『黒執事』は、「枢やな」による日本の漫画作品。『月刊Gファンタジー』(スクウェア・エニックス刊)にて、2006年10月号から連載。作者にとって初の長期連載作品である。名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家の執事セバスチャン・ミカエリス。彼は日頃の執事としての業務は勿論、全てにおいて完璧。まだ幼い主人シエル・ファントムハイヴと共に裏家業である「女王の番犬」として動く。物語は、ファントムハイヴ家の日常とシエルの裏家業を描く、アクションシチュエーションコメディ。
当初は短期連載作品の予定であり、1巻収録分(1 - 4話)は短期連載版、2巻収録分(5話 - )からが長期連載版ということが、担当編集者のインタビュー記事により明らかにされた。
第54回小学館漫画賞 少年漫画部門ノミネート作品。
2007年8月10日にドラマCDが発売。2008年10月よりMBS、TBS他にてテレビアニメが放送された。2009年5月には舞台が上演された。
2010年7月からはテレビアニメ第2期が放送開始予定。2009年6月14日のイベントにてアニメ第2期の制作決定が発表。2010年1月に催されたイベント2弾にて正式タイトル『黒執事II』と2010年7月より放送開始予定である事が発表。と同時に新キャラクター ”クロード・フォースタス(声:櫻井孝宏)とアロイス・トランシー(声:水樹奈々)が登場するとも発表されている。
TVアニメ版第1期は2008年10月よりMBS制作、TBS系列全10局にて放送された(全24話)。ハイビジョン制作、MBSとTBSでは字幕放送も実施。
セバスチャンのつく悪態などのモノローグ描写がほとんど取り除かれたため、そのキャラクターが原作よりもクールかつミステリアスに演出されているが、原作のシチュエーションコメディ的要素はあくまで残されている。また、原作以上に残酷的な描写、性的な描写も多々見受けられる。
アニメオリジナルキャラクター原案、毎話変更のシエルの衣装デザイン原案は原作者である枢やなが務める。
【 登場人物 】
『 主要人物 』
セバスチャン・ミカエリス(Sebastian Michaelis)
声:森川智之 / 小野大輔
本作の主人公。ファントムハイヴ家の執事。瞳は紅茶色。黒髪。身長186cm。
品位・教養・武術・料理・容姿など、全てにおいて完璧だが、その物腰は柔らかく極めて謙虚。ただ、慇懃な態度のまま毒舌や皮肉を吐くことがあり、主人のシエルにも容赦がない。間抜けな使用人トリオに対しても慇懃な態度は崩さないが、度重なる失敗を度々フォローさせられていることから、心の中で暴言を吐いていることがある。猫(猫科の虎も含め)好きで、特に肉球を押すことが好き。
正体は悪魔。そのため、人間業では到底不可能なことさえ難なくこなす。シエルとシエルが復讐を果たすまで彼の手足となり、彼を殺さず守り抜くという契約を結んでおり、左手の甲に黒魔術を示す逆ペンタクルが描かれている。
決め台詞は「あくま(悪魔)で 執事ですから」の他に、「ファントムハイヴ家の執事たる者 この程度のことが出来なくてどうします?」「御意 ご主人様(イエス マイロード)」。
作中では、ファントムハイヴ家で以前飼っていた犬の名前からシエルによって名付けられた。それ以前の名は不明。作者は「セバス」と呼んでいる。
ケルベロスと言う名の犬を飼っている設定になっているが、本編には未登場。
ノアの方舟サーカス編では入団当初から驚異的な運動能力を発揮。また、この時点でウィリアムを嫌っているような素振りを見せる。サーカスでの名前は「ブラック」。
アニメ版では目が赤く光る時がある。「犬は嫌い」と発言している。第1期第24話で、真の姿(本人曰く「無様で醜悪でえげつない」)を見せているが、その姿は一部しか描かれていない。
シエル・ファントムハイヴ(Ciel Phantomhive)
声:沢城みゆき / 坂本真綾
もう1人の主人公。通称:坊ちゃん。ファントムハイヴ伯爵家・現当主の少年。1875年12月14日生まれ。
12歳→13歳にして広大な領地を治め、玩具・製菓メーカー『ファントム社』の社長を務める天才実業家。性格は我侭かつ傲慢で冷静沈着。歳の割に大人びているが、午後のティータイムのおやつを欠かさず、セバスチャンが来客のために用意した『暴れん坊伯爵』型のチョコレートを摘み食いするなどの甘党ぶりや、辛いものをあまり好まない様子から、子供らしさも窺える。社交ダンスが非常に苦手で、セバスチャンに「壊滅的」と言わしめるほど。猫アレルギー。
瞳は青碧色だが、セバスチャンとの契約後、右目のみ紫色のオッドアイになる。容姿は母親似だが、髪は父親譲り。
代々、イギリスに違法の麻薬を持ち込むマフィアの始末など、女王(英国王家)のためにイギリスの裏社会の管理や汚れ仕事を請け負い、悪の貴族、女王の番犬、裏社会の秩序などの通り名を持つ。一族としての覚悟は、セバスチャンすら寒気を覚えるほど相当なもの。
3年前、何者か(アニメ版ではアンジェラ/アッシュ)に両親を惨殺され、狂気じみた団体に売り飛ばされた。以降1ヶ月はその団体の黒ミサの生贄として監禁され、地獄のような日々を送る。儀式の最中に犠牲を払い、セバスチャンを召喚して契約を交わし、彼を執事として仕えさせている。普段は眼帯で覆われている右目に、セバスチャンの左手にあるものと同じ模様の逆ペンタクルがある。契約終了後、彼の魂はセバスチャンのものとなる。
喘息持ちで、昔から体が弱い。第七巻では、ストレスや行水のため、しばらく発病していなかった喘息を発病してしまう。
許嫁のエリザベスに対して、悩みの種だと思いつつ陰ながら支えてやりたいらしい。
ノアの方舟サーカス編では、セバスチャンの協力を得てサーカスに入団。「スマイル」という名を付けられた。
『 ファントムハイヴ家使用人 』
タナカ (Mr.Tanaka)
声:麦人 / 藤村俊二
ファントムハイヴ家の家令(ハウススチュワード)。先代からファントムハイヴ家に仕えている古株。
身分は執事のセバスチャンより上だが、仕事をしている姿が描かれておらず、いつもお茶を啜っている。第2話からは常にデフォルメされた姿で描かれている。シエルの両親共々殺されかけたが、幸運にも命を取り止めた。
アニメ版では最初からデフォルメされているが、時折リアル化しており(リアルタナカさんと呼ばれる)、表に出られないシエルに代わって『ファントム社』代表として新聞社のインタビューに応じた。しかし、3分経つとデフォルメに戻り、眠ってしまう。
モデルは俳優の藤村俊二。アニメ版ではその藤村自身が声優を担当している。
フィニアン (Finnian)
声:高城元気 / 梶裕貴
通称:フィニ。ファントムハイヴ家の庭師(ガードナー)。
まだ幼さを残す純朴な少年で元気で人懐っこい。16歳。身長163cm。金髪碧眼。シエルのステッキや木の幹を素手で折るほどの怪力を持つ。庭師でありながら不器用で、庭の木を全て枯らして更地にしたことが数回あり、セバスチャンにバカと断言されている。物語より約1年前、シエルに拾われた事がきっかけで庭師としてファントムハイヴ家に仕えるようになった。『暴れん坊伯爵』の主人公に憧れている。怪談が苦手。また本人なりに平時においては力加減などで考える一幕もある。
彼の怪力はセバスチャンに雇われる前に人体実験の検体だった過去に起因する。どこかの組織の実験体として扱われ、首元にコードナンバーがプリントされているため麦わら帽子で隠している。また、怪力を発揮する時は目の色が変化する。
アニメ版では謎の薬の実験台になっていた。
バルドロイ (Bardroy)
声:小山力也 / 東地宏樹
通称:バルド。ファントムハイヴ家の料理人(シェフ)。身長180cm。
料理人だが、今までに作ったものはセバスチャン曰く「8割方が炭(残りの2割は有害物質)」で、今までまともな料理を作ったことは牛たたき丼以来一度も無い。アメリカ出身で、母国から取り寄せた新兵器を使い、ラムのラベンダー焼きを作ろうとするほど豪快な男。
セバスチャンに雇われる前は兵士だったようで、現在とは比べものにならない程過酷な所に身を置いていた。
フィニやメイリンと共に行動することが多く、3人の中ではリーダー格。2人を率いて屋敷内のトラブル解決に乗り出そうとする。また有事に関しても、シエルやセバスチャンが不在の時はフィニやメイリンを統率する。無精髭と咥えタバコがトレードマークで、作者曰く「オヤジ少年」。
アニメ版では軍曹だったと明言され、敵の策を読むなど優秀だったが、意見を上官に却下され結局小隊は壊滅、唯一生き残った。
メイリン (Mey Rin)
声:折笠富美子 / 加藤英美里
ファントムハイヴ家の家女中(ハウスメイド)。23歳。身長165cm。中国人。原案では中国系の出身という設定。
極度の遠視で、シエルから贈られた眼鏡を掛けている。極度のドジッ娘。割った食器は数知れない。「ですだよ」「ないある」などの訛りが入った口調で話す。セバスチャンに好意を寄せている様子を見せるが、その想いは報われていない。
有事の際には眼鏡を外し、光学照準を使わなくても目標を簡単に仕留める事が出来る。また本人曰く、シエルの屋敷で働くまで女性らしい格好をしたことがなく、有事の際には普段とは打って変わって至極冷静。
情事や男性の全裸を見ると鼻血を噴き出すが、その一方で嬉々としながら見ていたり、どさくさまぎれでセバスチャンに抱きつくなど、そういった事は嫌いではない様子。また、怪談をフィニと一緒に怖がる。
アニメ版では、驚異的な視力を活かした狙撃手としての活動中に、セバスチャンにスカウトされた。怪談が大好きで、曰く付きの古い屋敷の怪現象にも目を輝かせる程。
『 ファントムハイヴ家関係者 』
ヴィンセント・ファントムハイヴ (Vincent Phantomhive)
声: ‐ / 興津和幸
シエルの実父。ファントムハイヴ伯爵家・前当主。ブルネットの髪を持つ。
妻・レイチェルとは、彼女の父親を通じて知り合い、結婚。シエルを授かり、幸せな日々を送っていたが、3年前、何者かによって殺され、屋敷に放火される。
レイチェル・ファントムハイヴ (Rachel Phantomhive)
声: ‐ / 植竹香菜
シエルの実母。母親似の亜麻色の髪を持つ美女。
生前は病弱で喘息持ちだったが、性格は明るくどこかはじけた所もある。妹のアンジェリーナと似た雰囲気を持つ。ヴィンセントと結婚して幸せな日々を送るが、3年前、夫と共に殺された。
エリザベス・ミッドフォード (Elizabeth ‐)
声:斎藤千和 / 田村ゆかり
シエルの許婚。愛称:リジー。侯爵令嬢。13歳。身長は154cm。フルネームは、エリザベス・エセル・コーディリア・ミッドフォード(アニメ第3話で判明)。
シエルの叔母・フランシスの娘であり、彼とはいとこ同士にあたる。明るく天真爛漫な性格。シエルのことが大好きで、彼に笑顔を戻すべく励まそうと奮闘する。ロリータ系などの可愛い物にも目がなく、ファントムハイヴ家を自分好みに飾り付けたこともある。
フランシス・ミッドフォード (Francis ‐)
ヴィンセントの妹にして、エリザベスの母親。シエルの父方の叔母。
非常に厳格で、規律に厳しく惰性と欲を何より嫌う。
噂では女王陛下主催のフェンシング大会で、騎士団長・ミッドフォード侯爵に人間とは思えない強さで勝利したことがきっかけで結婚したらしい。結婚後も日々の鍛錬を怠らず、若き日の強さと美貌を保っている。
フェンシングの他に狩猟も得意としており、シエルに狩り勝負を持ち掛けたこともある。セバスチャンの面立ちを「いやらしい」と常に思っており、シエルと顔を合わせる度に鍛え直そうとしている。誕生日を迎えたシエルに笑顔で祝福の言葉を述べる姿から、両親を亡くした彼を心底可愛がっている様子。
アンジェリーナ・ダレス (Angelina Dulles)
声:勝生真沙子 / 朴璐美
通称:マダム・レッド。昔はレディ・レッドと呼ばれていた。通称名は、父親似の赤毛の髪を持ち、自身も赤を好むことが由来。シエルやエリザベスからは、「アン叔母様」と呼ばれることもある。元バーネット男爵夫人。だが、事故で夫を亡くし、自身も内臓破裂に遭い、妊娠していた子供と子宮を切除された。看護師を経て、ロンドン王立病院の女医となっている。シエルの母・レイチェルの妹(シエルの母方の叔母)。
少女の頃は赤毛と姉・レイチェルの美貌に劣等感を抱いていたが、ヴィンセントに褒められて自信を持ち、彼に惹かれる。美しい容姿を誇り、‘社交界の花形’‘夜会の女王’などの美称を持つが、下ネタ好き。任務の一環で、とある舞踏会に潜入することとなったシエルにマナーなどの手ほどきをした。
切り裂きジャック事件の犯人。動機は子供を堕胎する娼婦達への嫉妬から。シエルに正体を見破られ殺そうとするが、躊躇してしまったためにグレルに見限られ、殺害された。
ソーマ・アスマン・カダール (Soma Asman Kadar)
声: - / 立花慎之介
逆さ吊り事件の捜査をしていたシエル達の前に突如として現れた、ベンガル藩王国第26王子。17歳。
宮廷で乳母役をしていたミーナを連れ戻しに英国へやって来た。単純な性格で他人の言うことをあっさり鵜呑みにしたり、すぐに立場を変えたりもする。好奇心旺盛で初めて見る物には何でも興味を示す。宮廷育ちらしく我侭を言うことも多いが、セバスチャンに脅しに近い形で諭されたこと、シエルの過去を知ってからは控えるようになっている。カリー勝負後は、自立したいい男になるためにアグニと共にファントムハイヴ家のタウンハウスの管理を任されている。
アグニ (Agni)
声: - / 安元洋貴
ソーマの執事(カーンサマー)。ソーマと共にミーナを探しにやって来た青年。旧名:アルシャド。
自分を窮地から救い、改心させてくれたソーマを神と慕う。常に温厚かつ冷静な出来た人物であり、ファントムハイヴ家の使用人トリオにも的確な指導をするなど、その器量はセバスチャンをも驚かせる。フェンシングでセバスチャンと対等に渡り合えるほどの卓越した身体能力を持っている上、それをソーマへの信仰心による自己暗示で強化することできる。何百種というスパイスから最高の調合を行い、奇跡のカリーを作り出す『神の右手(カーリーの右手)』を持つ。「御意のままに(ジョー・アーギャー)」と応じるのが決め台詞。
ニナ・ホプキンス
ファントムハイヴ家専属の仕立て屋。シエルや使用人達の衣類デザインを一手に引き受ける。レズビアン・ショタコンの傾向があり、女性と15歳以下の少年しか興味がないと公言。シエル・メイリンにはセクハラに近い態度で接して困惑させるが、興味の範囲外のセバスチャン達には素っ気ない。
『 裏世界の住人 』
劉(ラウ)(Lau)
声:遊佐浩二 / 同左
中国貿易会社『崑崙(コンロン)』の英国支店長だが、実は上海マフィア青幇(チンパン)の幹部。華僑。一人称は我(わたし)。身長177cm。
シエルにイギリスで阿片窟を開く許可を得る代わりに、東洋人街の管理を請け負っている。普段は中国服を着ており(舞踏会に出席した時は燕尾服)、身軽な服装の下に針のような武器を忍ばせている。飄々とした性格で、その身体能力は高い。「新年会の眠れる虎」を自称しておきながらギャグセンスは皆無。また、知ったかぶりをすることが多く、真実を仄めかすような発言をしてはシエル達を苛立たせている。本性は開眼した時に垣間見え、とぼけたような発言とは裏腹に、自らのシマを荒らした者は決して許さない冷酷な一面も持つ。
アニメ版では、とある事件がきっかけでシエルから離反して藍猫と共に逃亡を図るが、セバスチャンに成敗された。第20話では「ラウ・ターレン」と呼ばれているが、これはフルネームではない(「ターレン」とは、中国語での敬称「様」のこと)。
藍猫(ランマオ)(Ranmao)
声:矢作紗友里 / 同左
劉の義妹。身長158cm。丈の短いチャイナ服を纏った美少女。寡黙で無表情。常に劉の傍らにいる。錘を持った姿も見受けられ、彼の用心棒でもあるようである。アニメ版では劉と共に逃亡を図るが、セバスチャンに倒された。
クラウス (Chlaus)
声:梁田清之/ ‐
シエルの古い知人。裏社会に通じており、シエルに情報を与える。イタリア語を喋っているシーンもあることから、国籍は定かではない。
アズーロ・ヴェネル (Azzurro Vanel)
声:平田広明 / 鳥海浩輔
表向きはイタリア貿易商の社長だが、実はイタリアン・マフィアの中堅幹部で英国への麻薬の密売を担当していた。シエルを誘拐するが、セバスチャンによって壊滅させられた。
葬儀屋(アンダーテイカー)(Undertaker)
声: - / 諏訪部順一
不気味な声音で話す長い銀髪の男。顔に傷があり、目は前髪で隠れており、外からは見えない(原作では、片目だけ公開されている)。一人称は「小生」。シエルの知人で、彼に度々情報を提供している。
棺に入れる前に遺体の検死を趣味としたり、情報料として金ではなく極上の笑いを要求したり、客に出すお茶を検死につかったと思われるビーカーに入れたりする変人。
原作より、アニメ版の方が出番が多く設定が追加された。アニメ版の第17話ではグレルの死に顔を貶したために壺に入れられて塩漬けにされており(本人は気に入っていた模様)、この時だけは情報料を免除した。第18話では「伝説の死神」であったことが判明。素顔は、グレルが抱かれたいと思うほどの美形らしい。扱った仕事の中には、マリー・アントワネットやロビン・フッドなど有名人物がいるが、現役は引退済み。死神の図書館では管理官クラスだったことも判明している。
『 死神 』
グレル・サトクリフ (Grell Sutcliff)
声: - / 福山潤
アンジェリーナの執事。気が弱く、お茶もろくに入れられないほど不甲斐無い(アニメ版ではファントムハイヴ家へ修行に出されたほど)が、歌は上手い。身長175cm。
正体は赤(血)を好む狂気に満ちた死神であり、赤い長髪のオカマ。所属は魂回収班で、自分用にカスタマイズしたチェーンソー型の死神の鎌(デスサイズ)を持つ。セバスチャンに惚れ込んでいるらしく、「セバスちゃん」と呼び、その妄想で彼に鳥肌を立たせたことがある。死神の能力の一端として走馬灯劇場(シネマティックレコード)を使用する。
作中で、規定違反となる行為を犯したことから、ウィルに酷い目に遭わされ、彼に引きずられながら去った。
謹慎処分にされ後に解けると、異常なテンションでファントムハイヴ家へ魂回収に向かった模様。
アニメ版では謹慎処分になっておらず、一時的に下働きに降格された上でチェーンソー型の死神の鎌を没収された代わりに、2つの鋏(切れ味だけは以前のもの同様に優れているものの、威力は激減している)を持って再登場。その後は鋏すらも没収され、更に小さな2つの鋏を使っている。しかし、第24話ではウィルによって再びチェーンソーを得た。
「これでも執事DEATH(デス)★」が決め台詞。セバスチャンの頼みには弱く、嬉々として言うことを聞いている。
ウィリアム・T・スピアーズ (William T. Spears)
声:杉山紀彰
死神派遣協会管理課の死神。通称:ウィル。眼鏡を掛けたオールバックの男。
クールで真面目な秘書官タイプ。グレルとは同期。冷静沈着だが、規定違反を犯した者には容赦ない。セバスチャンら悪魔を害獣として忌み嫌っており、嫌悪感を剥き出しにする。伸縮式高枝伐りバサミ型の‘死神の鎌’を持つ。
ノアの方舟サーカス団には「スーツ」という名で潜入していた。
ロナルド・ノックス
ノアの方舟サーカス編にてウィルの増援で登場した死神。残業はしない主義。芝刈り機型の‘死神の鎌’を持つ。
『 アニメオリジナルキャラクター 』
ダミアーノ
声:銀河万丈
第1期第1話に登場。インドにあるファントム社のぬいぐるみ縫製工場を任されていたイタリア人の男性。
従業員を確保すべくシエルに巨額の支援金を要求するも、本当は従業員を全員クビにしており、工場などは全て売り払っていた。ファントムハイヴからの支援金で私腹を肥やそうとしていたが、シエルに見破られてセバスチャンに恐怖体験をさせられ、満身創痍で逃げ出した。
なお、来客を日本趣向でもてなすエピソード自体は原作第1話と同様であるが、その際の客はダミアーノではなくクラウスが登場している。
ヘンリー・バリモア (Henry Barrymore)
声:仲野裕
第1期第7話、第8話に登場。通称:ヘンリー卿。ハウンズワース村の支配者。当初、シエルをチワワ呼ばわりしていた。村の買収に「祟りがあるから」と断るが、シエルとセバスチャンにトリックを暴かれた。村人に追及され牢に入れられたが、プルートゥに噛み殺された。
ジェームズ (James)
声:川上貴史
第1期第7話に登場。犬を飼育している、心優しい青年。「1人で飼って良いのは5匹まで」という村の掟を破り、6頭目をこっそり飼っていたため、殺されてしまった。
アンジェラ・ブラン (Angela Blanc)
声:矢島晶子
第1期第7話から登場。バリモア家に仕えるメイド。ヘンリー卿に虐げられている一方、夜になると逆に彼を傅かせている。ヘンリー卿に内緒でプルートゥを密かに餌付けして飼っていた。
正体は不浄を嫌う天使で、多くの事件に関与している。後述のアッシュと同一人物であり、状況や気分に応じて肉体を変化できる(顔や身体を違う性別に変えることすら可能)。シエルのシネマティックレコードを書き換えて浄化しようとするも、彼がそれを拒んだため、失敗に終わる。
名前のアンジェラはそのまま天使の意味で、ブランはフランス語で「白」の意味。
プルートゥ (Pluto)
声:山口孝史
第1期第7話から登場。アンジェラに飼われていた巨大な魔犬。興奮すると、銀髪に小さな八重歯を持つ人間の青年の姿に変身する。炎を噴けるが、人間の姿でも言葉は話せず、習性や行動も犬と同じ。フィニからは「プルプル」と呼ばれている。
ヘンリー卿を噛み殺して彼の片腕を小丘に突き立てるが、セバスチャンに調教された後、アンジェラの頼みでファントムハイヴ家に引き取られた。セバスチャンの他、アンジェラやアッシュにもよく懐いている。最終局面でアッシュに操られて暴走し、シエルの屋敷やロンドンの町を燃やしてしまう。もう以前のプルートゥには戻れないと判断したシエルの命令により、バルド、フィニ、メイリンに倒される。
ポール・ジョーンズ
声:川野剛稔
第1期第9話に登場。ブリット・ビジネスの記者。ファントム社を取材しようと、ファントムハイヴ家を訪問する。
ポーラ
声:伊月ゆい
第1期第10話から登場。ミッドフォード家の侍女。リジーのお供として氷上マーケットに訪れた。気落ちしたリジーのため鈴を鳴らして元気付けようとしたり、シエルを思うリジーの気持ちを温かく見守ったりと、主人への想いは本物。シエルに仕えるセバスチャンのように、「イエス、マイレディ」と発言する姿も。
ドロセル・カインズ
声:勝杏里
第1期第10話、第11話、第12話に登場。マンダレー邸の執事兼人形師。手回しのオルガンを持っている。『ロンドン橋落ちた』の替え歌や操り糸で、人形達を操る。「ボクは考えました」が口癖。
実はドロセル本人は既に5年前に他界しており、何者かに人形として偽りの生命を与えられていた。セバスチャンにコルセスカで頭を割られ、機能を停止する。
アッシュ・ランダース
声:日野聡
第1期第15話から登場。アニメ版でのヴィクトリア女王の執事。靡くような銀髪を持つ長身の男性で、原作のジョンとは、容姿がまるで違う。女王の代弁役兼護衛であり、腰には細剣を差している。女王から、ファントムハイヴ家宛ての命令を記した手紙を届ける役目を担っている。
正体は天使であり、アンジェラと同一人物。また、女王の身体と故アルバート公の身体を接いだ張本人でもある。天使であることも前提に、女王に深く信頼されている。人間を滅ぼして穢れの無い世界を創ろうとしたが、真の姿を現したセバスチャンに倒される。
エドワード (Edward)
声:斎賀みつき
第1期第16話に登場。約400年前のイングランド国王。何者かによってリチャードと共にロンドン塔への幽閉を経て暗殺され、以後400年間城に霊魂として残り続けている。城の所有権を得たシエル達と対面し、シエルを客人、セバスチャンを自らの執事としてもてなす。世の万物を自分の思い通りにできる能力を持つ。
殺害された当時、門番の裏切りによって命を落としたため、嘘を何よりも嫌う。
リチャード (Richard)
声:笹本優子
エドワードの弟。兄と同様に霊魂化し、城に残り続けている。常に持っている頭蓋骨を、片時も手放そうとしない。セバスチャンのことを気に入り、自分達の執事に迎え入れる。
マチルダ・シモンズ
声:高梁碧
第1期第17話、第18話に登場。ブレストンの外れにある、使われていない古い修道院に集った異端の教団で働いている、若く美しい修道女の一人。潜入してきたセバスチャンに一目惚れしてしまい、離れの小屋で「マーキング」を施された後、惚けながら教団の情報を提供してしまう。ちなみに、グレルは「マーキング」を施されたマチルダのことを死亡者リストに書いてしまうほど、気に食わなかった模様。
女王陛下
声:定岡小百合
第1期第24話に登場。肉体が腐り果てたヴィクトリア女王の代行者として、大衆の前に姿を見せた。
『 その他の登場人物 』
アレイスト・チェンバー
声:鈴木達央
通称:ドルイット子爵。美しいプラチナブロンドの髪を持つ美青年。
医大を卒業しているが、病院への勤務や開業はしていない。アンジェリーナ曰く「守備範囲バリ広の女好き」。食や芸術の愛好家でもあり、品評会などにも度々顔を見せている。独特の美学を持つ。社交期(シーズン)には何度か自宅でパーティーを催しているが、裏では闇オークションを行っていた。
本編での「切り裂きジャック事件」の容疑者としてあげられ、シエルとセバスチャンの活躍によって逮捕されたが、後に保釈金を積んで出所した。
原作者と制作メンバーからは「子爵(こしゃく)」と呼ばれている。
アーサー・ランドル (Arthur Randall)
声:青山穣
通称:ランドル卿。ロンドン警視庁(スコットランドヤード)・警視総監。ビジュアル自体は第3話で登場しているが第15話で名前が判明する(フルネームはアニメ第4話で判明)。
ヴィクトリア女王の命令には警察を総動員させ動いているが、大した成果を挙げられないことでシエルに皮肉られており、本人も彼を快く思っていない。また、事件の報酬である裏金を直接ファントムハイヴ家へ届ける役目も司っているため、よく屋敷に出入りしている。シエルを「悪魔」、ファントムハイヴ家を「悪霊の巣」と呼んでいる。
フレッド・アバーライン (Fred Abberline)
声:菅沼久義
ロンドン警視庁・警部。ランドル卿の部下。成果を挙げられない上、ランドル卿に怒鳴られることが多いため、彼の短気さには辟易している。絵画に詳しく、ランドルと共にファントムハイヴ邸を訪れた時は、数々の名画に感動していた。賄賂などの裏金を嫌う、正義感溢れる警察官である。シエルを何かと気にかけている。
アニメ版では、原作と異なる容姿で登場。第10話では、(本人曰く)普通の話で葬儀屋(アンダーテイカー)に爆笑され、「絶対に仕事を間違えている」「笑いなら世界を取れる」と断言された。結婚と子供の誕生を間近に控えていたが、第20話で劉の凶刃からシエルを庇い、殉職してしまう。
ハロルド・ウエスト=ジェブ (Harold West Jeb)
声:下山吉光
輸入品を手広く扱っている輸入業者。シエルも一度面識があるが、彼曰く「肩書き主義でいけ好かない男」であり、何かにつけてブランドにこだわる。
主にインドから香辛料や紅茶葉を輸入しており、「ハロルド・トレーディング」という雑貨店や「ハロルド・ウエスト」というヒンドスターニー・コーヒーハウスを経営している。
アングロ=インディアン逆さ吊り事件の黒幕で、アグニを利用してカリーの品評会で王室御用達(ロイヤルワラント)を手に入れようとしたが、セバスチャンに敗れた上、劉と藍猫に成敗された。ソーマの元使用人であるミーナと結婚している。
ミーナ (Mina)
声: - / 後藤邑子
ベンガル藩王国宮廷の元侍女で、ソーマの乳母。ソーマ曰く「宮廷一の美女」。ソーマはウエストに無理やり連れ去られたと思っていたが、実はカーストにより一生変わらぬ身分階級と我侭なソーマの世話に嫌気が差し、自ら進んでウエストと結婚していた。カリー対決後、劉と藍猫に成敗される。
アニメ版ではカリー対決前にソーマと接触してアグニの想いを裏切るなど、原作以上に冷酷さが強調された。アンジェラが仕込んだ「魔のスパイス」によって暴走したが、セバスチャンによって鎮められた。
ヴィクトリア (Victoria)
声:川澄綾子
英国女王。英国史上最も輝かしい歴史を築いた女王で、世界中に植民地を広げ、英国を「太陽の沈まない国」と呼ばれるほどに発展させた。政治的手腕と服や行事・ダンスに至るまで様々な流行を発信し、国民から絶大な支持を得ている。『暴れん坊伯爵』のモデルという噂もある。
劉曰く「結構キャラが濃い」人で、亡き夫・アルバートを未だ愛する余り、彼との思い出が蘇る度に所構わず泣き崩れることもしばしば。シエルを「ぼうや」と呼び、シエルの父・ヴィンセントのことも高く買っている。当然ながら、シエルが唯一頭が上がらない人物である。
アニメ版では原作とは全く異なる人物像で、常に黒いレースで素顔を覆っており、会話は全て従者のアッシュに代弁させている。カリー審査会場に馬で乗り入れるような大胆さもない。その素顔は少女の姿で、亡き夫の体に自身を接いだ不老不死。シエルが探し求めた黒幕の正体で、浄化のためにシエルの両親を始末し、それまでの忠義に対するせめてもの弔として両親を結合させたと語った。身体が腐りかけた時にアッシュの治癒を拒んだ事から、そのまま死亡。
ジョン (John Brown)
原作で、ヴィクトリア女王の側近を務める男性。凄腕の鞭使い。常にゴーグルを着けており、素顔は不明。ヴィクトリアの馬に踏みつけられても平然と起き上がったり、シエルのポケットに気づかれぬままヴィクトリアの手紙を忍ばせたりと、身体能力は非常に高い。
アルバートを思い出しヴィクトリアが泣き崩れる度に、アルバートを模したパペットの腹話術で彼女を慰めている。アニメ版には登場せず、後述するアッシュに取って代わられている。
【 スタッフ 】
原作:枢やな(『月刊Gファンタジー』連載)
シリーズ構成:岡田麿里
キャラクターデザイン・総作画監督:芝美奈子
美術監督:小倉宏昌
色彩設定:歌川律子
撮影監督:木下陽方
CG監督:古川貴之
音楽:岩崎琢
音響監督:小林克良
エグゼクティブプロデューサー:植田益朗、勝股英夫
スーパーバイザー:熊剛
プロデューサー:岩田幹宏、清水博之、丸山博雄
制作:A-1 Pictures
監督:篠原俊哉
製作:女王の番犬(アニプレックス、スクウェア・エニックス、博報堂DYメディアパートナーズ、読売広告社、ムービック)、毎日放送
【 主題歌 】
オープニングテーマ
「モノクロのキス」(第1話 - 第24話)
作詞:マオ、作曲:Shinji、編曲:シド・西平彰、歌:シド
第1話から第13話までは1番、第14話から第23話は2番の歌詞が使用される。同時にアニメーションも一部変更され、第17話からは全面的に変更されている。第24話はオープニングがなく、未使用。
エンディングテーマ
「I'm ALIVE!」(第1話 - 第13話)
作詞:BECCA,Meredith Brooks、作曲:TABO、編曲:Chris Satriani、歌:BECCA
「Lacrimosa」(第14話 - 第24話)
作詞・作曲・編曲:梶浦由記、歌:Kalafina
第24話ではアニメーションはなく、クレジットのみ表示。
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第1話 その執事、有能
第2話 その執事、最強
第3話 その執事、万能
第4話 その執事、酔狂
第5話 その執事、邂逅
第6話 その執事、葬送
第7話 その執事、遊興
第8話 その執事、調教
第9話 その執事、幻像
第10話 その執事、氷上
第11話 その執事、如何様
第12話 その執事、寂寥
第13話 その執事、居候
第14話 その執事、異能
第15話 その執事、競争
第16話 その執事、孤城
第17話 その執事、奉納
第18話 その執事、転送
第19話 その執事、入牢
第20話 その執事、脱走
第21話 その執事、雇傭
第22話 その執事、解消
第23話 その執事、炎上
第24話 その執事、滔滔
番外編 その執事、興行





