2005-12-26

201.着メロの意味

テーマ:彼女じゃない恋愛

<今、家を出ました。2時にはつくと思います。連絡ないけど…生きてるか?!>
デート当日直前まで私は彼に反応する事が出来なかった。
返事がない相手を迎え入れようとする彼の包容力ってなんなのだろうか。
私なら返事がないと、不安で不安で嫌われたのかなんて被害妄想に陥りそうなものだけど…。


私は黙々と準備をする。
彼のリクエスト通りのトレーナーにGパンに着替え、化粧もバッチリした。
クリスマスか…。
2週間も早いクリスマスに、気分はどうしても盛り上がらない。
普通のデートならきっと彼を待つ時間を楽しめただろう。


彼の迎えが来て、私は彼の車に乗り込む。
「おっ、カジュアルやん!」
「恥ずかしい」
「可愛いって、せのりはこっちのがやっぱ似合うよ」
「子供っぽい…」
「まぁな、どっから見ても中学生やな」
「顔のアップなら違うもん」
「ほんまや!毛穴は隠せへんな」
「失礼な!」
「お前が言うたんやん」
毎度のファッションチェックを終わらせ、少し遅い昼ご飯を食べることになった。
隣の市まで車を走らせ、少し小洒落たカフェへと入る。
入ったはいいものの少し混雑していて、入り口近くで席が空くのを待つ。
「違うとこ行く?」
「ここでいいよ」
「うーん、どうしようかな…出ようとしたら順番回ってくるベタな展開が予想されるし…」
「だから、ここでいいよ」
「お前は本当いつものんびりやな」
「待つの嫌いやもんね、ゆうじは」
「時間、もったいなくない?」
「一緒に過ごす時間は変わらないよ」
「…そうやな」
そんな会話を交えながら結構な時間待たされた。
待って案内された席も、二人掛けの小さなテーブル。
彼は少々不満気だった。
そんな彼を見て私は少しだけはしゃいで見せるのだ。
楽しい事を表現する手段を私はこれしか思い出せない。
「えぇ年して落ち着け」
楽しさをアピールするといつも彼に怒られた。


「なぁ、お前の俺の着メロって何?」
「え?!何で?」
「いや、意味はないけど気になって」
確かに気になる。
携帯をなくしてしまったとか、粋な演出を組み込まねば聞けはしない知ることの出来ない相手の秘密。
秘密とまではいかないが、あえて聞くほどのものでもなく知らずに流れゆくもの。
「あんま言いたくないなー」
「別にえぇやん、どうせケミやろ」
「うっ!まぁそうやけど…」
「ほら、もったいぶったらもっと恥ずかなるで」
「てか何で聞きたいのさ」
「お前の事やから着メロにも意味があるんやろ」
「…それ言われたらやっぱり言えない」
「…あるんや」
「…ないかも」
「言わな鳴らすで!」
「Astrosexy」
「ん?」
「アトムの…」
「あぁ、あんまパッとせんかったやつな」
「知らんけど!はい、この話終わり」
「で、どんな歌詞なん」
「さぁ?どんな歌なんでしょうねー」
「俺、関係あんやろ?」
「さぁ、気になるなら自分で調べてみたら」
こんな話をした所為で、私の頭の中ではずっとAstrosexyが流れていた。
─どこからこの話を始めよう? 誰にも話してないすべてを 二人でこのまま このまま二人で─
何だか滅入ってきた。
─誰に打ち明ければいい? 悲しいドラマのone sceneみたい Baby can it beもう先はない? 傷だらけのyou and me 目を向けていこう未来 みんなの唄には終わりは来ない そう信じてるから、oh yeah!─
彼にまつわることなんて、この歌には…。
─胸騒ぎが止まらない 昨日今日の話じゃない、come on 今ここで手放したら もう逢う事できないから─
私は彼を信じてるのだ。
─Now or neve…─
─未来はこの手にあるから─

ほんの些細な会話だった。
だけど、とても心に引っかかる。
この歌に凝縮された私の心。
彼に話せる心が少ないことに改めて今思いしらされる。


些細なことも命中率100%ど真ん中を射抜く彼の的を射た言葉たちに焦らせられる。



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