2006-06-11

250.記憶の差し替え

テーマ:彼女じゃない恋愛

「お嬢ちゃん、南小学校まではどうやっていけばいいのかな?」
「この道真っ直ぐ」
「真っ直ぐって、見えないからわからないよ」
「真っ直ぐだもん」
「でも、ほらこの地図見て!沢山道があるよ」
「でも真っ直ぐだもん」
「お兄さんわからないから車乗って道案内してよ」
「……真っ直ぐ」
「怖がらないで!んじゃ、この地図で教えてよ、ね。こっちまで来て」
小学校1年生の私は、南小学校からうねってはいるが細い1本道を通り下校していた。
歩道のない車が譲り合いながらすれ違えるほどの道で停車している車の中から、男性に声を掛けられた。
自ら「お兄さん」と言っていたが、私にはおじさんに見えた。
それはその頃の記憶で、男性の年齢は定かではない。
子供ながらに警戒していた私は、その車から少し距離をとり、本当に困っている人だったら申し訳ないという思いから、南小学校へ早く行ってもらおうと試みていた。
何故わからないんだという苛立ち、仕方く私はゆっくり運転席に近づき、窓から出された地図を覗き込む。
「今、ここでしょ?」
「多分、こっち」
「でも、お兄さんずっとこの道を通ってきたんだよ」
「でも、ここだもん」
「わかんないな~、ここから来たんだよ?」
「うううう…」
「あぁ、お兄さん怒ってないから大丈夫だよ!えっと、ここは何処だっけ?」
「ここ」
「何処?しっかり指してみて」
「ここ」
「手ぇ、パーってして」
そういうと男性に手首を掴まれる。
「あ…あぁぁ…うぅぅ~」
声にならない声が出る。
何故、やめて欲しいと言えなかったのか。
「大丈夫大丈夫、ちょっとだけ」
地図を放り出した男性は性器をむき出しにしていた。
そしてもう片方の手で、自分の性器を撫で始める。
「こうやって触ってみて」
「ばっちぃ~(汚い)」
「おしっこはしないよ」
「ばっちーぃ」
男性は私の手に性器を擦り付けた。
「うぅぅぅ~うぁぁあああうぅ~」
「ほら、大丈夫でしょ?」
家に帰って母親に話をすると「あんたがボケ~っとして歩いているからだ」と言われた。
「誘拐されなくて良かったわよ!」とも言っていた。


食事をするのが遅かったのと嫌いなものが多かった私は、午後の授業を食事に費やし放課後まで食べていた、小学3年生。
誰もいないはずの放課後、食べ終わった食器を給食室まで運び教室まで戻る途中に同級生の男子3人とすれ違う。
「お前やっと飯くったん?」
「うん」
「お前いっつも5限目給食だしずるいよな」
「食べろって言われるからだもん」
「今度から俺たちが食ってやろうか?」
「ほんま?」
「交換条件だよ」
「こうかんじょうけん?!」
「食べる代わりにお前も何かする。裏切りなしの約束のことだよ」
「ふ~ん」
「ちょっとここの教室入れよ」
「ダメだよ!ここ違うクラスだもん」
「放課後だからいいんだよ!」
私たちは一番近くにあった教室に入る。
カーテンの閉まった教室は少し薄暗かった。
暗いのと他の教室へ入る事はいけないと教えられた事から少しドキドキしていた。
「何?」
そう言うと、カチッと音がする。
「何で鍵しめるの?」
「パンツ脱げよ」
「やだ!何でよ」
「お前、エッチしらないの?」
「し、知ってるよ!!」
「何だよ~言ってみろよ」
「男が女の体見て喜ぶんでしょ!不潔」
「あははは、こいつアホや」
「何よ!」
「ホンマはもっと知ってるんやろ!おっぱい大きいって事はエッチな証拠や」
「エッチじゃない」
「おっぱいって揉んだらおっきくなるねんで~」
「違うもん」
「触ったら、女はあ~んあ~んって言うんやろ」
「知らん」
「知ってるって言うたくせに~」
「俺らにも触らせろよ」
私は二人の男子に腕をつかまれ、一人の男子に胸をそっと触られる。
「触るなすけべ!」
「うわ!こいつブラジャーしとる~」
「エロエロや」
「パンツ脱げよ」
「やめろ!」
私は足をバタつかせた。
蹴りを入れたかったけれどうまくかわされ暴れた所為で腕を羽交い絞めにしている男子により力を入れる切っ掛けを与えてしまった。
「女のアソコ触ったら気持ちいいんだってよ~」
「痛い」
「パンツ脱げって」
「すけべ!変態!アホ!最低!」
「このまま手ぇ突っ込んだろ」
「ちょ!ちょ!やめろ!うぅぅ痛っ!嫌!痛~い」
「おっかしいな~パンツ脱げって」
「嫌ーーーーー!」
「女のアソコってどんなんなってんだ」
下着を膝までズリ下ろされ、下着が伸びる限界まで足を広げられ、腕を掴んでいた男子に後ろへ引き倒され、膝を胸につける状態にさせられた。
「うげっ!エグッ!」
今まで私の体を触っていた男子が、私の服で手を拭く。
「汚ねぇ~、エロエロ菌がうつる」
家に帰って母に股間が痛いと告げる。
大陰唇と小陰唇の間がパッカリさけていたらしい。
私は「ぶつけた」と嘘をついた。


何故か私は今の今まで、幼い頃に誘拐されかけた事と股間をぶつけた事だけを記憶していた。
否、記憶とは違う。

だけど、怪しい人という警戒心と股間の痛みは事実であり、記憶違いであることに疑いもしなかった。
いわば、記憶の差し替えの成功例か。
否、もうどちらが事実かわからない。
こんな事思い出してどうなると言うのか…。


付き合いたいと言ってきた男性に私は必ず言った。
「セックスがしたいんでしょ?いいよ」
それが当然だと思った。
駆け引きなしで裏表なく曝け出せばいい。


そっか、私はセックスが怖いんじゃない。
男が怖いだけなんだ…。


だから…何?!


何でよ…私が悪いんじゃない。
強くなれって?!
無理だよ…。


生まれてこなければ良かった…。


あと、どのくらい男性の処理をすればいい?


彼だけは違うと信じたいのに、涙が止まらない。
私と恋愛したのは何故?
「セックスしたかったんでしょ?」聞けやしない。
彼は私の特別だ。
彼は私の親友なのだ。



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