スマホ疑惑について第三者委員会の調査報告書が出たと報じられた

 
 連盟サイトに報告書がないか見にいったが(午後4時頃)、見当たらない。報道記事のみをベースにイニシャルのエントリーを書きます。
 
「指摘されたいずれも実質的な証拠価値に乏しい。不正に及んだと証拠はないと判断した」
「非常事態における措置として、将棋連盟の連盟所属棋士及び公式戦に対する規律権限の範囲内にあり、当時の判断としてはやむを得なかった」
 
 うーん。いかにも苦しいですね。これで手打ちにしたい意向が色濃く出ていて、三浦が我慢すればこれで手打ちになるのでしょうが、同じことが企業や他の競技団体で発生したと仮定して「やむを得なかった」と言ってもらえるのだろうか。三浦の名誉が回復されたとも言い切れず、収入補償もなく(裏であったりする?)ということなら、遺恨はどうしても残りそう。その辺も勘案してか、正当に三浦を遇することを報告書では求めていますが、となると、下駄は連盟執行部にあるということか。
 
「規律権限」がどこかに明文化されていれば、ここまで揉めなかったと思いますが、そうではないから異論百出になるわけです。委員会の報告書はその辺りを解きほぐしたとは言えないのではないでしょうか。
 
竜王戦開幕が差し迫っていたから、ということを処分の合理性の理由に挙げていますが、第1局を違約金負担してキャンセル、第2局までの2週間で集中検証をすることはできなかったのですかね。キャンセル代は惜しかったかもしれないが、お金より信用を優先すべき場面だったと思えてならないです。
 
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 連盟HPには18時40分に以下のアップがあった。

 

 本日、日本将棋連盟は三浦弘行九段の件による第三者調査委員会の調査結果のご報告をいただきました。

【谷川浩司会長コメント】

第三者委員会の先生方には綿密な調査をして頂き、厚く御礼を申し上げます。明日、理事会を開催いたしますので、その場で将棋連盟の方針を決定いたし、改めてお知らせいたします。

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 調査書本文がどこにも見当たらないのだが、第三者委員会の記者会見では資料配布があったようで、毎日新聞に写しが載っている。毎日は立派な仕事をしたが、連盟の広報には感心できないですね。事業法人であれば考えられないです。
 
 ここでいう 「方針」が三浦への処遇を含むのか気になります。また、公益法人であり、外部理事もいるはずなのに、結局は棋士のみで運営している実態へのコメントを記者会見では求められたようでもありますが、こういうところも「方針」はカバーするのでしょうか。
 
 私は本件を一将棋ファン視点とともにコンプライアンスケーススタディ視点でも眺めていますが、どうしても気になるのは「第三者委員会の活動費用は誰が出したのか?」ということです。
 舛添前都知事の場合は第三者報告の外観を維持しようとしたものの、その費用はご本人持ち、かつ会見にご本人同席であったため、客観性に疑義が入ったわけですが、今回の場合も建付けが似ている。これが、上場企業だと監査役会が調査委員会を任命するとか、第三者性を担保するところですが、連盟の場合は監事がいるものの、今回の件では存在感が皆無であり、結局は当事者である執行部が前面に出てきている。委員会の弁護士諸氏は立派な方々なのだろうが、任用されている経緯から完全に自由になれるのかという疑義を抱いてしまうわけですよ。
 
 棋士達にもインタビューをしているようですが、報告書によると「多くの棋士が自力で指したとしても不自然ではない」という所見を示したということであり、かつ事の発端だった竜王戦準々決勝に夕食後30分の離席をしていないことが判明ともあり、「じゃあ、一体何を根拠の批判だったのよ?」と訝しい。
 
 こういうわけで、折角の発表ではあるものの、全くすっきりしないまま今日は終わりです。三浦の名誉が将棋連盟内ではともかく社会的には回復されたと私は言い切りますが、その点だけでしょうか、今日評価できるのは。 
 
※ 一点追記。今更だが、合理的根拠なく不戦敗にさせられたA級順位戦2局、連盟が非を認めてこの部分だけでも処分撤回ということはできないか。一度処分が下っているから、というのは理屈にはならないでしょう。もともとの理屈がないのだから。
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