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写楽ブログ 映像制作/音声制作

大阪の映像制作/音声制作会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。
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サウンドフェスタ2018 その2です。

今回はラージダイヤフラムのガンマイクについてです。

 

一般的にガンマイク(狭指向性マイク)は、60年以上前に販売されていた海外製の機種や30年前に販売されていた設備用のダイナミック型の機種以外、ほぼすべてがスモールダイヤフラムのコンデンサーマイクです。

 

スモールダイヤフラムのコンデンサーマイクは、ラージダイヤフラムのコンデンサーマイクと比べるとS/Nや耐入力、Dレンジの点で不利なため「ラージのガンマイクがあったら面白そうだよね」という話は仲間内で昔からありましたが、ついにテクニカさんが作りましたw

 

BP28L  すごく・・・太いです・・・

 

従来のスモールダイヤフラムのガンマイクは耐入力が130dB程度のものがほとんどで、大音量のコンサートやライブ会場などでオーディエンス用マイクとして(SRスピーカーの真下や横から客席狙いで)設置すると、SRスピーカーのロー成分でマイクの耐入力を超えてしまい、(マイクや卓でLCFを入れても)歪んでしまうことがありました。

また、映画やドラマでのセリフ収録でもささやきから怒鳴る場面まであり、SE収録も条件が幅広く、いくら良いHAを使ってもマイク自体のS/Nが気になったり、近接では耐入力が問題になることがありました。

 

今回、サウンドフェスタのオーディオテクニカブースで展示されていたBP28とBP28Lは、ガンマイクとしてはこの数十年では他に例のないφ28mmのラージダイヤフラムを使用しており、それぞれのスペックが

BP28(全長48cm) S/N 89dB、最大音圧143dB、Dレンジ135dB

BP28L(全長57cm) S/N 94dB、最大音圧138dB、Dレンジ135dB

というラージダイヤフラムのコンデンサーマイクとしても最新スペックの高耐入力、高S/N、ハイダイナミックレンジのようです。

マイク自体は30mmちょいの太さだったかな?

 

実際に音を聞いてみると、f特は最近流行のオフアクシスでも音質変化が少ない、というかテクニカの他のガンマイクと同様に比較的フラットな印象で、セリフ用よりは環境音収録に向いたマイクだと思いますが、大音量の環境下や小さな音の収録ではラージの利点が活きてくると思います。

 

私も含め環境音やベースノイズ収録でラージダイヤフラムコンデンサーを屋外で使いたい(というか無理矢理持ち出す)エンジニアはけっこう多いと思うんですが、なんとか風防を工夫してもそもそもラージはカーディオイド(単一指向)までしかありませんでしたから、ラージの特性を持ったガンマイクは従来にない新しい存在です。これは屋外の環境音収録で使ってみたいですね。

 

ガンマイクの用途として多いのがセリフ収録ですが、セリフ録りは常にガンマイクがベストではありません。屋内などブームで近くに寄れる場合はガンよりカーディオイドのほうが周囲の反射音が少なくクリアに録れる場合が多いので、(国内でも)最近の映画やドラマ現場では判を押したように416ではなくカーディオイドのコンデンサーを使う人はけっこういます。

 

しかし、それでも87のようなラージのマイクを振り回している現場はありません。

私が録音技師として現場でカーディオイドを竿で振る(または振ってもらう)場合、テクニカのAE5100にソフタイをはめて使うことがよくあります。AE5100はスティックタイプでガンマイク用のショックマウントやカゴも流用でき、しかもダイヤフラムがφ24.3mmと大きめでS/Nが83dBとラージの恩恵があります。ただ、もう少しだけ指向性が狭くて繊細な音だったらなぁという不満があります。

海外ではセリフ録りのカーディオイドの定番はCMCですが、個人的にSchoeps特有の音があまり好きではないので(楽器でも声でも)メインとして使いたいとは思わないんですよね... CMCだと加工しても416や816と音が揃わないってのもあります。

 

今回展示されていたラージダイヤフラムのガンマイクは短いタイプでも48cmあり、指向性もなかなか鋭い感じでしたが、個人的には20cmくらいで416より多少甘く、AE5100よりは指向性の狭いハイパーカーディオイドくらいのタイプがあったら竿で振りやすそうだと思いました。メーカーさんにお伝えしてきましたので、ショートバージョン追加に期待したいところです。

それと、欲を言えばフラットではなく416のようなハイのピークがあるほうがセリフ録りには良いと思うんですが...ともw

 

余談ですが、416や816が同社の後継機種よりも、他社のどんなガンマイクよりもセリフ収録の定番ガンマイクとして何十年も重用されている理由はハイの特性です。何もしなくてもセリフだけは他のマイクよりハッキリ聞こえるという特徴が簡単・便利だからです。

最近は各社でオフアクシスの音質変化が少ないとか、フラットな特性を売りにするガンマイクが多いですが、プロでも個々の技術差はずいぶんありますし、新しい機種の特性を生かして使いこなせる人ばかりではありません。

私も条件を選んで使っていますし、上手く振ればより質は上がりますから否定はしませんが、416はなんとなく向けるだけでもハッキリ録れるお手軽マイクなんです。だからこそ定番として何十年も生き残っているわけですよね(^^;

 

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新しい記事を書かずに1年経っちゃいました。

というわけで1年ぶりの更新です。

 

このブログでも何度か書いたZOOMのF8ですが、新機種のF8nが発売とのこと。主な変更点はXLR入力で+4dBu(最大ノンクリップ+24dBu)に対応することと、出力が+4dBu(最大ノンクリップ+24dBu)に対応すること、その他リミッターなどにも多少変更点があるようですね。

 

ZOOM F8n

 

また、F8nはAmbisonics方式(立体音響)の収録にも対応しており、4chの入力をステレオ音像として収録時にモニターできるようになっているそうです。旧F8も(現状ではマイクの向きの設定に多少の違いがありますが)ファームアップでAmbisonics収録に対応しています。

そういえば、H2nのスパイラルモードも試してみなきゃ。

 

その他、新しいF8nでは内蔵電池のケースが廃止され、直接セットするようになっています。内蔵電池をバックアップとして、外部電源供給を基本にする場合は気にならないと思いますが、内蔵電池の交換は少し面倒になった気がしました。

 

SennheiserのAmbisonicsマイク AMBEO VR MIC

 

最近各所で取り上げられているゼンハイザーのAMBEO VR MICですが、サウンドフェスタでは各DAWで使用できるAtoBフォーマットの変換プラグインや、モニター用プラグインのデモがありました。

 

Ambisonicsについてはとりあえず専用マイクがなくても規定のマイク配置で4ch収録をすればAフォーマットの素材が録れますから、無料配布のプラグインでいろいろ試せますね。

 

いろいろやっていくとマイク1本で録って完結するってことはないと思いますが、ベース用としてワンポイントのAmbisonicsマイクは欲しくなるでしょうね...

説明担当の方がとても詳しくて、いろいろ教えていただいてとても勉強になりました。その他、サラウンドやステレオ、モノソースとのミックスや定位の設定について実際に試してみたいです。

 

 

360度VRはYouTubeやFacebookでも対応していますから、作成したファイルをそちらに上げて、タブレットやスマホでチェックするのも良いですね。

 

サウンドフェスタと関係ないですが、個人的に5.7K、30Pの360度カメラを試していて、カメラの内蔵マイクが2カプセルで立体とはいえない感じだったので、音はAmbisonicsで同時収録したい!!

 

YI 360 VR CAMERA (5760x2880 30P撮影対応)

 

国産の360度カメラも4K対応している機種がありますが、360度となるとまだまだ解像度が足りずボケた感じだったので、より解像度の高いカメラを個人輸入してみました。

360度映像は4台以上の複数台のカメラアレイで8Kを超える収録ができるものもありますが、カメラの機動性や後処理の手軽さを考えると、お手軽用途ではこのへんが良いかなと。

(ただしこのカメラも4Kではカメラ内でステッチできますが、5760x2880の動画では円周魚眼が2つ並んで記録されるので、収録後に付属ソフトでの処理が必要です)

 

静止画の360度VRは、20年近く前にQTVRで作っていたことがありましたが、何枚も写真を撮って後からきれいに合成するのが手間で、見る環境も限定されていて気軽とはいえませんでした。しかし今のように簡単に撮れると活用(遊び?)の幅は広がりそうですね。

 

また、今回のサウンドフェスタではまだ展示も案内もありませんでしたが、RODEもAmbisonicsマイクを1000ドル以下で発売すると予告しています。海外では2018年7月中旬に999ドルで販売開始という案内が出ていますね。

RODEのハーフインチはプアマンズKM184 (私が勝手にそう呼んでるだけです)として安くて質も良いですし、ちょっと期待しています。

 

YAMAHA ViRealマイク

 

また、さらにチャンネル数の多いVRマイクとしてYAMAHAが開発しているViRealの展示がありました。64chのマイクアレイで拾った音声を下部の箱でDanteに変換してケーブル1本で伝送してDAW収録するようです。

 

個人的感想としては、数が多くても無指向マイク(と思われる)のアレイでは、ごく至近での定位がはっきりしても、多少距離が離れたらとどうなのかなと。

それぞれのマイクをカーディオイドにするか、遮音版で区切りを入れたりしないと(複数マイクの位相差で指向性を合成するなら効果あると思いますが)無指向で64chまで増やす効果がどこまであるのかなぁと(2chダウンミックスをちょっと聞いて)思いました。前後の定位はHRTFがそれぞれ違いますから2chダウンミックスではなんとも言えませんけど...

他の方が熱心にお話を聞いていたので担当の方に質問できませんでしたが、こちらもどう展開されていくか興味があります。

 

 

他のネタも順次書いていこうと思います。

 

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今年のサウンドフェスタは2時間ほどしか見て回れなかったので、以前から気になっていたことの確認が半分くらい、何か面白いものはないかな~というのが半分くらいでした。

 

こちら、ウエタックスの防水マイク。以前、ネットで情報は見ていましたが実機を見たのは初めて。水中スピーカーのメーカーとしては聞いたことがありましたが、マイクも作ってらっしゃるのですね。

XLR版と防水コネクタ版の2種があるそうです。ソニーのF-115Bより高かったと思いますが、音質はこっちの方が自然だと思いました。SM63Lとほぼ同じサイズのようです。

金属風防よりウレタン風防のほうが雨粒が当たってボツボツ鳴りにくいので台風中継などではこちらの方が良さそう。

でも後で資料を見たら、このマイクってエレクトレットコンデンサーでファンタムが要るんですね。雨天時用のハンドマイクは電源不要のほうが安心できる気もします。

 

それから、ベイヤーの新しいアレイマイク。こちらも実機を見たのは初めて。

ニュースでドイツ議会の映像が流れると以前からへんてこりんな縦長のマイクが左右にありましたが、それの小型版でしょうか。横型の置くタイプもあるようです。

距離差があっても均一に拾えたり、会議用の拡声用としては便利そうですが、音質的に舞台収録や楽器集音に使えるレベルではないなという感じでした。

しかし横型のをうまく隠して置けば、ニュースや生のトーク番組などでピンの予備として一般的なバウンダリーを置くよりクリアかもしれませんね。

 

 

最近は各社から低価格なマイクがいろいろと発売されていますが、

TASCAMやマランツも参入するようです。どこのOEMなんでしょうね。

TM-180はφ34mmのダイヤフラムで実売16,000円ほど。1枚フラムのカーディオイド専用でS/Nは79dB。

耐久性や耐候性は分かりませんが、ラージダイヤフラムコンデンサーがこんなに手軽に使えるのは良いですね。中華製のラージコンデンサーでもなかなか良い音の機種は以前からあるので、こちらも音を聞いてみたい。

 

 

サウンドフェスタの会場をあとにして、機材展2017へ...

グランキューブから阿倍野区民センターに移動して、E'specさんの機材展にも行ってみました。こちらは照明機材の展示がいろいろとありました。

 

機材展のヤマハブースにあったQUICK LOKのスタンド。

屋外現場などでテーブルが確保できない時、キャンプ用品のテーブルを使ったりすることがありますが、重い機材を置くには強度的に不安があります。しかし可搬タイプではなかなか強度のあるものはなく、なんだかなぁという感じでしたが、このメーカーのスタンドは良さそうです。

写真左のマルチスタンド(WS650)は高さもいろいろと変更できて、天板を用意すれば一般的な長机より便利そう。

中央のPCスタンド(LPH004)はそれなりに重量があるところが気に入りました。軽いスタンドは一見便利そうですが倒れやすい。高い機材を乗せるスタンドは軽さより安定感です。軽いスタンドは倒れやすいですからね。

 

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今年のサウンドフェスタですが、午前中は隣県に撮影に行っていたので、初日の午後から数時間見て回りました。

 

 

 

ZOOM FRC-8

ZOOMのF8はある現場でデモ機を使用させていただいてから、国内では在庫払底で入手できなかったので海外から買いました。まあちょっと海外のほうが安かったのもあります。

インプットゲインのトリマーが1dB刻みで、音が鳴っているときにゲインを変えると段階的に変化してしまいますが、事前にゲインをちゃんと決めておけば問題はありません。各chのリミッティングもパラメーターを変更できるうえに自然なので便利です。

HAはソコソコ行けますがLCFやEQはどうも音痩せするので一切OFF。しかし10年ちょい前は同等機能の機種で100万円越えでしたから、文句はありません^^;

 

それから、F8はTC入力に対してサンプルアキュレートにする設定でサンプリング周波数が変動してしまう症状がありましたが、最新ファームで修正されたそうです。

うちの現場が初めての報告例だったのか、当初は個体故障では?との返答でしたが、追加調査でメーカーでも発生を確認したとのこと。対応早いのは素晴らしいですね。

 

で、F8は基本的にレコーダーなので、あくまでもモニターMIXは確認用なんですが、やっぱりもうちょっと操作性良くというリクエストが多かったのか、他社のレコーダーにもあるような外部フェーダーが発売になりました。モーターフェーダーではありません。

 

フェーダーがどの程度の精度なのか質問したところ、本体パネルと同様とのこと。同じZOOMのR16と似たような感じだとすると、ガイド用ミックスが限界かな...というのは個人的な感想です。

 

また、外部フェーダーの各フェーダーとトリムは本体と相互に上書き関係にあるようなので、外部フェーダー接続後は一度全てのフェーダーとトリムを動かす儀式をしておかないと、意図しない場面でパラメーターがジャンプしてしまう危険があります。

 

うちではF8は収録専用にしていて、本線として使える2mixが必要な場合は前段でトランスマイクパラで分岐して他のミキサーでやるので、この外部フェーダーは今んとこ要らないかなという感じですが、ガイド用、収録モニター用のミックスを手早くF8だけで完結させたい場合には便利そうです。

 

RODELink Newsshooter

続いてはRODEの2.4GHzワイヤレスマイク。日本国内ではちょっと珍しいプラグオン送信機のRODELink Newsshooterです。もう国内でも販売開始されているのだとか。

 

2.4GHz帯のビデオカメラ向けマイクは各社からいくつか出ていますが、この機種の特徴は送信機。

 

電源に単3アルカリ2本だけでなく、SONYのNP-Fバッテリーを使用できます。実機の形状を確認したところ、NP-F570だけでなくF770やF970も使えそうです。

 

単3アルカリで十分じゃん? と言われそうですが、この送信機は通常の

XLRマイクが使用できてファンタム供給もできます。

 

ファンタム供給ができるプラグオン送信機としては、他に日本国内向けではSennheiserのSKP3000などがありますが、単3アルカリ2本でファンタム供給するとカタログ値で5時間程度。現行の1.2GHzデジタルTXと比べればちょっと長いですが、安全性を考えると1日に何度も交換することになるでしょう...

 

で、こちらのRODEの送信機ではF570を付けるとファンタムONで10時間くらい使えるんだとか。電池交換を意識せずにマイクを長時間無線化したい時にカメラ用バッテリーをそのまま使えるのは便利ですよね。F970なら朝から晩まで放置しても大丈夫でしょう。

 

最近はPAさんが2.4GHzワイヤレスの2ピースTXにファンタムアダプターを抱かせて測定用マイクで使うことも増えているそうなので、単体でファンタム供給出来てマイクに直結できるTXは便利だと思います。

 

ただしこの送信機、バッテリー抜きでもけっこう重かったのが気になりました。それと、受信機で使えるのは単3電池だけなんでしょうか?

 

さらにこの送信機、ヘッドホン端子やミニジャックのマイク端子があります。ケーブルの取り回しは多少気になりますが、2m程度のブームならブームオペレーターに受信機を持たせるよりスマートですね。

 

ミニジャックのマイク端子について質問したところ、「TRSです」と説明されましたが、「L +、R+、GND」のステレオ出力の機種を示して「使えます」と説明されたので、「Hot、Cold、+5V」なのか「L +、R+、GND」の民生用規格に適合するのか(プラグインパワーの有無も含め)聞きましたが明確な返答はもらえませんでした。(メーカーの仕様にもTRSとしか書かれてないw)

普通に考えて民生規格ではないと思うんですが、切替で両対応なんでしょうか? ミニプラグのマイクは家庭用や業務用で規格が各社いろいろありますから、この送信機が何に対応しているのかは購入前にちゃんと確認しないといけませんね。

 

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またまた久々の更新です。

サウンドフェスタ2017に行ってきたので軽くレポートします。

 

私の場合は映像関連、音声制作関連ばかり見てくるので、PA関係の内容は殆ど無いのであしからず。

 

と言いつつ、最初に「おー、懐かしー」となったのはYAMAHAのデジタルミキサーの旧機種展示。

 

昔、自分で初めて買ったPromix01もありました。

アナログミキサーの時代はリバーブやコンプなど外部ラックにエフェクターが何台も必要でしたが、ある程度数を絞ればPromix01だけで軽いライブPAが出来るようになりました。

 

YAMAHAのデジタルミキサーはPromix01の頃から直感的に理解できる操作性で、当時アナログミキサーからの乗り換えも難しくはありませんでした。MIDI関係の設定以外で説明書を読んだ記憶がないくらいです。

 

DMR8、DMC1000、DRU8(MTR)などの時代は、ごく限られたところでしかデジタルミキサーは使われていませんでしたが、Promix01は高いクオリティと機能性を一気に個人レベルまで普及させた機種でしたね。

実は高校生の時、Promix01の実機見たさに授業を抜けて仙台市内のホールで開催された製品展示会に行きました煙

 

02Rも一時期は仕事で毎日使いました。

 

現場ではDM1000V2をたまに使います。今うちの映像収録現場ではガイド用以外の現場2mixが必要ない場合はHA内蔵のMTRだけで済ましてしまうことも少なくないですが、オールインワンコンパクトのデジ卓は事前に準備して操作に習熟してさえいれば本当に便利ですね。

 

DM1000V2は24bit96kに対応しているのでハイレゾ時代にも余裕で対応してくれます。HAは音質の関係でHA8を前に付けることが多いですけどねw

 

YAMAHAデジミキ総選挙はもちろんPromix01に投票。

右下のでんち君は02Rの頃からかな?

 

最近のNABで大昔のカメラや2インチVTRを稼働状態で展示していたりしたこともあるようですし、デジタルミキサーの旧機種も通電状態で操作したり音が聞けたら面白いですね。煙

 

あ、現行機種の写真を1枚も撮ってない...

 

長くなりそうなので他のネタは分けて書きますw

 

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10日ほど前、秋田県にかほ市の平沢漁港で撮影しました。



 今年は天候の関係で2日しか撮れませんでしたが、夏には初めてだるま夕陽も撮れました。
可能ならば避暑も兼ねて長期滞在して撮りたいです。



GH4UにB4マウントのSDレンズの組み合わせですが、超望遠レンズのMTFが高いのと、大気の揺らぎもあるので4kで撮影しても特に問題ありませんでした。

ザックに入れて一人で運べるセットとして軽い三脚に乗せていますが、持って行ける場合はしっかりしたヘッドに乗せますw
この時、AG-YAGHGは電源OFFで、本体バッテリーで撮影しています。VFや本体液晶が小さいので、4k撮影時のフォーカスマグは20倍くらいほしいですね。

同じGH4とB4レンズで撮影したスーパームーンの動画はこちら。



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先日、(撮影ではない)お仕事で高野山に行ってきました。

 

前日の前乗り前の自主的なロケハンと、お仕事が終わってから、奥の院を歩き撮りしてきました。

 

家族に「今度行こうや」と見せようと思って気楽に撮った映像なので、早歩きで縦揺れしていますが、美しい風景が撮れたので短くしたものをYouTubeにアップしました。

 

 

4k 29.97Pです

 

朝4時、大塔の鐘の音を収録してから、(お仕事ではなく自主的に)奥の院に朝5時に行って生身供(しょうじんぐ=食事のお供え)を拝見してきました。時間は季節によって変わるらしいです。私が行った時は朝6時からでした。  
(奥の院弘法大師廟付近は撮影禁止のため、写真や映像はありません)

 

高野山にある宿坊ではなく、麓の橋本市を起点にしていたので、車で朝2時に宿を出て行ってきました。橋本市からR480で高野山までは1時間ほど。

 

生身供を見に来ていたのは途中から来た方も含め10人弱。日本人は私と山伏姿のオジサンの2人で、あとはフランスなど外国の方ばかりでした。

 

また今度、ゆっくり行ってみたいです。

 

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ZOOMのF8、送料と国内消費税を入れても海外のほうが安かったのでNYから買いました。

f8a

今までNGS-X3とDR-680を入れていた音声バッグ。F8のHAがなかなか使えるのでF8だけにしたらこうなりましたw F8小さい!!


さて、F8とは直接関係ないですが、出先でPCのファンノイズを出さずにミキサーアウトのFFTを見る方法をテストしてみました。


映像収録や出先の録音現場でなんか変なノイズがあるぞ!?っていう時、マイク毎にFFT見たいってことがありますが、狭い現場ではPCのファンノイズを出すわけにはいかず、ノートPCの電源を入れたり切ったり面倒でした。

今回はiPadの「USBカメラアダプタ」ケーブルでAudio I/Fが使えるという話を聞いて試してみました。


まず、ICレコーダーのZoom H2nに音声を入力します。

(ZoomのH2nは手近にあるものでAudio I/Fになる最小のデバイスでした。iPadに接続できるAudio I/Fなら同じ事が出来るはずです)


H2nを(外部電源USBハブ経由で)カメラ接続ケーブルを使ってiPadにAudio I/Fとして接続します。iPad直接では電源容量不足と表示されたり不安定で使えませんでした。

FFT


H2nはXYマイクのチャンネルが外部入力になります。H2nは入力レベルを調整できますが、-20dBFS=-10dBVで入れたら絞り切れなかったようなので、F8の出力レベルを変更してマイクゲイン(-20dBFS=-40dBu)で入力しています。


FFTはSpectrumViewというアプリを使いました。今回はF8のサブアウトのステレオミニからでしたが、H2nに+4dBu基準の音声をつなぐ場合は24dB程度のATTと変換ケーブルを使えばよいと思います。微調整はH2nで可能で、FFTアプリ側でも表示ゲインを上げられます。


最近は15.75kHzのNTSCの同期漏れはあまりお目にかからなくなりましたが、15年前ほど前に初めてDATのHSモードでチェロをハイレゾ録音(fs=96kHz)した際、現場にあった液晶ディスプレイのバックライト(FL)から34kHzのノイズが乗っていて、「何か乗ってるなぁ」と思って編集時にFFTを見て判明したことがありました。

(注:34kHzのノイズが聞こえたのではなく、録音した音声の可聴域に何らかの音質的な影響があって違和感を感じたのだと思います)

高域のノイズなど、耳ではなかなか分からないですから、FFTで見て確認しておかないとですね。

(H2nはfs=48kなので34kHzは分かんないですがw)


iPadはバッテリー駆動になってしまいますが、数時間は使えそうです。

それと、iPadの自動offを切っとかないと15分とかでパワーセーブになっちゃいますので設定を変更しておきましょう。


また、Audio I/Fを使わなくても、iPadのイヤホンマイク端子につなげるステレオミニ4ピン端子のマイクケーブルを作れば、モノラルですが直接入力できるはずです。iPadは1:L+、2:R+、3:GND、4:Micらしいです。

今回のアプリはiPhoneやiPodでも使えるので、マイクケーブルを作っておけば担ぎの屋外ロケでもFFTが見られますね。

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新発売のDJI OSMO、今日届きました。
最近流行りの電動ジンバル式の防振装置付きカメラです。

osmo

こんなに小さいですが映像品質は1/3インチ3板のデジ同等かそれ以上。4k30pも撮れちゃいます。

絞り自動だと明るさがカクカクしていましたが、アプリで感度とシャッター速度、ホワイトバランスもマニュアルに設定すれば万事OK。

今までの防振装置は大袈裟で重くて手間がかかりましたが、これだけ高画質で気軽になると使う機会が増えそうです。


あとは、カメラマンとディレクターが別々のタブレットで映像をチェックできれば良かったですね。

それと、カメラ本体の発熱がかなり大きくて、冷却ファンが回りだすとかなりうるさいです。
カメラ本体のマイクは冷却ファンの音がおもいっきり入るので、完全にガイド用(編集時のタイミング確認用)です。

音声が必要な場合、OSMOにはステレオミニジャックがあるので外部マイクが接続出来ますが、われわれプロの撮影現場では確実性と品質を考慮してワイヤレスピンやガンを別の音声レコーダーで収録する事になりますね。
しかし、静かな屋内で台詞を撮るような場合だと、音声同録は厳しいかも。


また、手持ちのOSMOではカメラ自体の位置が微妙に動くので、完全に静止はしません。
より安定した重厚な動きが欲しい場合は、従来から使っているトラッキングレールやスライダー、ミニジブの出番ですね。



ここのところ編集に追われていて、届いてからは初期不良が無いか10分ほど試しただけですが、これまで20年以上使ってきた小型のステディカムよりはるかに簡単に安定した映像が撮れました。
使い方もとても簡単。撮り方は別として、OSMO自体はプロでなくても使いこなせそうですねw

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ご無沙汰しております。
久々の更新です。

もう6月末。サウンドフェスタの季節です。
昨日、初日にちょっと行ってきました。

今年も魅力的な機材がたくさん展示されていましたが、「おおっ」と思ったのが、ZOOMの8chポータブルレコーダー「F 8」

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本体はかなり小さいですが、なんと24bit、fs=192kHzで8chの同時録音が出来るそうです。

これまで弊社ではポータブルレコーダーとしては、TASCAMのHD-P2、DR-680、その他ZOOMのR16やH2n、ROLANDのR09、古くはTCD-D7やD8(以下略)を使ってきましたが、24bit、fs=192kHzで収録できるのはHD-P2(2ch)とDR-680(2chまで)だけでした。

24bit、fs=192kHzのMTRというと他社では4chで実売20~80万円くらいですが、さすがZOOMさん、8ch同時収録で実売15万円前後だとか! すんごい価格破壊ですね。

このF 8。収録はSDカードで、2枚同時収録できるとのこと。TC入出力もあり、サンプリングは受けたTCにアキュレートシンクだそうです。

このブログでも以前取り上げましたが、ZOOMは低価格ですがいろんなとこの仕様が何気にちゃんとしているところが凄い。F8もまったく隙がありませんね。

R16などは(うちでもそうですが)けっこうメジャーな現場の最終のバックアップMTRとして使われていたり、けっこういろいろなところで使われているようです=3
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個人的に山中でサウンドスケープを録る以外、仕事では192kHzで録ることは今すぐはないと思いますが、お仕事では96k収録してMAで最終的に48kHzに落とした音楽もんの完パケがとても良いので、まずは8chからでも192kのマルチ録りをやってみたい。


無駄話は置いといて、F8の本体を見ていきましょう。

操作パネルはディスプレイとHAゲイン、トランスポート操作部、スレートマイクとOSC(1kHz)、メニューの操作ノブがあります。

panel

スレートマイクは任意のchにアサインできるそうです。
映画やドラマの録音現場で有線やRXなど様々な入力が混在するトラックに一斉にクレジットを入れたり、CUEトーンを入れたり出来るのは素晴らしい!

その他、ファンタムなどほとんどの設定はメニューで行うようです。

disp
本体ディスプレイ

trim
HAゲインのトリマーとレベルメーター

確認するのを忘れたんですが、この操作部のトランスポートボタンはREC中に何らかの方法でロックできると良いですね。できるのかも。

そして、特筆すべきは最大HAゲイン。なんと+75dBまで。

75

他のHAやミキサー出力を収録するバックアップ専用のMTRならなんでも良いですが、ドラマや映画録音の現場で使用するHAは、最大ゲインが60dBでは足りないことがあります。
個人的にはより音質の良い
外部HAを常に使いたいですが、省力化して内部HAで行く場合にこの設計はありがたい。

次に、本体左は入力1~4ch(XLRとTRSのコンボジャック)。ヒロセ4ピンのDC電源入力とUSB端子、SDカードスロットがあります。

1-4

このヒロセの4ピン端子はSONYのWRR(ワイヤレスのポータブル受信器)や海外製のミキサー、海外製のポータブルレコーダーの電源入力でよく採用されている端子で、電圧(12V)もピン配もいつからか各社共通になっています。
ちなみにプロテックの有線インカムの外部電源端子とはオスメスが逆です。

弊社で使っているWENDTのNGS-X3の電源入力もF8と同じで、コネクタ
内部がとても小さいので自分でハンダ付けするのは大変でしたが、抜け止めのロックがあるのでこのサイズの電源端子としては最も安心できるタイプ。

ngsx3
NGS-X3の外部電源端子


現時点では既製の電源ケーブルは海外製が殆どで、国内ではWRR用のパーツとして(両端ヒロセ4ピン)しかないですが、今後ZOOM社からも出てくるでしょう。

こういったポータブル機器では、外部電源の入力端子はとても大事なポイントです。
一般的なロックなしのDC入力端子では、移動を繰り返す現場では抜けてしまう事故が起こり得ます。
抜けないようにテープで貼ったりという対策も出来なくはないですが、そもそも安全性の高い端子がついてるほうが安心。
特に電源端子のロック機構は業務用機に求められる必須条件ですよね。

それから、電池を内蔵できるのにどうして外部電源を使うかですが、長時間の収録や連日撮影が続くような場合、ワイヤレスの他にレコーダーまで内蔵電池でやってしまうととんでもない本数の電池を消費してしまいます。
弊社の現場では内蔵電池はバックアップとして入れてはおきますが、ポータブルレコーダーはVマウントの外部バッテリーから給電するのを基本にしています。

しかし、リチウムイオンの外部バッテリーから給電する場合、放電停止電圧との兼ね合いが問題になります。

そもそも音声レコーダーが外部バッテリー給電を想定しておらず「外部DC入力=ACアダプタ」と認識する場合など、外部電源の電圧低下警告は出ません。

ac

Vマウントのリチウムバッテリーは過放電防止回路が内蔵されているので、10V程度まで低下しても動く音声レコーダーでは、電圧警告が出る機種でも適切な警告電圧に設定できないとバッテリー側の過放電防止回路でのカットオフのほうが先になります。

たいていの機種ではレコーダー本体に電池を入れておけば自動的に切り替わるので電源断にはなりませんが、これは嫌ですね。

対策として、うちの現場では「容量的には24時間使えるけど12時間で交換」とか、他の電圧計で電圧を監視しながら使ったりして避けていますが、ちょっと手間です。

voltagemeter


サウンドフェスタでメーカーの方に聞いたところでは、F8では外部電源入力時の電圧警告について「設定はありません」とのことでしたが、webで確認してみると警告電圧設定機能は搭載されているようです。発売前にどんどん改良されているのでしょう。


5-8
本体右は入力5~8chで、こちらもXLRとTRSのコンボジャック。他社では途中のチャンネルから入力端子が変わるレコーダーもあったりしますが、言うまでもなく全部同じほうが使いやすい。

出力はMIX OUTのL/RがTA3(ミニXLR)、ヘッドホンは標準ジャック。サブアウトとしてステレオミニジャックがありました。
TA3のメインアウトもステミニのサブアウトも基準は-10dBVという記載がありました。MTRのミックスアウトですし、カメラや映像レコーダー送りのガイド用ですね。

それと、撮影を忘れてきたんですが、本体底面には一般的なDCジャックと電池ケース、ZOOM製のマイク?を使える拡張端子がありました。
外部電源入力がヒロセ4ピンだけでないってのは面白いですね。
電池は単3が8本だそうです。どのくらい電池駆動できるかは聞いたけど忘れました。DR-680より長かったような?

それから、iOSでリモート操作できるとのこと。Wi-FiではなくBTで繋がっていました。最近はBTのほうが安定していることが多いですね...
rem

リモートアプリでは、HAゲインとミックスのPAN、レベル設定、トランスポート操作ができるようです。しかし、録音中にモニターMIXを調整する場合など、トランスポート部にミスタッチして録音が止まっては困るので、部分指定のロック機能があるといいですねと提案してきました。


その他、気になるのは不慮の電源断の場合の録音データについて。

TASCAMのHD-P2では、数秒ごとにファイルを書き込んでいるため、録音中に電源がすべて落ちても切れる直前までの音声が残っていますが、DR-680や他社のレコーダーでは不慮の電源断が発生すると録音中のテイクがすべて失われてしまい、
本体でもPCを使用しても修復不能になってしまう機種があります。

F8は不慮の電源断の場合にどうなるか、展示会では正確な回答を得られなかったのですが「最近の他の機種は修復機能があるので修復できるのでは?」とのことでした。

この部分が大丈夫なら、もはや敵なしって感じですね。

いや、買うのは一応HAの質を確認してからかな。
マイクとヘッドホン持参で今日も行こうかな...

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