現実を直視する

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先週末に伊豆の伊東で行われた新人研修に

顔を出してきました。
毎年恒例の2泊3日の合宿研修ですが、

私だけ、行った目的が皆とは別でした。

200名超の新入社員の顔と名前を覚える

ためです。ただそれだけのために
往復6時間かけて日帰りで行ってきましたが、
それだけの価値はあったと思ってます。
名前を覚える 目的は前に書きましたが、

適材適所 を目的とした先行投資 です。
36チームに分かれた各部屋を全てまわり、

全員と1度は話ができたので、

完全に全員憶えられた訳ではないですが、

頭には残りました。後は活躍してくれたり、

何かのきっかけで思い出すはずです。

ひとりひとりに、名前を憶えるための特徴を

聞いてまわったあと、

「将来こういうことやりたい、とか何か、

おれ(社長)に言っておきたいことない?」

という質問をしたのですが、それを200名超

から聞いて、憂鬱になりました

「新しいことをやりたいです!」

「スマホ関係の開発がやりたいです!」
「広告の営業がやりたいんです!」

など、これらは全く問題ありません。

当社の中は新規事業だらけであり、

スマホには最注力しているし、

広告の営業は今すぐ始められます。
現在の会社の収益部門であれば、
何の問題ありません。

「海外で働きたいです」
「大阪、福岡で働きたい」
「広告のクリエイティブに興味がある」

この3つは複数名かいたのですが、中でも
海外志向は特に多かったです。
これらは、会社が将来伸ばしていきたい

分野であるし、本気で着手していることは

間違いないのですが、正直言って現状は
厳しいです。

海外の売上は、現在年商10億程度であり、

全社の1%未満。

そこにCOOの西條を張っているのは

将来の柱に育てようとしているからです。

しかし、日本のネット企業で海外事業で

成功した事例は、これまでほぼ皆無。

現実には事業を育てることに成功しない限り、
配属を増やすことはできません。

大阪、福岡は、まさに本日から始動 しました。
ネットビジネスは不思議なほど集積効果

があって、何故か東京しかも渋谷近辺に

集中しています。アメリカでも同様に西海岸

サンフランシスコに集中しています。

東京本社のネット企業で地方から何かを

産み出したという話もほとんど聞いたことが

ありません。

これも我々にとって新たな挑戦ですが、

成功しない限り配属が増やすことができません。

広告のクリエイティブは、一番頭が痛い

問題です。クリエイターにとって広告に興味を

持ったのはテレビCMや雑誌広告がきっかけ

だと思います。
ネット広告においても他のマスメディアと
同様にクリエイティブに力を入れる動きは、

もう10数年続けています。
日本は、海外からの評価を見ても、

遅れているどころか進んでいるというか、

むしろ進みすぎているといっても過言では

ないかも知れません。
しかし、賞をもらえるようなネット広告での
クリエイティブの試みが、事業成果を
挙げているかと問われれば、現時点では

疑問の残るところです。

そんな夢のない話は聞きたくないかも
知れません。
しかし、少なくとも会社経営者は現実から

目をそらしてはいけません。
そして耳あたりの良い言葉ばかりを並べる

経営者を信じてはいけないと思います。

先日、昨年民事再生したワイキューブ社の

元社長、安田佳生さんの本を読みました。


とても正直に会社を破綻させた経緯を

語っていらっしゃいます。
安田さんは非凡な社長だったと思いますが、

優先順位を見誤っていたと書いています。
人気企業になって良い人材を採用すれば、
どこで利益をあげるかは後から考えても

自然に利益があがると考えていたのが、

順序が逆だったというのです。
安田さんほどの人でも、厳しい現実を
直視できなかったのだと思いました。


当たり前のことですが、会社は社員の

自己実現のための場ではありません
経営者は社員のやりがいを追及する前に、
利益をあげていなければなりません。
短期的にやりたいことをやらせてもらった

ような社員でも、所属組織が利益をあげて

いなかったり、自分の仕事が会社に貢献

できなければ、中長期的にはやりがいは

長続きせず、悲惨な事態が待っています。
当社が変革に踏み切った理由 のひとつは

それでした。

当社は若者が楽しそうに働いているので

サークルのようだと揶揄されることが

ありますが、実際は全くそんな馴れ合いの

会社ではありません。

しかし、見落としてはいけないのは
社員の自己実現と事業の方向性が

ぴたりと合ったなら、ケタ違いの能力を
その人から
引き出すことができるのです
そのために名前を憶え、やりたいことを知り、

それに事業が合致しないか、会社はできる限り

の試行錯誤をしていています。

憂鬱になったと書きましたが、それは

難易度の高い仕事に向かおうとしている

からです。
海外や地方やクリエイティブが厳しいから

諦めてる訳では決してありません。
むしろ、新人や後に続く人たちのためにも、

是が非でも成功させなければなりません。

特に海外は21世紀を代表する会社を

目指す我々にとって、諦めるという

選択肢はありません

不屈の精神で臨みます。

関連する部門のみなさん、現実から逃げず、
向き合って乗り越えていきましょう。






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