったかもしれないし・・・
電話をしてきてくれたSさん。
「伊藤さん、疲れてますよ。考えすぎです」
そうでしょうか。疲れてますか、私(笑) Sさん見抜いてますか。
どうも、人に何かをさしあげることに気を遣いすぎてしまって、
結局あげなかったりしちゃうタイプなのです。
「実は、送ったもののなかに、ジグゾーパルズがあって、
あとで気がついたら、1ピース落ちてたんです。どうしよう」
「それもまた、楽しいじゃないですか」
被災地のことをあれこれ考え、悩むよりは、1度、足を運ぶとよいと、Sさんに言われて、思い出したのは、阪神の震災のときのこと。
震災が起きて1か月くらいたったときに、「とにかく来てください」と言われて、
こわごわ新幹線で行くと、
途中まではごく普通の景色だったのに、
屋根のブルーシートがひとつ、ふたつ、と増えて、
着いた町は1か月たっても、街路樹が捻じれ、建物がななめになっているなかで生活している人たちがいたっけ。
今回は、あまりにも広範囲で、しかもあまり話題にならないようなところでも(たとえば千葉や茨城でも)被害があり、放射能においてはもう、わけがわからないところまでも広がっていて、
幸い、私はもう55歳でもあるので、食べ物などにおいてはそうそう怖いものはないのだけれど、
これからだんだん、国産の食物が減っていくのではないかしらと思ったり、
農家の方たち、漁業をしている方たちのご苦労にはとてもとても想像が追い付かない。
とにかく、みなさん、お元気で、としか言えないところで、
私自身は、隣家のクレイジーなおばあさんのことばかり考えている。
隣家のクレイジーおばあさんは、毎日何回か電話をかけてくるので、
めんどくさいので電話をオフにしてある。
15年も店子としてお世話になっていて、そんな冷たい隣人でよいのだろうかと思う反面、
赤の他人なのにあれこれ頼られても困るし、責任だって持てないじゃん、と思ったりしながら、
今日は、書類整理日の予定が、
予定外の廃品回収業者の車がやってきたことで、急きょ「断捨離」日となる。
あれもこれもと、2トントラックがいっぱいになって、
それでもまだ、部屋のなかにはまだまだものがたくさんあって、悲しくなる。
大津波が来たら、あれもこれも、いったい、どのくらいのものが流されるのだろうか、とか。
こんなときに、大変顰蹙(ひんしゅく)ではあるけれど、
大津波にあったつもりで、なにもかも捨ててしまえばすっきりとするのに、とか思ったりもするけれど、なかなか気前よく捨てることができないんですね、私。
でも、Kさんのお母さんのように、ため込んだものがきっといつか、役立つときが来る、かも?
先日久々に会った、Iくん。
「伊藤さんと僕じゃ、枚数が違うだろうけど、僕は名刺は絶対に捨てない。
ほとんどの人は、いまではその名刺のところにいないけれど、
名刺を見ると、自分がどんな仕事をしてきたのかということを思い出すんだよね。
だから、スペースの問題もあるかもしれないけれど、名刺の整理は最後の最後でいいよ」とも。
いろいろな理由をつけては、あれもこれもとため込んでいますが、
思い切って捨てて気持ちよくなる人もいる一方で、
捨てれば捨てるほど切なくなる人もいるっていうことかな、とも思ったりもしています。
今日捨てたもののなかで、すでに未練がある(笑)
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古きよき時代、というだけではなくて、
古いものは長生きなものが多い。
みんな、ものを大切にしている証拠です。
被災した友人のひとり、Kさんは、根っからの断捨離アン。
徹底的な合理主義派で、彼女の頭の中はコンピュータみたいに理路整然としています。
ところが、彼女のお母さんはまったく反対。
なんでもとっておくタイプで、ものがいっぱい。
昭和ヒトケタの女性は、たいていそうですよね。
「でも、今回ばかりは母のおかげで私は生き延びたわ」と、Kさん。
一番助かったのは、かねてよりバカにしていたトイレットペーパーの山だったとか。
「冷蔵庫を開けると常備菜がたくさんあるし、缶詰も1年分くらいはあって、
私たちは食べ物にはちっとも困らなかったの。ありがたかったわ」
ところで、
被災地は、3日もたてば食べ物も衣類もいろいろ集まって、
さほど困るものはないというけれど、
私自身はどんなボロでももらえるものはうれしいというタイプなので、
不安に思いながらも、身の回りのものをおすそ分けで送る。
「伊藤さんからいただいたもの、届けてきました」と、電話が来て、
「あんなもので、よかったでしょうか・・・・ごにょごにょごにょ・・・」
だって、新品のものは半分くらいだったし、
季節外れかもしれないものもあったし、
人から見たらボロみたいなものもあったかもしれないし・・・
電話をしてきてくれたSさん。
「伊藤さん、疲れてますよ。考えすぎです」
そうでしょうか。疲れてますか、私(笑) Sさん見抜いてますか。
どうも、人に何かをさしあげることに気を遣いすぎてしまって、
結局あげなかったりしちゃうタイプなのです。
「実は、送ったもののなかに、ジグゾーパルズがあって、
あとで気がついたら、1ピース落ちてたんです。どうしよう」
「それもまた、楽しいじゃないですか」
被災地のことをあれこれ考え、悩むよりは、1度、足を運ぶとよいと、Sさんに言われて、思い出したのは、阪神の震災のときのこと。
震災が起きて1か月くらいたったときに、「とにかく来てください」と言われて、
こわごわ新幹線で行くと、
途中まではごく普通の景色だったのに、
屋根のブルーシートがひとつ、ふたつ、と増えて、
着いた町は1か月たっても、街路樹が捻じれ、建物がななめになっているなかで生活している人たちがいたっけ。
今回は、あまりにも広範囲で、しかもあまり話題にならないようなところでも(たとえば千葉や茨城でも)被害があり、放射能においてはもう、わけがわからないところまでも広がっていて、
幸い、私はもう55歳でもあるので、食べ物などにおいてはそうそう怖いものはないのだけれど、
これからだんだん、国産の食物が減っていくのではないかしらと思ったり、
農家の方たち、漁業をしている方たちのご苦労にはとてもとても想像が追い付かない。
とにかく、みなさん、お元気で、としか言えないところで、
私自身は、隣家のクレイジーなおばあさんのことばかり考えている。
隣家のクレイジーおばあさんは、毎日何回か電話をかけてくるので、
めんどくさいので電話をオフにしてある。
15年も店子としてお世話になっていて、そんな冷たい隣人でよいのだろうかと思う反面、
赤の他人なのにあれこれ頼られても困るし、責任だって持てないじゃん、と思ったりしながら、
今日は、書類整理日の予定が、
予定外の廃品回収業者の車がやってきたことで、急きょ「断捨離」日となる。
あれもこれもと、2トントラックがいっぱいになって、
それでもまだ、部屋のなかにはまだまだものがたくさんあって、悲しくなる。
大津波が来たら、あれもこれも、いったい、どのくらいのものが流されるのだろうか、とか。
こんなときに、大変顰蹙(ひんしゅく)ではあるけれど、
大津波にあったつもりで、なにもかも捨ててしまえばすっきりとするのに、とか思ったりもするけれど、なかなか気前よく捨てることができないんですね、私。
でも、Kさんのお母さんのように、ため込んだものがきっといつか、役立つときが来る、かも?
先日久々に会った、Iくん。
「伊藤さんと僕じゃ、枚数が違うだろうけど、僕は名刺は絶対に捨てない。
ほとんどの人は、いまではその名刺のところにいないけれど、
名刺を見ると、自分がどんな仕事をしてきたのかということを思い出すんだよね。
だから、スペースの問題もあるかもしれないけれど、名刺の整理は最後の最後でいいよ」とも。
いろいろな理由をつけては、あれもこれもとため込んでいますが、
思い切って捨てて気持ちよくなる人もいる一方で、
捨てれば捨てるほど切なくなる人もいるっていうことかな、とも思ったりもしています。
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