今回の建設IT注目情報 ~テクラ「Tekla Structures」~

 5月1日に開幕した上海万博は、面白いデザインのパビリオンが盛りだくさんです。きっとどこかのバビリオンで、設計にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を使っているのだろうな、と思っていました。

 その予感は当たっていました。5月11日、構造設計用のBIMソフト「Tekla Structures」の発売元であるテクラは、同ソフトが設計に使われたパビリオンについて発表しました。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 

13棟の設計
 
に、Tekla Structuresが使用されたというのです。

 その内訳は、万博文化センターやテーマ館のほかフィンランド、中国、ドイツ、スウェーデン、米国、スイス、オランダ、サウジアラビア、マカオ、イタリア、ルクセンブルグの各国パビリオンです。

 同社の本拠地でもあるフィンランドのパビリオンは、サステナブルデザインの実験棟として設計されました。ファサードに紙とプラスチックからなるリサイクル素材を使ったり、エネルギー効率をよくするため、採光や自然換気を採用したりしています。

 構造部材は、可変断面と複雑な曲線からなる直径約60mの鉄骨フレームからなり、ボルト継ぎ手の個数は数万個にも上ったとのこと。さすがにこれだけ複雑な構造を設計、施工するためにはBIMの活用が欠かせなかったようです。

イエイリはここに注目した! ~解体後、鉄骨継ぎ手をほかのビルで再利用~

 今年10月末に上海万博が閉幕すると、フィンランド館は解体される予定です。そのとき、単なるスクラップとして売却されるのではなく、ほかの建物の一部として、
 
鉄骨継ぎ手を再利用
 
できる設計になっているのです。

「構造部材のリサイクル」という発想は、新鮮ですね。

 この話を聞いて頭に浮かんだのは、展示会場のブース作成などに使う「システムパネル」です。継ぎ手構造や部材の寸法が見事に規格化されており、様々な形を作れるようになっています。

 建物の構造部材も同様の発想で、鋼材の種類別に継ぎ手の形やボルト穴の位置やなどを標準化しておくとよいのではないでしょうか。そうすれば、解体した建物の“中古部品”を再利用しやすくなり、地球温暖化防止にも貢献できそうですね。

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