役人が産業振興とか言い始めたら危ないと思え
~「夕張市、財政再建準用団体へ」をちょっと考える


takeyanのブログ &mixiより抜粋(ご本人の了解いただきました。黒字強調部分は私が入れさせていただきました)


北海道の夕張市が財政再建準用団体の申請をしました。
数日前から約550億の借金があることから来る、ガタガタな状況がニュースを賑わしていましたので、想定の範囲内です。
さて、準用団体とは、財政再建団体制度自体が終わっているにもかかわらず、破綻自治体の処理スキーム(処理の枠組み)がないために財政再建団体制度という死んだ制度を「準用」しているというものです。
夕張メロンと映画祭でそこそこ有名な夕張市は典型的な炭鉱の町。
炭鉱の閉山で財政はガタガタになりました。
それを何とかしたい市は、観光で町を売り出すことにします。これが不幸の始まり。
実は、90年代に財政再建準用団体の先駆者となった福岡の赤池町も、炭鉱の閉山を工業団地の誘致でしのごうとして、あるいは逆転しようとして町の財政を破綻させました。
それでは、この再建策がどの程度の代物だったかというと、赤池町は土地開発公社で莫大な借金をこさえ、しこたま土地を仕入れ、造成までしてその上で企業を誘致したが反応はほとんどなく、という杜撰なもの。
そりゃそうです。工業団地なんて当時から全国で余りまくっているのですから。
当時は国内の工場などがどんどん海外に流出し、国内で工業立地が難しくなった後です。役人の経済感覚なんてこの程度です。
夕張も同じ。
せっかく農協が夕張メロンで奮闘したのに、役所は映画祭など観光振興で金をばら撒き、パーですよ。しかも、運転資金を借りまくり、自転車操業の挙句ですから。
映画祭なんて年中やるわけではないし、観光地としてはライバルが目白押しの北海道ですよ。富良野に行く客を夕張に立ち寄らせるにも、美瑛の丘や大雪山、旭川ラーメンで客は北に行くし、そもそも札幌圏から客を呼ぶには遠いんです。誰が北海道くんだりまでわざわざ行って映画の町に行きますか?
いま、一番集客力のある「アウトレット」だって空港のそばです。
よほどの経営者ならやるかもしれませんが、しょせん「その辺のやり手市長」や役人には無理。むしろ、地道に役所の効率化や縮小をするとか、そういう努力が大切でしょう。
ということで、市役所が一発逆転を狙って産業振興を言い始めたら気をつけてください。よほど有能な市長がいないと無理ですから。
ちなみに、危機が大きくなっていかんともしがたくなったとき、集団ヒステリーに陥り、無気力になって思考を停止したり、突如、一発逆転を狙って絶対無理な無責任な行動に出るのは日本の近代史では時折あったことです。ギャンブラーが無茶な賭けをして散っていくのと同じ。
第二次大戦時は玉砕戦法としてそれが常態化していました。
正直、それが組織にとって一番怖いことなのです。
破綻してすべて元通り、ということはないのです。必ず尻拭いが必要で、市であれば市民が苦しみます。
ということで、財政の悪い自治体に住む人は、地元の役所がそういう症状になっていないか監視してください。
ちなみに、自治体の破綻制度に関する記事 も是非ご覧ください。(
http://ameblo.jp/takeyan/entry-10013787930.html )


夕張市「破産」の異常値は~半徹夜調査報告(笑
諸収入に現れていました。
決算カードに載っています。


諸収入は利子収入などの雑多な収入がまとめて掲載されますが、短期借入金もここに現れます。夕張市は諸収入が歳入の51.5%でした。和光市でこれが2%を超えたのを見たことがありません。
昨夜、平成16年度の全国のすべての市の諸収入欄を調査しました。何やってんだか。(笑
なお、16年度は新潟震災の年であり、新潟の自治体の値が軒並み上がっていました。それでも新井市の23.1%が最高。夕張の数値からすると、即刻夕張に追随する自治体は、市のレベルではなさそうな気がします。
ただ、どんな爆弾を巧妙に隠しているかは私には分かりませんが・・・・・。

ちなみに、諸収入10%超は異常値です。

何か正当な理由がなければ臭い数値です。20%超は資金繰り難が現れています。
関東で10%超は印西、三浦、長岡、土浦だけです(すべて14%未満)。


そして、北海道諸収入ワースト5は・・・・。
夕張 51.5
石狩 25.3
釧路 22.3
北見 19.1
小樽 18.7


関西では、長浜、大阪、池田、箕面、神戸、加西が10%超です。(また、政令市は必ず数値が高めに出ます。)


地元の方はこの値の意味を是非調査してください。そして、できれば私にも教えてください。さすがに一自治体の市議として、当該自治体に電突するのは気が引けます。
考えられるのは、春の恒例の資金繰り難(税収があるまで自治体は運営資金がない)、関連団体にまた貸し、春だけでない、恒常的な資金難などです。



次いでに、大阪破産の大阪は関西圏ワースト3の15.3%でした。
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