livedoor ニュース - 情報の時代から共有と参加の時代へと進化を導くWeb 2.0



Web2.0。





一見、我々のような仕事には縁遠いように思えるが…


情報の時代から共有と参加の時代へと進化を導くWeb 2.0  


「Web 2.0」という語句は、インターネットにおけるさまざまなサービスの基盤として発展してきたウェブの新しい活用法に関する造語だ。2.0というバージョン番号がついてはいるが、W3Cや、IEEEなどの標準化団体が仕様を定義しているような技術仕様ではなく、ウェブやネットビジネスの新しいコンセプトやビジネスモデルを総称する言葉として広く利用されている。これまでのウェブをバージョン1.0とすれば、現在起こりつつある新しい活用法をウェブのバージョン2.0として意味づけたのが「Web 2.0」の始まりとなる。  それでは、「Webの新しい活用法」とはどのようなものなのだろうか。Web 2.0カンファレンスも主催しているTim O'Reilly氏の論文「What is Web 2.0」では、「Web 2.0ミームマップ」により説明されている。Web 2.0ミームマップからも、Web 2.0は全く新しい技術要素から作り上げられたものではなく、現在進行系の新しいウェブの動きを纏め上げたものであることがわかる。


ロングテール

 通常のビジネスにおいてよく使われる「20:80」の法則は、20%の主力商品がビジネスの80%をカバーする法則だ。しかし、現在のネットサービスにおいては、必ずしもこの法則が当てはまらない兆候がみられる。  商品陳列スペースの制限が加わらず、検索エンジンによるニッチな情報のマッチングや、ITの活用による自動処理が可能となった現在では、これまでビジネス的に非効率で有望でないと見捨てていた市場の「長大な尻尾」の部分(ロングテール)でのビジネスを可能にした。小売のアマゾンや広告のグーグルがその例として知られている。


集合知(Wisdom of Crowds)  

集合知は、よくWikipediaや、オープンソースの例をもって語られることの多いキーワードだ。呼んで字のごとく「集団の知恵」という意味で、知識の多少に関連せず、集団の知恵は多くの場合正しい答えを導くという考え方といえる。対する言葉は、特定の専門家に依存する知恵や、衆愚という言葉だが、集合知に関する研究は、Web 2.0での議論が最初ではない。「みんなの意見は案外正しい」(James Surowiecki著)でも、多種多様な集合知の例が紹介されているが、物理制約の小さなネット上での集合知のさらなる活用が注目されている。


データ蓄積型サービス、マッシュアップ 

従来のIT産業では、さまざまなアイデアから、ハードウェアやソフトウェアといった形態でIP(知財)を製品化し、販売することで、ビジネスを展開してきた。インターネットの利用が格段に普及した現在では、ネット上のサービスとしてアイデアを具現化し、サービスとして提供する形態が増加している。IT製品そのものでなく、ITを活用したサービスの提供とサービスに伴うデータの蓄積に主眼を置くことにより、IT産業の対象とする市場が拡大しつつある。  さまざまなサービスがネット上に提供されることにより、それらのサービスを組み合わせて新たなサービスを作り出す試みも広がっている。音楽のジャンルである“ヒップホップ”で使われる「マッシュアップ」は、これらネット上のサービスを組み合わせて新たなサービスを作り出すこをと意味する言葉として利用されている。


ユーザー参加型  

これまでのウェブでは、情報の発信者から受信者に対して一方通行で情報を配信するプラットフォームとして位置づけられていたが、情報の消費者をあらたな情報を生み出す表現者、発信者として認め、参加型の情報を全員で共有することでサービスが活性化されることが証明されている。  OfotoとFlickrは、どちらも写真の共有サービスを提供するネット上のサービスですが、Flickerでは様々なAPIを提供することで、ユーザーが自由にアプリケーションを開発できるような環境を整えたのが大きな違いだ。  写真公開を目的とするユーザーを集めるだけでなく、さまざま目的のユーザを集めることを可能とし、かつユーザ間でのシナジー効果を生み出した。サービスを隠蔽するのではなく、オープンにして参加型でユーザーイノベーションを誘発することこそ爆発的な拡大を生むことを証明したよい例といえる。


技術要素  

Web 2.0はビジネスのコンセプトですが、その中で議論される技術要素も幾つか存在します。AJAX(Asynchronous JavaScript and XML)、Webサービス、RESTなどの技術要素のほかに、ブログやSNSといったソフトウェア技術、サービスもWeb 2.0の代表的な例として登場する。情報の消費者を発信者に変える製品技術や、消費者に情報を発信してもらうための豊かなユーザーエクスペリエンスを提供するための技術がWeb 2.0の技術要素のベースとなっている


情報の時代から共有と参加の時代へ  

これまではIT企業は、アイデア、知財をソフトウェアなどの形で商品化し、知財を隠蔽しつつそのライセンス販売を行ってきた。まさに情報化の時代だ。  しかし現在では、あらゆる層のユーザーが、積極的に知識を共有し、オープンソースを活用し、ネットワークサービスとしての商品化、連携を行い、集合知を活用したユーザー主導のイノベーションが拡大しています。今まさに情報の時代から、参加の時代に変わりつつあると言えるだろう。  ネットワークを活用した共有と参加は、ビジネスを変えるだけではない。デジタルディバイドを解消し、医療や社会福祉、教育など、さまざまな社会的なインパクトをも引き起こす。  Web 2.0とは、このような要素を含むウェブプラットフォームの新しい活用法を意味しているが、ベースとなる「2.0」の各コンセプト自体は、単にネット上のサービスのみで閉じたものではない。あらゆる分野における「Web 2.0」のコンセプトをベースにして、IT、Networkの活用方法を検討することも大切になる。


私はITの専門家ではないので、詳しい解釈は別の人に委ねることにするが、
要は「考え方の問題」であると言えるだろう。


私が考えるWeb2.0のキーワードは「双方向」のメリット活用だと思っている。


たとえば、この「blog」。


単純に考えれば、昔は一般の一個人が情報を広く発信する手段はなく、
それがソフトが普及したりしてホームページを個人が作れるようになり、
自らの考えを広く発信できるようになった。
これがWeb1.0の段階。


こんどは「情報発信」のみならず、
blogのようにコメントが「簡単に」付けられ、
トラックバックで「簡単に」リンクが張られ、
自分の発信した情報に対して、理論的には世界中から意見を求められるようになり、
また自分の何気無い情報が世界中の人に対して影響力を持たせられる可能性も有するようになった。
逆に向こう側から情報を取りに来てもらえたり、
またそこに広告的なものを載せられたり、そこからマーケティングの情報も取得できたり、
情報が「双方向に飛び交う」ということになる。


これは言葉に書くと簡単だが、
よくよく考えると、もの凄いことだ。
放送局や新聞社を作ることもなく、
皆が「メディア」になれるわけだから。


このような考え方やツールを利用すれば、
抜粋記事の「ロングテール」のような現象も起きる。
(在庫を持たず、Web上で展開すれば、ニッチ商品の集合体でも十分ビジネスになり得る、ということ)

これはトレーナーが己の技量を売って、商売しようという場合にも、

必ずしも業界での主流的な技術ではなくとも、

それが有効な手法ならば、必ず欲しがる人は存在する。

いわば「ニーズ」ではなく「ウォンツ」を作り出したり、発想することである。


(関連エントリー

 「フィットネスクラブ・接客意識の維持と継続 」)



たとえば私もいくつかのblogを運営しているが、
(このblogがあくまでもメインですが)
詳細は述べられないが、様々な方からコメントやTBなりで反応を頂戴する。
その後、メールなどでのやりとりに繋がり、実際に仕事にまで発展することも相当数にのぼる。

またそこまでの意図は無くとも、
自分が日頃から考えたり検証していることを
自分のノートなりに書きとめているだけでも有効ではあるだろうが、
どうせならWeb上に置いておけば、それに対しての反応や、場合によってはニーズも探ることにもなり、
自分の情報が、様々な情報を集約する「稼ぎ手」を担ってくれることに。

つまりは「タンス預金」は何も生まないが、
何かに「投資」すれば、自分の資産が新たな資産を生み出すことにも似ている。



だが、私がblogをやっていて最も「凄い」と感じることは、
多くの人に「記憶していてもらえる」ということだ。
これは友人・知人しかり、無論クライアントも含めて。



経路は別にして、私のblogを検索なりでたどり着いてもらって、
ブックマークでもしてもらえれば、
少なくともその人のPC内に私の情報が「入り込んだ」ことになる。
その後頻繁には見てもらえなくても、
ふと思い出した時に、年に数回はクリックしてもらえる可能性はある。
(情報を取りに来てもらえる。DMを撒き散らさなくても。)


実は、このことはかなり凄いことだと思う。



PCやITに詳しいかどうかは別にして、
私たちのような一見アナログ的な仕事でも、
やはり便利なツールや、多くの人の行動まで変えてしまっている現状を見て、そのようなモノの考え方を活用しない手はないと思う。
つまりこのような環境を作り出せる状況ならば、別にblogでなくとも構わないし、
その他のアナログ手法でも構わないだろう。
要は“考え方を学ぶ”ことが重要だ。



仮に、もしITを使わなかったとしても、
この「Web2.0的発想」はすべてにおいて通ずる、と思うのである。