週刊文春、新潮を早速読んだ。いずれも具体的な経緯が書かれており、いわば連盟の見解であると推察される。流れは、「竜王戦準々決勝の対久保戦で疑念(これまでと違って途中退席増加)」→「A級順位戦対渡辺戦でさらに疑念」→「渡辺、島に連絡」→「谷川、羽生、佐藤天、佐藤康、千田らが招集。久保も電話で参加し、棋譜とソフトの読み、途中退席のタイミングを検証」→「心証はクロ」→「三浦を召喚、質疑」となっている。また三枚堂に三浦がスマホでソフトにアクセスする方法を問い合わせていたという一幕も紹介されている。
 
※三浦夫人への言及は下品ですね。金遣いが粗いから賞金獲得の必要度が高まったとでもいいたいのかもしれないけれど、伝聞とすらいえない内容です。
 
2つのメディア記事で同様の流れの内容であるので、このような事実があったことは合理的に推認できる。ただ、雑誌取材で語ったからそれでよし、ということにはならず、そこまでクロ判断なのであれば記者会見で一流プロがどうしてそのように判断したのか開示する必要があることに変わりはない。三浦の指し手のソフト一致率が93%というのだが(久保は60%)、序盤から研究で仕込んでいれば、さらに相当に間口の狭い戦型でもありいったん序盤で有利になればソフトで相当に指し手を詰め切ることも可能なのではないかとも思える。渡辺戦も同様。これが矢倉とか相係りとかで93%一致となると「え!」というところだが。
 

※疑惑をもたれている対局にNHK杯戦の対橋本まで入っているのだが、さすがにこれはないでしょう。

 
繰り返しで恐縮だが、クロなら3か月出場停止ではすまない。渡辺は竜王戦への影響を考慮したので番勝負開始前に本件をアジェンダに挙げたということだが、結果として連盟執行部の判断は渡辺の思いを十分に汲み取ったとはいえないように思える。
 
と、エントリーをいったんまとめたところで、羽生ツイッターの記事が入る。
 
「こんばんは。突然にお騒がさせてしまい申し訳ありません。本日、一部報道で誤解を招くような表現がありましたのでこの場をお借りして説明をさせて頂きます」と切り出すと「まず、灰色に近いと発言をしたのは事実です」と報じられたメールの内容について説明。さらに「今回の件は白の証明も黒の証明も難しいと考えています」と不正をした証拠がないことに触れ、その上で「疑わしきは罰せずが大原則と思っていますので誤解無きようにお願いを致します」とつづり、自身の署名で締めくくった。
 
いきなり週刊誌を軌道修正するコメント。ここから、執行部は今回の処分を有力棋士に諮らなかったように推測される。外部理事に相談することもできたはずだが、しなかったらおかしいが、理事はこの処分の法務リスクを指摘しなかったのだろうか。判定に参加した棋士自身(それも羽生)が「疑わしきは罰せず」と言い切っており、腕利きの弁護士なら三浦側に立って連盟に追い込みをかけられるとの心証の下、検討を始めていてもおかしくない。
 
返す返すも初動はよかったものの継続手が悪手であった。
 
で終わろうとしたらさらにもうひとつ。三浦がNHKで反論している。
 
 休場を申し出ていない? もうグダグダですね。録音しなかったんでしょうか。
 
 やっていないという証明ができないがグレーだからタイトル戦に出るな、というのは一般社会の尺度では乱暴すぎるか。対局場やら読売紙面への影響から延期が難しいので、対局者変更ありきで走ってしまったのではないか、必要以上に執行部は追い詰められていたのではないか、と思えてならない。
 
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