BIMと連携!設計者が建築用2次元CADを開発


今回の建設IT注目情報 ~アド設計「addCad」~

 建築業界向けのCADの新製品と言えば、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)関係の3次元CADが目立ちます。

 ところが、このほど、建築専用2次元CADの新製品が発売されることになりました。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
建築設計事務所
 
が開発したソフトなのです。

 この新製品は「addCad」というもので、兵庫県西宮市のアド設計が開発しました。3次元の機能はないものの、独自開発の建築コマンドを314個搭載しています。

 ソフトの中核となるエンジン部分は、オートデスクが提供しているため、建築専用の“2次元版AutoCAD”とも言えます。

 アド設計代表の鈴木裕二さんに、数ある機能の中から「あっ、と驚くaddCad機能ベスト5」を聞いてみたところ、次のような回答をいただきました。

1) Revitから書き出したDWGをカンタン編集
BIM用CAD「Revit」から書き出した2次元の図形を「壁」「柱」「建具」として編集可能です。例えばあるサイズであるレイヤーの平行線は「壁だ」とシステムが判断して包絡処理します。


2) Excelの断面リストがワンクリックで図面に
幅、高さ、鉄筋情報の数字だけのExcelデータを、addCadでワンクリックするだけで、きれいな配置の断面リストに仕上げます。


3) 5回以上クリックが必要な操作は1クリックに
例えば、寸法値を移動したいとき、寸法を選択して右クリックだけで「寸法分割」→「合計寸法」→「寸法値を下へ」と編集できます。

4) 細かい心配りで面積を記入
ある閉領域の面積はその内側をクリックすれば、文字でも引出線でも記入できます。しかも桁数、四捨五入か切り捨てなどの丸め方が設定でき、正確な面積表示が可能です。

5) Jw_cad上で同じように表示できるDXFファイルの作成
addCadで見ている図や文字を、Jw_cadでも完全に同じように表示させるJw_cad用DXF作成コマンドを搭載しています。

このほか、建築専用ならではの面白い機能を搭載しています。それは、施工時のシミュレーション機能なのです。

イエイリはここに注目した! ~姿勢が変わる作業員で施工の安全性をチェック~

 このCADには、施工現場で使う作業員や重機、足場などの部品を搭載しています。

 「ダイナミックブロック」というAutoCADの機能を使って作っているため、作業員の部品は、
 
関節部分で姿勢を変える
 
ことができます。日ごろ、設計実務に携わっている設計者だからこそ、考えついたきめ細かい機能と言えるでしょう。


 そのため、作業員が正しい位置で溶接作業できるかや、手すりのある状態で足場を組み立てられるかなど、施工上の安全性をシミュレーションできます。つまり、「安全を図面上で作り上げる」ことができるのです。このほか、重機や足場材の部品も同様に動かしたり、一定のスパンごとに伸縮できたりするそうです。

 ちなみに、addCadのお値段は29万8000円です。このソフトだけで動作し、AutoCAD 2010と同じ形式のファイルを読み書きできます。建築専用の3次元CAD、AutoCAD Architectureは60万円以上しますので、2次元機能しか使わない人にとってはお得でしょう。

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