「ホントの事」は本当に民衆に伝わるか

テーマ:現代医療
2007-04-16 18:25:43
会社や学校で恒例、というより義務になっている健康診断。


メディアなどの情報でご存知の方も多いと思うが、
実は期待するほどの意味はない、ということはまだ浸透していないようだ。


私が見たメディア情報は確か半年以上前だったと思うが、
最近、患者さんに話すことも多く、書いておくことにした。



厚生労働省の
「最新の科学的知見に基づいた保健事業に係る調査研究班」
というチームが、健康診断で実施している代表的な24の検査項目のうち、16項目は
「病気の予防や死者の減少という視点では、有効性を示す根拠が薄い」
という結論を公表したのである。



それぞれの検査項目が示している数値基準の根拠について、
研究班が世界中の論文に当たって調べたところ、科学的に十分な根拠があった検査項目は
「血圧測定」と「飲酒と喫煙に関する問診」だけだったそうだ。


その他、
「身長と体重の測定」は減量の指導を充実させるなら効果が認められ、
糖尿病を調べる「糖負荷試験」と「うつ病を調べる問診」は、指導と治療の体制が整備されているなら有効と判定されたらしい。



さらに報告によると、
心電図は虚血性心疾患の発見には無意味で、胸部X線検査は肺ガンの発見に有効という証拠がなく、コレステロール検査も心筋梗塞の予防には効果がない、とのこと。
つまり多くの人たちが最も気にする検査が疾病発見や予防という観点では「あまり意味がない」という、にわかには信じ難い結論になる。



今まで健康管理に有効だと信じて、
人によっては費用を払い受診してきたのは一体何だったのか、と言いたくなるのが普通の感覚だろう。



以前に見た情報では、うる覚えだが、
確か欧米では健康診断の項目が日本よりずっと少ないそうだ。
つまり「やっても意味がない」と。
だが日本では「これもやった方が良いだろう」「あれも加えよう」とドンドン増え、
有効性が疑われ始めても、
「ま、一度増やしたのを減らすのもナンだし…」と、そのままになってきた事情があるらしい。

これでは、医療界の考えは、
検診や再検査は儲かるし、
ましてや病気でもたまたま見つかれば商売になる、
という意図であるとしか考えられない。



この情報は多くのメディアに出ているが、
それでもまだ知らない人は多い。
いや、たとえ知っても「いや~そうは言っても、やっぱやっといた方が良いだろう…?」
てな感じで捉らえられるかも知れない。
何しろ、特に日本は「お医者『様』絶対主義」がこびりついているから。


いや、それでも必要な情報は、
もっとクドイくらいに流すべきだろう。
その上で受診するかどうかは個人の問題。
この状況は、真剣に情報を知らしめようとしているとは思えない。





これは健康診断の話だが、他のことでも疑う必要があるかも知れない。



例えば、最近は全ての交通機関に乗れるカードが普及し、
一見確かに便利なのは間違いないが、
果たして目論見はそれだけか?


各種クレジットカードとの提携も進み、
自動でチャージ出来るのは喜ばしいが、結局は業者の利益誘導に一般庶民が踊らされていることはないのか?
我々が気付かないのを良いことに…


個人情報の問題を含めて…



正しい情報が全て開示されるわけではない現状で、
大衆はもっと疑ってかからなければいけないのかも知れない。
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「問題医師」を見て改めて我が身を振り返る

テーマ:現代医療
2006-05-18 03:00:36

昨日、TVで「ドクターハラスメント問題」などを中心に、
逆に先進的な医療を推進している病院や患者さんに配慮している事例などを挙げた医療特集番組をやっていたようだった。
車での移動の途中、ナビでちらっと見ただけだったが、
なかなか興味深い内容だったらしい。


実は最近、久しぶりに病院に行ってみた。
私は10年以上、病院に行くということはなかったので、
本当に久しぶり。
長いこと行かなかったのは、まず私がトレーナーでほとんどの基本的な対処法は分かることと、
病院に行くほどの大問題も起きなかった、ということがある。


だがトレーナーとしても、最近の現代医療の現場も見ておく必要もあるなぁ、と少し感じていた。
選手も行かせることも当然あるので、
自分も古い情報のままではまずいだろう、と。


運良く、と言うか悪いと言うか、
ちょっとひょんな事から少し首を痛めてしまい、
対処は自分で出来るのだが、MRIを撮った事もないし、
経験も含めて行ってみたのであった。


そこで、「これが問題医師か~」という場面に遭遇し、昨日の番組で思い出したのである。


診察室に通されて、医師が開口一番、
「何でこんな日に来るのかねぇ~!」と。


私は何のことやら分からず、「はぁ?」と聞き直した。
確かに、この日は連休前。


すると、
「だから~、何で休みの前に来るのかってこと。
混むでしょーが、休みの前は。
何でもっと前に来ないのよ!」

言葉だけを聞くと、
痛いんだったら早く来れば楽になるでしょ、という配慮のようにも聞こえるが、
言い回しは完全に「休みの前にみんなで駆け込んできたら、忙しくなるじゃねぇか?」としかとれないような口調だった。


内心「何言ってんだ、お前」と思って、
言ってやろうと思ったが、その後の出方を見てみたかったこともあり、とりあえず反応しないことに。
だが、一般の方だったら、文句言ったらちゃんと診てもらえないんじゃないか?と考えるだろうから、
恐らく何も言えないだろう。
「これがドクターハラスメントってやつか~」
と初めて実感したのであった。
医師も結局、広い意味でサービス業なのに…
意識の低さに、半ば呆れ気味に閉口。


その後、医師の問いかけもあり、
前述のように経験が無かったのでMRIを撮ってもらうことに。
たいしたことは無かったのだが、大げさに言って。


MRIの感想はここでは割愛。


撮影を終えて診察室に戻り、
医師の診断を仰ぐことに。
すると「あ~やっぱりね~。首の骨のカーブが少なくて、少しだけ軟骨が変性してるな~。」
と。
私も画像はある程度判断できるが、この程度は全く問題無い範囲である。
結果、医師の診断は、
「この軟骨の変性が神経を圧迫して、痛みが出てるんだよ。一応、薬出しとくから、良いって言うまで飲み続けて。」
とのこと。


私はびっくり。
何せ、ここまで首のどの部分が痛いのかも聞かず、
患部を確認も、触りもせず、
まして動作分析(どう動かすと痛いか、など)
もしていないのだ。
ほとんど私のことは見ず、画像のみを見て全て判断している。


さすがに私も、一応恐る恐るという演技をしながら、
「あの~先生。私が痛いところ分かってますか?
まったく触っていらっしゃいませんが…」
と聞いたら、
「触ったって一緒!画像見れば原因は分かるんだから!私は画像診断の専門家なんだよ!」


…もう、何も言い返す気力も失せていた。
アホらしくて。


その上、「あんた、仕事なにやってんの」
と聞かれたので、何を言い出すのか興味もあり、ちょっと嘘をついて、
「そうですね~デスクワークが中心ですかね~」
と言ったら、
医師は
「やっぱりねー、だと思った。運動不足なんだよ。
時々首を回したり、しっかり動かさなきゃー。だから血行も悪くなったり、軟骨が変形したりするんだよ。」


お前~
俺の身体見れば、運動不足かどうか分かるだろうが!
運動はしてると考えるのが自然だし、学生時代に痛めた経験があるかとか、聞かんのかい!


こりゃーダメだわ。


もちろん全ての医師がこうではないだろうし、
私も多少意地悪はしたが、
何しろ患者を直接まったく見ず、触りもせず、
画像だけをひたすら見て、「人」を診ている認識がこれっぽっちも無いことに驚きさえ覚えた。
しっかりしてくれよ、お医者さんよ~


だが、逆に考えると、
このような現状だからこそ、民間医療であり、なお且つ保険も利かず費用も決して安くない、
私たちのような施術所に来る方々が多いのだろう。


私たちにとっては結果的に好都合だが、
どうしたって現代医療でなければどうにもならない疾病や症状があるのは事実なのだ。
もう少し真剣にやってもらわんと…


だが、医療技術、と言うより、
「人間教育」が必要なんでしょうな~
ホンと、本音を言えば殴ってやろうかと思いましたよ。
一体、何様なんじゃい?


あ、でも、これからも時々は勉強と経験の為に、
ちょっとした事でも病院に行ってみようと思っている。
もちろん頻繁ではないが…そんなヒマじゃないし。


ムダに医療費、使っちゃまずいしね。
でも今までほとんど行ってないんだから、良いじゃんイイジャン。



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…実はけっこうヤバイ状況で…

テーマ:現代医療
2005-12-18 01:22:18

実は今、かなりヤバイ状況で。

考え込んでも仕方がないので、前向きに考えてますけど。


声がほとんど出なくなってしまったんです。


おとといぐらいから。


ここ最近、ちょっと喉を酷使することが多く、
とうとう咽頭が悲鳴を上げたようで。
(なんせ、私けっこう絶叫型というか、エネルギッシュ型なんで…)


職業柄、内臓や手足のコンディションには気を遣っていたが、
声はほとんどノーケアだったな…


3日前の、学校での講義が終わったあとから何となく怪しくなり、
昨日までの患者さんとの会話は何とかため息みたいなしゃべりでやり過ごし、
でも明日はセミナーがあるので、こればかりは何ともしようが無く。


ま、身振り手振りで何とか乗り切るしかないか。
昔話の語り部のように、そばに集まってもらって。


でも、昨日よりはすこし回復しているので、
明日はもう少しはましになっているでしょ、とお気楽に考えるわたし。


で、ちょっとでも回復が促進されればと、
15年ぶりぐらいに病院に行ってみたこととか、新しい発見があったりしたので、
その回復記はまた整理してエントリーにて書きますわ。


そんなことより、早く治さんとな~。



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医師の魂と責任の重さ

テーマ:現代医療
2005-01-18 01:50:09
先日、昨年秋に亡くなった母の100ヶ日法要があった。
時が経つのは早いものだ。
久々に父に会ったが、だいぶ落ち着いたものの、
未だ母のいない寂しさには慣れていないようだ。


それでも、やっと最近は発病時の細かいいきさつなどについて、
話を出来るようになった。


母が体調を訴えるきっかけになったのは、帯状疱疹であった。
最初は近所のかかりつけの開業医に行った。
その時の診断が帯状疱疹だった。
医師から勧められるままに胞疹の薬を飲み続けていたのだが、
一向に改善の兆しが見えない。
その内、体のあちこちに痛みが出て来る。
それでも医師を信じ、4ヶ月。
「おかしい」と思い始めた父が疑問をぶつけると、
「じゃあ、大きな病院で検査をしましょうか」と、医師は言った。


それで紹介状を手に総合病院にて診察を受けたが、
そこでも原因は分からず、様々な精密検査を受ける事に。
そうこうしている内に、母が夜中に突然倒れた。
と、言うより、突然立てなくなり、ヘナヘナと床に崩れ落ちてしまったのだ。
救急車で病院に運ばれ、さらに詳しい検査をして行って、
ようやく原因が判明した。
重度の「肺がん」。


私も医療関係の端くれではあるものの、この辺りの詳しい事は分からないが、
要はガンが脊椎にすでに転移していて、骨のいくつかが圧迫骨折を起こして、
完全な下半身不随に陥ったのであった。


過ぎたことを今更どうこう言っても始まらないが、
父としては、やはり未だに最初の医師の診断が的確であったら、
もう少し何とかなったのではないか?との後悔と無念が拭い切れないようなのだ。


当然、と言えば当然。


あとで聞いたのだが、
母が病院に入院した際、
その医師が見舞いに訪れたらしい。
「何とかお元気になって欲しい」と。
父はたまたま不在だったらしいのだが。


母が亡くなった後、
父も医師の診断ミスをどうのこうのと問題にするつもりは無かったらしいが、
(いずれにしろ、もし訴訟を起こしたとしても、この手の問題で責任を問う事は出来ないらしい)
それでもせめて、この医師に一言でも言ってやりたかったらしく、
電話をしたそうだ。


父「先生、妻がなくなりました」
医師「病院から連絡があり、存じております。誠に残念です。」
父「先生…あれは帯状胞疹じゃ無かったんですよね!?」
医師「…。」


医師は何も返す言葉が無かったらしく、無言だったそうだ。
何を言っても、時が戻るはずも無く…。


私も、親族の一人としては冷静でいてはならないのかも知れないが、
とにかく、今は母の冥福と、
この医師が、己の診断技術を向上することに是非邁進して欲しい。
それが医道に携わるものの使命であろう。


ただ、立ち返って考えてみると、
母が入院した時、見舞いに来たことは、私も医療人の端くれとして評価したい。
恐らく自分の判断ミスは自覚していたはずだから、
自分の身に置きかえたら、かなり来難かったはずだ。


それをけじめとして、為すべき「礼」を尽くした、
この医師の「魂」だけは、せめて信じてやりたい。

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