2006-01-25

215.ワガママに安心

テーマ:彼女じゃない恋愛

お正月も過ぎ、仕事初めを終えての週末がやってくる。
<明日行きます。大丈夫?>
<返事がないって事は行かない方がいいの?>
彼からのメールが続けて到着したのは、彼が会おうとしていた当日の朝だった。
携帯の調子が悪かったらしく、危うく見逃すところだった。
<何でいっつもそんなに急なわけ?ウチが会いたい言うても駄目で、自分勝手やなー、もう!>
<そんなに早く言うて何の準備がある?>
<そりゃ、いろいろとさ…>
<ふ~ん、おしゃれするんや!>
<しない!!普通だよ、普通!!>
と、怒りつつも会えることに嬉しくなって、気持ちが焦る。
好きな人に会う前の猶予は1週間くらいは欲しい。
髪にトリートメントはふんだんに使ってサラサラにしたいし、無駄毛チェックは怠れない。
当日の朝から何が出来るというのだ…。
剥げたネイルに落ち込んで、膝を抱え準備の段取りを考える。
<で、何時くらいに来るの?>
<ごめん、今仕事中やねん。夜になると思う。また連絡するよ>
早く会えないのはがっかりだが、少しだけホッとした。
さぁ、何から始めよう…。
ボーっと考えていると、足の親指に1本気持ちよさそうにそよいでいる足毛を発見する。
・・・お、お前はいつからソコに住みついていたんだ、気付かなかったよ。
とりあえず足毛を引っこ抜き、髪をサラサラにするべくお風呂に入ることにした。


準備を進めていると、夕方、親友からメールが入る。
<今から家行っていい?聞いて欲しい事があるねん>
<ゆうじと夜会うからそれまでやったらえぇよ>
<友達の愚痴をこれから聞くので、来る前に連絡頂戴ね>
彼にも連絡して、親友の愚痴を聞きはじめる。
すると彼から早くもメールが来た。
<今仕事終わってん…。時間掛かりそうなら明日でもいいよ>
<はぁ?会うに決まってるやん!散々待たしといて、ちょっとくらい待て!馬鹿!>
<あはは、じゃぁ一旦家帰ってきます>
それから彼の催促はひっきりなしに続いた。
親友が「もしかして催促?」と気付いてしまうくらいに。
「ウチはもうえぇよ、また帰ったら聞いてさ」
「ごめんな、また電話するわ」
親友が帰った後、彼に連絡を入れる。
<出る準備できたよ>
<もう着くよ>
<何処に?>
<電車で地元に>
<はぁ?まだこっち来てなかったん?それで催促?!呆れるわ!ちゃんと着いてから連絡してください!結局待つのウチやんか>
<はい>
待つのが嫌いな彼の勝手に散々振り回される。
それを心地いいと感じる私の勝手。
<ねぇ、まだ?>
<もうちょっと、直ぐ迎えにいくよ>
歪んだ愛。
彼のワガママに愛を感じる。
彼には私が必要なのだと思わせてくれる。
側にいても良いのだと思わせてくれる。

安心する。



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