固定観念、はなかなか変えられない…

テーマ:トレーニング関連
2009-07-16 21:38:17
自分のトレーニングはスケジュールの合間に行うため、
毎日色んな場所で行う。



おかげで、同時に様々なトレーナーの指導が視界に入る事になり…







もちろん、私が何か余計な口を挟むはずもなく、
自分のメニューを淡々とこなす事になるのだが。





よく目にするのが、
定番のトレーニング種目の指導になり、
機会が多いのが

「スクワット」。






これは以前にも書いた事があるのだが、
改めて。







ほとんどの指導者が、
立った姿勢から、
「どのようにしゃがむか」
を指導しようとする。





だが、
実はこれは、かなり難しい。





スクワットで最も重要なポイントは、
股関節の屈曲であり
(強い出っ尻)
しゃがみながら、この動作を行うのは、
素人にはかなり難しい。



自分がトレーニングに慣れている指導者は、そういう事に気付かない。





筋肉が伸びながら力を発揮するのを「エキセントリック筋活動」と呼ぶが、
素人には感覚的に掴みづらい。







だから、スクワットは、
「しゃがんだ状態から、立たせる」
方が、感覚的に分かりやすい。






つまり、筋肉が縮みながら力を出す
「コンセントリック筋活動」
を意識させた方が、
多くの場合は分かりやすい。






言わば、「逆転の発想」
である。





スクワットは、
しゃがむ動作、より、
立たせる動作から教える。








こういう考え方は、
実は色々な場面に於いて、共通する部分である。






言わば、
「行いたい動きの、その一つ前の動きが重要」
ということ。







先日、クロスカントリースキー選手の指導を行っていた際、
走り方のフォームの調整をしていた中で、
「腸腰筋」への刺激を重視したメソッドを行ってから、
ランニングトレーニングに移った。




すると本人が、


「脚の送りが軽い」


と。





つまり、
後ろに脚を蹴り出す動作をスムースにするには、
前に戻す動作がスムースでないと、次の動作がぎこちなくなる…




のである。







本来、やりたい動きのその前に、

「本質」


がある。






動きとは、まさに
「連鎖」
「連動」
である。



単独で動きが形成されている訳ではない。






顕著なのが、アマチュアゴルファーである。





ゴルフ雑誌に、一流選手のスイング連続写真などが頻繁に掲載されている。





一般のアマチュアゴルファーはそれを見て、


「トッププロはインパクトの瞬間はこーなっている」



とか、




「テークバックでは、腕の動きがこーなっている」




などと研究し、
同じになるように努力する。






無意味、とまでは云わないが、
その動きを実践するには、その直前の動きが出来ていなければそのようにはならず、
またその動きをするにはその前がこーなっている必要があり…







と、なり、





とどのつまりは、




「スタンス」







「グリップ」




が大事。





と、なるのである。







動きを、切り取って考えると、
本質を見失う。






連動した動きとは、


「最終的に、こーなっているのが理想型」


な事は確かなのだが、
そーなる為には、その前がどのようになっている必要があるのか…







連続写真の切り出しのようには、
人間の動作は出来ないのである。
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分かっていただけたら…パフォーマンス向上のツボ

テーマ:トレーニング関連
2009-06-10 22:22:05
今日で今月のミニキャンプ、
一人終了~




口を酸っぱく繰り返した事をまとめると…





「安定と不安定の境目、ほんの五ミリに最大のパフォーマンスが隠れている」



「身体は不安定になると、内臓が勝手に動き、自動的にバランスをとるように出来でいる。
要は余計なことをしないこと」


「ウェイトトレーニングにおいても、
それが【出力】を目的としたものか、【入力】を主眼においたものか、
それによって全く結果が変わってくる 」


「筋が力を発揮出来るのは、
いま休んでいるレベルが多い筋ほど高い出力を期待出来る」







ま、これだけ読んで、
分かれば一流。
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トレーニングは、何となくや流行りでは飛び付かない…

テーマ:トレーニング関連
2009-06-04 23:31:51
今や「スタビライゼーション」やら、
「コアトレーニング」やらが市民権を得て、
一つのブーム的になっているが…




私なりに、考えを付け加えておきたい。






スタビライゼーション、とは、
身体を動きの中で、安定させる働きの事である。




「コア」とは、身体の深層部の筋、という概念らしいが、
人によっては概念が違う…


インナーか、アウターか、
という概念とも、必ずしも一致しない。







ややこしい事は別にして、
つまり、ある局面に於いて、
止まるべき箇所が止まらないと、力が伝わらない。



てこの原理と同様、
支点が固定出来ないと、力そのものが伝わらない、



と、云うことである。






そのような能力を高めようとする時、
敢えて不安定な状況下で訓練をする場面がある。





例えば、大きなボールの上でバランスをとるようにする…




または、バランスディスクと呼ばれる半円形のボールの上で、
様々な動きをしながらバランスをとる訓練をする…






それらは全て、否定されるものではない。





ただ…




本質的に言うと、
「バランスをとる」という事を主目的にしてしまうと、
本末転倒。







力ます、柔らかくバランスを取るには、
身体の深層部が活動する事が必要不可欠。





ボールに乗ろうがバランスディスクに乗ろうが、
どちらでも構わないが、
最も重要なことは、全身(特に表層)の筋を出来るだけ脱力する事である。





一度、全ての力をリセットして、
その上で、必要な力を「積み上げて行く…」



全てゼロベースに、
が大前提である。








そんな事の繰り返しで、
「本当に必要な、最低限の力」が分かり、
「無意識的に入っていた、意味の無い力」が認識出来る。








スタビライゼーションも含めて、バランス系トレーニングに於いて、
最も重要なのは、一度全ての力を抜き、
本当に必要な力から積み上げて行く事を、身体に再教育する…







これこそに、意味があるのである。









前エントリーの「入力と出力」にも関連するが、
ただ、不安定な場所に立って何かの能力が高まる…



というのは、かなりラフなトレーニングと云わざるを得ない。





「それをやる事によって、何をどこに入力したいのか?」




を、明確化する事が肝要である。







ただ不安定な状況下でバランスをとる…



だけでパフォーマンスが高まるなら、
トレーニングコーチやトレーナーは、
地球上に必要ない。
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「出力」から「入力」という概念へ

テーマ:トレーニング関連
2009-06-01 00:59:26
先週から新たな期のパートナーストレッチ(ペアストレッチなんて言ったりもする)の、
指導者養成コースが開始。




今回は30名近くもの参加で、
人数が増えればそれなりに指導も大変なのだが、
しかし人が多いと熱気が感じられ、
講習全体としては、活気があってなかなか良いものである。




これから全八回、反復練習を重ねて、「食えるストレッチ技術」を叩き込んでいく。







ストレッチなどは比較的分かりやすいのだが、
実はトレーニングなども然り、


「入力」



という概念が非常に大切である。






ウェイトトレーニングなどを指導していると、
相手にある重さなり負荷を掛けて、


「力を出させる」=「出力させる」



という概念になりがちである。





もちろん、トレーニングにおける局面に於いては、
細かい事は置いて出力のみに意識を集中させる事はあるが、
指導者側としては、常に


「入力する」




という感覚を忘れてはならないような気がする。






パフォーマンス向上が身体の各機能の向上による結果だとすると、



「どの程度の負荷を」


「身体のどの部位に」


「どの動作パターン上に」


いま、「入力」しているのか…?







目的によっては、ただ単に力を出させているだけでは、
非常に「ラフ」な訓練になる。





訓練から、「鍛錬」へ。







トレーナーの皆さん、
クライアントの身体に、何を「入力」しようといているか?





意識してみる事をお勧めする。
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「脱力」と「軸形成」は実はほぼ同義語

テーマ:トレーニング関連
2008-06-23 23:41:57
今日で今回のミニキャンプが終了。


二人の選手を時間帯をずらしながら同時進行だったので、
部分的には一緒に身体を動かすこともあり、
少し気だるい疲労感が…


歳かな…






トレーニングテーマの「脱力」と「軸感覚の形成」であるが、
無駄な力を抜く、というのは競技を問わず、重要なことである。



横になって寝ていれば力を抜くのは簡単だが、
当然、立っていて脱力出来なければならない。




かといって、ただ力を抜くだけでは立っていられず、動けないので、
「必要最小限の力以外を抜く」ということになる。




つまり、固めるべきところは固めていないと動けない。



それが「軸」という概念であり、
「軸の意識を形成する」とは、逆にそれ以外の場所を脱力する、
という意味である。






より良く動く、というのは、
「どの身体軸で地面を捉えるか?」
である。

競技によって、どの軸が重視されるかは異なる。







その軸が、筋の力でなく、
出来るだけ「骨(コツ)」で立てている事が必須で、
他の部分が脱力出来ていれば効率良く大地を捉え、
重力に対して理想的に反発出来ている事になる。





要は、この部分をどのように教え、
身体の中に意識化させるか、
がパフォーマンスの決め手と言って過言ではない。

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トレーニングにおける量と質の関係

テーマ:トレーニング関連
2008-05-06 02:26:11
フィットネスセッションの一コマ目が終了。


今回はドリル形式だったので、
あたしの悪いクセ、時間超過もほとんど無く、
まあまあ予定通りに進行。



ドリル内容は、金銭をいただいて受講いただいた方々に申し訳ないので、ここで詳細を明かすことは止めておくとして、
私が力点を置いたのが、
「トレーニングは『量と質の掛け算』である」
という点である。



トレーニングにおいて、その量というのは絶対に必要。
だがその質が高ければ高いほど、効果はその積の分だけ大きくなる。



だが逆に、質が0なら掛け算で効果はゼロ。
それどころか、もし質が限りなく低く(意識の仕方やポイントがズレている、など)
マイナス一や二だと、掛け算によって効果はマイナスになっていく。


つまり質が低いと、ゼロならやってもやらなくても同じ。
さらに質が低いと、やらない方がむしろ良い、という恐ろしい結果になる。


さらに恐ろしいのは、質が低くても、それなりに達成感や満足感があることだ。
それは多くの場合、余程本人の感覚が鋭くてもアスリート本人には分かりにくいということだ。


だから指導者を選び間違えると、とんでもないことになりかねない。



ゼロならばまだ良い方、
やればやるほど、ましてや掛け算だから、その量が多いほど、
実はパフォーマンスが上がらないどころか下がっていく可能性もある。


本人がマジメであればあるほど…




アスリートの皆さん、
満足感も大事ですが、
常に「質」も怠りなく確認しましょーね~

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魂を込めてトレーニングに取り組む

テーマ:トレーニング関連
2007-09-10 00:56:41
久々に説教魂に火がついて、偉そうに能書き垂れちまって…


合宿での一コマ。


私の目からはチンタラ見えたので、表題の言葉を。


「てめえら、魂込めてトレーニングしてんのか、コラ。」
と。




では、「魂を込めたトレーニング」とはどういうことか?


端的に言うと、
「目標と、それに対する自分なりの目的を明確に、且つ認識し続ける」
ということになる。



例えば、現状が日本で二番手、三番手の選手とする。
日本一になるためには、当然現状のままではなれないので、
良い点を伸ばすか、弱点を改善・向上するか。
厳密に言えば、県大会で勝つか、日本で勝つか、アジアで勝つか、環太平洋で勝つか、オリンピックで勝つか…

それらと自分の能力を比して、改善ポイントや方法、掛ける時間も変わってくる。


つまり、自分がどこを目指すのか、という明確な意識と、
それに対する自分の能力の客観視と、
それに向かう自分のモチベーションと、
それらを「強烈に意識する」
ということである。



つまり「ただ、やるな」ということで、
それが「魂を込める」という意味である。



選手の意識レベルによっては、トレーニング自体が目的になってしまうことがよくある。




これは仕事にも言えることで、
例えば私の仕事でもあるトレーナーを目指す場合でも、
セミナーや講習会などの「勉強」それ自体が目的になってしまっており、それに本人が全く気付いていないケースが頻繁にある。



何故か?というと、
勉強それ自体が満足感(自己満足)を得られ、
トレーニングも、ちょっと辛い思いをすると、それだけでも「オレって、頑張ったジャン」感覚が得られるからである。



競技に於いては、
県大会レベルなら(その選手の現状レベルによる)それでも何とかなるかも知れないが、
以前のエントリーでも触れた、いわゆる「ラフなトレーニング」では、どうにもならない。



これは、トレーニングならばコーチやトレーナーが、
仕事ならば上司が指摘してやらないと、ほとんど気付けない。



気付けるとしたら、ある種の「宗教」感を有する選手。
あるいは、自分に課せられた(課した)「タスク」に対して、強烈なまでの愛情をもっている選手。


これとて、仕事も同様だろう。




例えば、これが「お天道様」でも良い。
(これも以前のエントリーで触れました。)



競技選手に関して言えば、
多くの日本選手と外国選手との大きな違いは、
この違いだと考えている。




もっと言えば、引退後の人生にまで影響を及ぼす、とも思っている。



この件は、また改めて触れましょー。
(覚えてれば)



さ、あらためて。




魂を込めてトレーニングしてますか?



魂を込めて、部下育成してますか?



魂を込めて、会議に出席してますか?


魂を込めて、お客様(クライアント)をお迎えしてますか?






魂を込めて、仕事してますか?

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トレーナーと名のつく人は…

テーマ:トレーニング関連
2007-07-08 03:21:15
一応、白状してしまうと、
最近、水泳に力を入れている。
今風に云えば「ハマっている」といったところか。



元々、泳げないというほどでもないが、
水泳愛好者からすると、「それって泳げる、ってレベル…?」
と云われることは必至のレベルだったこともあり、
有酸素運動の一環として、出来るだけプールに行くようにしたら、何だが面白くなってしまって…



元々が下手くそだったから尚更だが、
身体運動的に、自分なりに色々工夫して、
あれこれ試行錯誤しながら変化を実感するのが、この上ない快感である。


教わるのが常套手段なのだろうが、
敢えて指導を受けず、理論的に思考しながら実験→検証のプロセスを踏んで行けるのが、大変楽しい。


上級者からすれば当たり前の事を、
自分の中の実験で導き出す過程は、レベルは低くとも、
トレーナーの仕事としても相通ずるところもあり、
色々な意味で脳に刺激が行くようである。



また、水泳の良いところは、
「道具がコンパクト」であること。


水着とキャップとゴーグルの三点セットでOK。
ジムでのトレーニングだと、これに上下の着替えに、一番かさばるシューズが必要。
これは非常に便利である。




お陰で、仕事の都合で一時間もすき間があればいつでも泳げるよう、
常に三点セットを持ち歩く始末である。
シューズまでは持ち歩けないから、大変助かる。


バタ足のメカニズム、平泳ぎのキックの効率化、
推進力を邪魔しない姿勢保持のポイント、などなど…


特に、私が重点を置いているのが、
「いかに美しく泳ぐか」。



私は今まで、様々な武道やスポーツをやってきたが、
基本的に常に形にこだわってきた。
美しい形には合理性があり、
それを突き詰めれば結果的に「速さ」や「強さ」に繋がるという理念があるからである。



もっとも、水泳において大会などに出るつもりも毛頭ないので、
キレイに泳げた方がオネェチャンにモテるかな…?
と、思いきり不純な動機で…





また、敢えて指導を受けないのが、面白い。
後で教わって、自分の考えと一致していると、これがまた快感で、酒のつまみになる。



トレーナーと名のつく商売の人は、
水泳でなくとも、
何かしら、身体感覚とパフォーマンスが比較的、直結するようなスポーツや武道なりをやった方が良い、と改めて実感。



こういう事が快感に感じるようになれば、
トレーナー、という枠に留まらず、パフォーマンスを創造する担い手(名前は色々あるでしょうが)になれる可能性大、ですかな。



今度、一緒に泳ぎません?



ビキニのオネェチャン限定。



文句あんのか~、コラーっ。


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松坂選手に見る感覚と実態の差

テーマ:トレーニング関連
2007-06-07 01:28:58
先日、今季からメジャーリーグで活躍する松坂大輔投手の記事を目にした。


なかなか思うような結果を残せなかった序盤、
復活を期して様々な調整法を試行錯誤していた時、
試したのが「外でのランニング」だったそうだ。


もちろん、それだけのことではないだろうが、
その後の登板から投球内容がよくなり、勝利が挙げられるようになったようだ。
(この記事を書いている日の登板は、6失点と奮わなかったようだが…)



さて、ここで注目したいのは、
「外で走った」という点である。



つまり、それまでアメリカでは「トレッドミル」(ランニングマシン)でほとんど走っていたそうだ。
本当は野外で走りたかったそうだが、
天気の問題や、熱狂的ファンの目や、諸事情を考慮しての事だったらしい。


松坂選手は「感覚的に違う」と語っていたようだが、
実際に野外を走るのと、ランニングマシンで走るのでは、違うものなのか?



筋電図やカロリー消費など、
いわゆる実験上のデータ的には、
外を走ってもランニングマシン上を走ってもほとんど差はなく、実質上は同じ運動とは言えそうだ。



だが、感覚的には違うような気が…




私は研究者ではないので、倹体を使ってデータをとったわけでなく、
ここから先は私の主観である、という前提でお読み下さい~




恐らく、個々の走り方によって大きく異なると思われる。



一歩一歩を、しっかりと地面を踏み締めるような走り方
(言い方を変えると、一歩一歩ブレーキを掛けるような走り方)
だと、あまり差は生じないかも知れない。
(消費カロリー的には)



だが、いわゆるフラット走法だと
(足裏全体を出来るだけ同時に接地し、足裏全体で後ろに掃くように送り出す走法)
身体の上下動を極力抑え、ランニングマシンのベルトが動くスピードに上手く合わせられる状況であれば、
野外を走るランニングに比べると、かなり省エネ走法になるかも知れない。




つまり、動く地面に対して、うまく身体を乗せて、重心をわずかに前に移すだけで移動が可能になり、
恐らく微々たる差だろうが、若干違うことになることが推察される。。


逆に、ベルトの動きにタイミングが合わず、
若干ベルトの動きを停めるような力が働くような走り方だと、
フラットに足を降ろした場合は特に、腸腰筋や腹直筋が過分に働くことになり、
細かく考えれば運動効果的には少し高まることが期待できる。




だが、そのような消費カロリー的な運動効果は別にして、
ランニングの効用はもっと別にある。



フラットに足を接地して、足裏全体で地面を後ろに送るような走り方(掃くような)と、
地面を足で受け止め、膝の曲げで引っ掻くような走り方を比較すると、
特に野球のパフォーマンス向上を考えると、圧倒的に前者が貢献度が高い。


あくまで可能性の問題で、松坂選手がどういうレベルの走り方をしているか不明だが、
ランニングマシンに比べると、外で走った方がその理想の走り方が、偶然とは言え出来ていた可能性はある。
ランニングマシンだと、逆にスピードに上手く合わせられると、ハムストリングスに大した負荷が掛からず、
身体を前方に推進させる力に繋がりにくい。


補足すると、
腿裏の筋であるハムストリングスは二つの機能があり、
一つは膝を曲げる動作。
もう一つは股関節を支点としたスイング動作である。



走るにしろ、ボールを投げるにしろ、タックルのように身体をぶつけるにしろ、
基本的には股関節を支点にしたスイング動作が強調されていた方が効率が良い。



膝を引っ掻くような動きが主体的にインプットされていると、
例えば投球動作における体重移動(並進運動と呼ぶ)が、地面を掃くように押す動きに繋がりにくく、パフォーマンスが落ちる可能性がある。




話がかなりややこしく、文面だけでは分かりづらい部分が多いかも知れないが、
松坂選手が外を走ったことが、
(パフォーマンス効果は相乗効果なので、一つの要素だけで何とも言えないが)
このような効果をもたらした可能性も十分に考えられる、ということだ。


あくまで可能性の問題。




つまり、たかが走る、ということだけでなく、
持久力うんぬんのみならず、身体を前方に推進させるという、スポーツの動きの基本を秘めている、ということを再認識し、
ただ「走っとけ」ではなく、
「どう走らせるか」がパフォーマンスを変化させることを知るべきなのである。


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「室伏選手」の研究・指導・練習の三位一体

テーマ:トレーニング関連
2007-03-23 17:09:06
ハンマー投げの室伏選手が、いまは論文作成に取り組んでいる、という。
テーマは「バイオメカニクス」。



昨年は出場全八試合で全勝。
記録も82m台をマークと、安定ぶりを発揮。
さぞやトレーニングに明け暮れていると思いきや…



ハンマーの計測器を自分で作製して実際に測る作業を、
専門家の意見を参考にしながら映像解析などを進めており、
学生の実技も研究の材料。

「自分の投てきがどういう動きになっているか、瞬時に分かれば、選手にフィードバック出来る。」


もちろん自身のトレーニングも怠っていないが、室伏選手にとって、
「研究を進めること、学生を指導すること、自分が練習することは、目標を達成する上ですべて必要なこと。」
らしい。



彼はこう語っている。


「合気道や舞踊で言えば『達人』と呼ばれている人は、身体を上手に使っていて、そういう人が長く一つのことを出来る。
トレーニングで怖いのは『慣れ』だと思うし、出来るだけ単純に反復させないように方法を考えている。」--




やはり凄いな…彼は。

これが世界のトップたる所以だろう。



比べては失礼で、
レベルは天と地ほど差があるが、
私も専門学校で教鞭を執っている理由も、近いものがある。


自分が色々なことを理解したり、納得してきた事柄は、
あくまで『自分』という枠でのことである。
学力もそうかも知れないし、感受性や理解力、創造力や想像力、などなど。


それゆえ、自分の「当たり前」は必ずしも当たり前ではないし、
自分の納得は万人の「納得」ではないことが多い。



結局、人に教えることは、
自分への客観視の度合いを高めることであり、 いわば「教えながら教えられ、ニカメ三カメで自分を客観視する
ことになる。



彼が言う「研究」 も同様の意味合いがあるであろうし、
「研究・指導・練習」という柱は、
言い換えると自分、あるいは自分がやっている競技を360度全方向から見る、ということになろう。



ハードルの為末選手もそうだが
一流アスリートは頭が良い、という証明と言える。

もちろん、ここで言う「頭が良い」は、学力ということではない。




たとえば、室伏選手は「慣れが怖い」と語っているが、
トレーニングには「ラフ」なトレーニングと、「非ラフ」トレーニングとがある。


つまり「単に力が出ていれば良い」ということは競技にはほとんどなく、
トレーニング(特にウェイトトレーニング」も、ただ筋力さえ発揮できていれば良い、という「ラフ」トレーニングでなく、
どのように身体を使い、どのように力を伝えているべきか?を考えさせながら行う「非ラフ」トレーニングでなければならない。


(無論、「筋力を高める」というポイントのみに絞り、気分転換を含め、そういう「ラフ」な時間があっても良い。トレーニングタイムの中にも「オン」と「オフ」があるのも可。)



「ラフ」トレーニングももちろん力をそれなりに使うので、身体はそれなりにしんどいのだが、
慣れてしまうと実は結構「楽」なものになる。
単に力さえ出していれば良いから、「脳」は意外に楽なのである。
ましてや慣れ親しんだトレーニング種目(ベンチプレスならベンチプレス)ならば、
満足感がそこそこあるが故に、それで「やった気になる」感があるのがやっかいだ。



つまり、一流アスリートは感覚的にこういうことが分かるので、
「頭が良い」とは、たとえばそのようなことである。



全ての選手が室伏選手のように研究が出来るわけではないが、
「考える」「客観視する」意識は持てる。
そのためには本を読んだり、映像を見たり。
大事なことは単純に見たり読んだりするのではなく(何もしないよりは良い)、
他者の考えや創作に触れ、自分と違った価値観に触れたり、
何故そのような考え方に至るものなのか?ということを理解しようとする思考に成長があると思われる。



身近なものでも何でも、
勉強になる、と思えば勉強であり、
競技に関係ある、と思えば全てが繋がるのである。



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