Exmagma/Exmagma | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC


 Exmagmaはやっぱり大好きなバンドだ。高い演奏技術を持ちながら、ExperimentalAvant-Gardeな音楽性を志向し、時にCanterbury関係を思わせるOrganやFuzz BassがPsychedelicで浮遊感に満ちた音空間で魅了する。決して一筋縄ではいかない屈折した感覚は彼ら独特のものだ。KraanやGuru Guru、Aeraあたりにも共通する超絶技巧を駆使しつつCoolに笑い飛ばすドイツのバンドらしい感覚もあるにはあるが、Exmagmaの場合は実験的でAbstractに時空を歪ませていく熱量が半端ではない。それを大真面目な顔をして取り組んでいる感じが素晴らしい。だからこそ、瞬間的に現れるとてつもない美しさと快感に夢中になってしまうのだ。この辺はExmagmaのドラマーFred Bracefulが一緒に演奏していたピアニストで変なオジサンWolfgang Daunerからの影響が強いといえよう。Wolfgang Dauner Trioの『Dream Talk』やEt Cetera に参加していたBracefulの存在は大きいだろう。エレピやClavinet、CanterburyなOrganも弾けばSpacyで時間と空間を歪ませるEffectも自由自在に操る鍵盤奏者Thomas Balluff、ModなバンドThe Five-Fold Shade出身のギタリストでベースとAlto Saxも演奏するAndy Göldnerといった才能豊かなMusicianが集まったExmagma。当時のぶっ飛んだLiveを是非観たかった。

 『Exmagma』はExmagma73年にリリースしたデビュー・アルバム。
アルバム1発目“The First Tune”は浮遊感に満ちた鍵盤が素晴らしいが、Fuzz BassやOrganCanterburyの影響を強く受けているのがわかる。
Tönjès Dream Interruption”は低音で蠢くベースにSnareの音が心地良く響く中、Abstractな鍵盤が暴れまくり。やがてギターの音を合図に静寂が訪れ、エレピが揺らめきの中、Pastoralな瞬間がこの上なく美しい。
いきなりAvant-Gardeな始まり方で度肝を抜く“Interessante Olè”。ベースの高速フォービート・ランニングHammondが唸りを上げ、躍動感に満ちたBeatを叩き出すドラムス。
Two Times”はMinimalなベースとAbstractに浮遊する鍵盤がスリリングに交錯する。以上がStudio録音のA面。
B面はLive録音Experimentalな効果音の中をAndy GoldnerのAlto SaxがFreakyにソロを奏でる“Trippin With Birds”。
Kudu”は低音で反復フレーズを繰り返すベースと鋭いBeatを叩き出すドラムスをバックにOrganが時にCanterburyに、時にAvant-GardeでFreeな
Horny”は Thomas Ballufの作り出すMinimalなサウンドをバックにAndy GoldnerのギターとFred Bracefulのドラムスが暴れまくる。、
(Hit-C Fiore)