2005-05-16

6.本当の気持ちを知りたくて

テーマ:彼女じゃない恋愛

二人の男に揺れている。

男友達かバーテンダーか。

私がどう足掻こうが、一方には別に好きな人がいて一方には彼女がいる。

どうぞご勝手に、私が勝手に好きになりゃいいじゃん。

はぃはぃ、私はあなたが好きですよ。

それが何か?

何で私はそれができないんだろう。

フラれるのが怖い?

違う。

どっかで自分に自信があるのだ。

その気になれば彼氏の一人や二人できますよ。

結構私はモテるんだから。

言い寄ってくれる男性なんて沢山いるんだから。

私が好きって言ってるんだよ。

当然、断りなんてしないよね。

でも、自分で解かってる。

それが、本当にモテているという事とは違うこと。

本当に好きな人からは好きになってもらえない。

その気がないフリしていれば男は勝手に寄ってくるけれど、好きになったら逃げられる。

軽い女の象徴。

うん、やっぱり怖いのかもしれない。

好きにならなければ、もしかしたら私を受け入れてくれるかもしれない。

そんな甘え。

これが繰り返しを生む。

男の浮気相手の都合のいい女。

何、成り下がってんだろう・・・。


1年ほど会っていない友人に久しぶりに電話をしてみた。

「ね、久しぶりに食事でもしない?最近お気に入りの店があるねん」

「うん、いいよ。最近の話聞かせてよ」

きっとこの友達とはまた1年近く会わないだろうと思う。

だからこそ、今日の日に相応しい。

どんな話をしても、丸ごと持ち帰ってくれる。

むし返される事もないし、きっと次に会う頃には忘れていてくれる。

誰にも話せない話を聞いてもらえる大切な友達の1人。

彼女もまた同じだろう。

彼女の話も「実は」の話が多い。

実は・・・この続きが自分でも知りたくて彼女を呼び出した。


バーは金曜の夜とあってとても賑わっていた。

いつもの雰囲気が何処にも見当たらず、居酒屋ではないのかと思うくらいだ。

奥のテーブル席を勧められ、カウンタの前を通り過ぎる。

視界に入ってきた二人。

私は目を合わせなかった。

今見てしまったらきっと私は嘘をつく。


「せのり!」


声を掛けられた。

声の元を探すと、ソコには親友がいた。

中学生の同級生4人と飲み会をしていたらしい。

何で私は誘われなかったんだろうか。

「あんたも来たん?一緒に飲もう~よ~」

かなり酔っているみたいだ。

「うん、また後でね」

「えー、今、呼び出そうかと思ってたところなんよ~」

あぁ、ウザイ。

酔っぱらいはこれだから嫌なんだ。


「おぅ~、せのりちゃ~ん」


また声を掛けられる。

今度は男友達の友達だった。

コイツも半端なく酔っている。

「ねぇ、一緒に飲もうよ~」

場所間違えたか!?

こんな場所で、私は「実は」を見つけだせるんだろうか・・・。


やっとの事で奥のテーブル席に着くと、結構落ち着いた雰囲気に包まれていた。

カウンタを越えて、店の構造上少し奥は広くなっていた。

何だか別空間のような気がしてくる。

カウンタ付近で騒いでいる人達の群れが、とても遠くに感じられた。


「いらっしゃいませ、お飲み物何にしましょうか」

「何にする?」

「私、これにする」

「お酒飲むの?私も飲んじゃおうかな」

「烏龍茶じゃなくていいの?」

「うん、何か飲みたい気分やし。同じの二つでいいよ」

「二つで・・・少々お待ちください」


お酒飲んだら、少しは私も素直になれるだろうか。

理性ぶち壊して暴れまくってるあの人達みたいになれるだろうか。

無理して頼んだカクテルに少しの期待を込めてみた。


「お待たせしました」

カクテルを持ってきたのは、バーテンダーの彼。

「こちらが、お友達ので・・・こっちがお前の」

「何?同じでしょ?何、ウチのに何か入ってんの?やめてよ~」

「その逆、お前のは何も入ってない、只のジュースだよ」

「何それ!」

「お前にお酒は飲ませられないの」

「げ、マズッ」

「当たり前。ただ、アルコール分抜いただけのカクテルやもん」

「こんなん飲めんよ」

「飲みたかったらソフトドリンクでも頼めば?!」


何?何なのよ。

人を子ども扱いして、年下のくせに。

私の期待はどうなっちゃうの。


「かっこいいね、彼」

「うん、彼女いるんやって」

「せのりちゃんの友達って皆かっこいいよね。でもいつも彼女いるし」

「うるさ~い、それ聞きたくないし」

「あれやろ、実際友達になろうじゃなくて、初っ端ねらってるっしょ?」

「バレた?!って、そんなことないよ。それにあの人は、まだ携帯も知らんしね」

「嘘!めずらしくない?」

「人を何やと思ってるわけ・・・」


と、言ったものの珍しいかもしれない。

私、何でバーテンダーの携帯聞かなかったんだろう。

いきなり彼女が居るって知ったからだろうか。

それって、やっぱり友達じゃなくて、狙いに掛かってるって事だよな。

男友達もそうだったのかもしれない。

友達になんてなる気更々なかったのかもしれない。

友達友達って口ではいってるけど、思いっきり逆ナンして狙ってた・・・よな。


「好きな人いるって言ってたやん。誰?」

「ちょっと!キョロキョロしない!」

そう、私は自分を確かめる為に、彼女にそう言っていた。

よし、言わなきゃだ。

さ、何て言う?私・・・。

「今の人?」

「う~ん」

「もったいぶらないでよ~」

そっと、バーテンダーの彼を盗み見た。

いつもと変わらない無愛想な顔をして、目をつむっているように視線を落としていた。

誰にも笑わないんだね。

目の前はあんなに楽しそうにしているのに。


「いらっしゃい」

男友達が厨房から出てきて声を掛けに来た。

「騒がしいけどゆっくりしていってな」

そう言うとそそくさと退散していった。

そっけないな。


「ねぇ、今の人?」

「え?!」

「好きな人だよ~。多分どっちかだよね」

「なんで?」

「カッコいいっていったら、この二人くらいじゃない?」

鋭いな。

短期間でズバリ二人に絞ってきた。

話が早いと言ったらそうだけど・・・どうしよう。

「ねぇねぇ、今来たコックさん誘って今度遊びに行こうーね~」

「え、うん、いいけど」

「ほんとに?」

「何?狙ってる?」

「だって、せのりちゃんの友達かっこいいしね」

「あいつも好きな奴いるで」

「な~んや。じゃ、バーテンダーさんと友達になりたいな」

「ダメ!」

うわっ!ビックリした。

私、何ムキになってんだろう。

一気に頭に血が昇ったかと思えば、一気に血の気が引いた。

くらくらする。

このカクテル、本当はお酒はいってたんじゃないの・・・。

頭が痛いよ。

「せのりちゃん!彼女がいてもいいじゃん。好きって気持ち大切にしなよ」

「うん・・・」

「あれでしょ。かっこいいだけじゃないんでしょ?」

「そりゃ・・・」

「優しかったもんね。せのりちゃんの事よく知ってるって感じだった」

「私は・・・あの人の事何も知らないけどね・・・」

「知ろうとしてないからでしょ?」

「まぁね、それに、私なんか皆に勘違いされてるし・・・」

気持ちがいい。

心がふわふわする。

このままお布団に入って眠りたい。


「せ、の~りちゃん!」

男友達の友達が私たちのテーブルへ絡んできた。

「聞いたよ~、あいつの事すきなんやって?デートもしたんやろ~」

「え、何それ、知らんし」

「隠さない、隠さない!俺は応援するよ。絶っ、ヒック。絶対、うまくいくってよ」

「はぁ、それ誰にも言わないでよ。迷惑だから」

「はぃはぃ、言いませ~ん」

何処まで話が広がってるんだろう。

好きかもしれないと思った迷いが、思わせぶりな態度にでてしまって、こんなに大きくなってしまうなんて。

バーテンダーの彼にとった、上辺だけの会話。

全ては私が悪かったのかな。


「何?今の?」

「うん、こんな事になっちゃってんだよね・・・」

友達は厳しかった。

自分の所為だと思うなら、伝わるようにしっかりした態度をこれから取る事とお叱りを受ける。

ごめん、それはできないよ。

好きではない、態度ならできるけど・・・あの人が好きだなんて誰にも気付かれたくない。

きっとまた、こんな騒ぎになっちゃうんでしょ。

人の不幸が大好きなんだ。

フラれる姿をみんな、楽しみにしてる。

うまくいく恋に誰も応援なんてしてくれないんだから。

困難であればある程人は集まる。

彼女がいる人が好きだなんて、誰にも知られたくない。

本人にも。


失いたくないんだ。

好きだって気付かれて、逃げられるのが怖い。

だったら、友達の顔をしている。

そしたらずっと側に居てくれるよね。




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