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2005年07月31日 15時38分47秒

カネボウ粉飾/市場経済社会への重大な背反

テーマ:今日の社説


 産業再生機構の支援で経営再建中のカネボウに、粉飾決算があったとの疑惑が決定的というべきほど濃くなり、司直による強制捜査のメスが入った。詳しくは捜査の進展を待たなければならないが、これまでの経緯からして、容疑は動くまい。
 有力企業と中小・零細企業とを問わず、決算の粉飾が引き起こす弊害は大きい。全容の徹底した解明と早期公表を、強く望む。



名門企業が赤字隠し


 カネボウにかかる容疑は二〇〇三年三月末までの二事業年度の連結決算で計約七百五十億円の粉飾を行っていたというにあり、東京地検は、当時の社長ら三人の元役員を、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕した。赤字隠しや債務超過隠しが事実とするなら、元社長らの責任は極めて重い。


 資本主義体制下の市場経済社会では、信用が重要な役割を担う。個人と法人(企業)を含め、信用という基盤なくしては、円滑な経済取引は成立しにくい。それだけに、個々の経済主体の経営状況がどうなっているのか、経理にかかわる計数は客観的で公正なものでなければならない。


 株式を公開している法人企業の場合、ことのほか、その要請は強い。厳正な経理が市場での正当な株価形成の前提になり、正当な株価の形成がまた、その株式を発行している法人企業の信用度を測定するための有力材料にもなる。


 したがって、決算の粉飾は、取引相手に対して直接に、さらに、株価形成を通じて間接に、粉飾を行った当事者の信用度がどうなのかの判断を誤らせたり混乱させたりする恐れが小さくない。粉飾決算を許すべからざる犯罪として、これを封じ込む法制を導入することが、市場主義経済を旨とする近代国家共通の行き方になっているのは、だからこそだといえる。


 わが日本も、もとより市場主義経済を旨とする近代国家群の中でトップ級の地位を占める。カネボウが不当な経理操作で粉飾決算を行っていたのであれば、法的責任を免れ得ないのは、当然すぎるほど当然だろう。


 そのカネボウは、往年の鐘淵紡績が戦後に社名変更したもので、鐘淵紡績すなわち鐘紡といえば、長く三井財閥系有力企業群の一角に位置し、明治から昭和に至るまで、日本資本主義経済の盛衰と命運を共にしたほどの名門企業で、元来は大手の紡績会社、戦後は化粧品その他を含む経営の多角化を積極的に進め、社名も改めた。かつ、その発行する株式は、これも長期にわたり東京や大阪の証券市場で人気の高い花形株だった。


 そこで、それほどの名門企業に悪質な経理操作がなぜ―ということになろう。それをあえて推察するなら、名門企業なるがゆえのいわゆるノレンの重みが、時代環境の変化に適応することをかえって阻害したのに加え、赤字経営に陥って以後も赤字体質を経済社会に印象付けたのではノレンに傷が付くとする恐れの思いが、働いたに違いあるまい。元社長と元副社長が「会社をつぶすことはできぬ」として「黒字・資産超過」の数値作成を指示した形跡があるのはノレンを守ろうという意思の存在を裏付ける。



万全でない企業監査


 それとは別に、このカネボウ事件は、現在の企業監査システムが万全ではない現実にどう対処すべきかの課題を改めて突き付けた。監査法人の外部監査と監査役会の内部監査、二重のチェックをもってしても不祥事は防げていない。対策は今後の宿題である。


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2005年07月29日 14時16分31秒

新事実?イスラム系テロ組織の背後に旧共産党残党の陰

テーマ:国際―ヨーロッパ

イスラム系テロ組織を旧共産勢力残党が支援か
オーストリアの情報機関筋


 【ウィーン28日小川敏】マドリード、ロンドン、エジプトなど世界の各地でテロが発生、その背後に国際テロ組織アルカイダが関与しているのではないかと推測されているが、当地の西側情報機関筋は二十八日、「イスラム系テロ組織を操っているグループとして、旧ソ連を含む世界の旧共産勢力が浮かび上がっている。彼らは武器や巨額の資金を有している。冷戦終了後、共産勢力は消滅したと思われてきたが、彼らは今日、巨大な組織犯罪グループとしてその資金と人脈を駆使して世界に再挑戦している」と主張、「例えば、日本赤軍は壊滅したといわれているが、その残党がほかの共産勢力と連携して世界のテロ活動を支援している可能性も考えられる」と述べた。


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2005年07月29日 14時11分26秒

上海協力機構/米国追い出し戦術に警戒を

テーマ:今日の社説

 中国、ロシアが中心となり、中央アジア四カ国の計六カ国で構成されている上海協力機構は、今月初めに開かれた首脳会議で中央アジアからの米軍の撤退を期限つきで求める共同声明を発表するなど、反米姿勢を強めている。

 この背景には米国の影響力をアジア地域で弱めたいとする中国の外交戦略があり、要警戒である。



多極化戦略をとる中国


 上海協力機構は参加国の相互善隣友好の強化などが目的だが、事実上は中国が主導権を握り米国に対抗する意味で二〇〇一年に創設された組織だ。現在の正式加盟国は、中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンである。


 今月五日にカザフスタンで開かれた同機構首脳会議は、昨年のモンゴルに続いて、インド、パキスタン、イラン三カ国の準加盟を承認し、同機構の幅を広げていることが印象付けられた。


 中国はこの機構を、外交戦略の一つとして利用している。中国は現在の世界を「一超数強」(一超大国といくつかの強国が存在する体制)とみており、一超大国である米国の力を弱め、いくつかの強国の発言力を強めようとしている。この背景には米国が中国の社会主義体制の崩壊を画策しているという強い疑念がある。つまり和平演変(平和理に社会主義を切り崩すこと)に対する警戒心があるのだ。


 さらにこの延長線上に、多極化戦略がある。これは米国以外の強国と関係を深め、多くの極をつくって米国に対抗しようというものである。つまり一超数強体制を打破するために、多極化戦略を採用しているというわけだ。


 この多極化戦略に基づき、中国はフランス、ドイツ、ロシアなどと関係を強化してきた。日本、韓国や東南アジア諸国連合(ASEAN)との東アジア共同体構想を強く主張しているのも、米国をアジアから追い出して覇権を握ろうとする中国の戦略が背景にある。


 上海協力機構にかける中国の戦略は、①ロシアとの関係をさらに強め、米国と対抗する②中央アジア諸国と関係を強め、米国の影響力の増大を防ぐ③イランなどの国を取り込み、中国の影響力を強める④ロシア、中央アジアの石油を確保する――というものとみられる。


 同機構の共同声明を受けて、十日のキルギス大統領選で圧勝したバキエフ大統領代行兼首相は十一日、米空軍基地の存続を見直す方針を明らかにした。ウズベキスタン政府もそれに先だって、米軍の基地使用中止を検討すると発表しており、アフガニスタンでの対テロ作戦のために駐留している米軍の中央アジアからの全面撤退を強いられる可能性が出てきている。


 ただ、上海協力機構自体にも弱点はある。この機構にイランのような反米国家もオブザーバーとして入っているが、ロシアが全面的に反米に動くとは限らない。ロシアと中国の関係も、領土問題などをめぐって基本的によくない。特にロシアは中国人のシベリア進出に強い警戒心を抱いている。


 また、加盟国の経済力について、上記六カ国のGDP(国内総生産)は合計一兆九千億㌦(〇三年、香港を除く)で、これは日本の約二分の一、米国の五分の一しかないことなどだ。



対テロ戦継続へ維持必要


 中央アジアにおける米軍は、〇一年の米同時テロ後に配置されたもので、対テロ戦を継続して戦い、勝利するためにもプレゼンスを維持する必要がある。日本の対中央アジア外交戦略も対米支援の観点から効果的に行うべきである。


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2005年07月28日 15時31分15秒

鳥の次は豚?-中国・四川省豚連鎖球菌の人感染が脅威

テーマ:国際―アジア

豚の連鎖球菌が人に感染―中国四川省

家畜業者を襲う奇病
自家製ワクチン乱用で感染助長か
貧農の衛生管理 行き届かず

 中国四川省資陽市周辺で豚の連鎖球菌が人に感染して発病したとされる奇病が養豚農家の間で広がり、死者や重体を含む感染者数がじわじわと増えて深刻化している。発病者はいずれも病気を患った豚を処分する際、直接、豚と接触しており、地方農村の家畜飼育や食肉処理に関する衛生管理の不備が浮き彫りになった。新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)騒ぎと同様、中国人特有の食用動物に対する扱い方が、貧農問題とも重なり、国境を超える「食」のリスクを改めて問い直している。

(香港・深川耕治)


 豚の連鎖球菌が人に感染して発病したのは、病死した豚・羊の処理や原因不明の病気を患った豚と接したり、豚肉を扱った低所得層の農夫らだ。四川省の省都・成都市から南東約五十㌔に位置する四川省資陽市や隣接する内江市周辺の農村で、六月末以降、次々と発生し、嘔吐(おうと)や発熱、皮下出血によるショック状態から死亡するケースもあり、原因不明の奇病として二十三日以降、香港メディアで一斉に報じられ始めた。


 当初、四川省衛生庁は死者十七人、重体十二人を含む五十八人が原因不明の疾病に感染したと公表。「感染が広がる気配はない」としていたが、中国衛生省は二十六日正午(日本時間同午後一時)現在、死者が二十四人、感染者数は疑い例を含めて百十七人に達したことを明らかにし、事態が深刻化していることを示唆した。


 香港で同問題が大きく報じられているのは、資陽市最大の冷凍肉販売会社が冷凍豚肉を香港に輸出しており、SARS同様、飛沫(ひまつ)感染の可能性があれば深刻な事態に発展しかねないと憂慮したためだ。


 すでに香港の大手スーパー、パークンショップ(百佳)やウェルカム(恵康)では四川省産冷凍豚肉の輸入販売一時停止に踏み切り、中国当局も後手ながら資陽市や内江市の輸出用豚肉の輸出一時停止措置を取った。香港政府は、同問題を注視しつつも、豚肉の総売り上げ激減を憂慮し、四川省産の豚肉輸入禁止措置は行っていない。


 原因不明の疾病に頭を抱えていた四川省政府は、専門家チームを現地で派遣して原因を究明。衛生省と農業省は二十五日、原因不明の奇病を豚の連鎖球菌に人が感染したために発病したとする調査結果を発表した。病気にかかった豚を処理したり、生の豚肉を扱った農民が発病していることから、家畜の飼育方法や食肉処理の衛生管理に不備があったことが徐々に浮き彫りになってきた。


 この豚の連鎖球菌は、正確には家畜伝染病の病原体の一つ、ストレプトコッカス・スイスⅡ型。死亡率は10―50%で毒性が強いが、人と人の感染はないとされる。香港衛生防護センターによると、昨年五月から今年七月までに香港人九人が豚や豚肉を扱って豚の連鎖球菌に感染し、そのうち一人が死亡。治癒しても合併症を併発したり、聴力を失うなどの後遺症に悩まされるケースも多い。


 四川省当局によると、同省内の四十三の郷鎮のうち七十三の村で飼育した豚四百六十九匹が何らかの病気を引き起こして発病しており、世界保健機関(WHO)は「豚の連鎖球菌による感染例としては、史上最大規模」と警告。ただ、二〇〇二年のSARS騒ぎに比べて中国政府の対応が迅速であることをWHOは評価している。


 香港の養豚業者らは中国農村部で飼育された豚について「輸出用を含め、低コストを優先するあまり、豚に安価な自家製ワクチンを乱用投与することで病死する豚の割合が15%前後まで増えた。その影響で他の健康な豚の死亡率も高まり、いったん、伝染病が発生すると手の付けようがなくなる」と指摘する。


 中国産豚肉は他国の価格より安いことで国際競争力を付けようとしてきたが、飼育する豚の飼料に問題があったり、伝染病防止のためのワクチンを安い自家製で投与するなど、養豚業者だけでなく、消費者側のリスクも高い。


 食肉を含め、国内農産物は外国産に比べて国際競争力が劣るため、低コスト最優先の弊害として違法な農薬問題、飼料問題を引き起こして「食」を脅かしていることは国内メディアも頻繁に取り上げて警告している。人民元の切り上げ決定も国際競争力がない低所得層の地方農民には不利に働き、貧農の苦しい台所事情から見れば、衛生管理を度外視しても安価な農産物を出荷しようとの心理が一層強く働きかねない状況だ。


 華僑向け通信社・中国新聞社の二十四日電によると、広東省広州市郊外にある天鹿湖森林公園では高温が続く今月下旬、白鷺(しらさぎ)三百羽以上が突然死亡。近くの地元住民は死因不明の白鷺を自宅に持ち帰り、煮たり、焼いたりして食べたが、広州市政府は白鷺の死因調査すら行っていない。地元農民にはこれらの白鷺を市場に売りさばこうとの動きがあったという。


 SARSの原因であるコロナウイルスは香港や広東省の専門家らの調査では、ジャコウネコ科のハクビシンから人に感染した疑いが強いとの説が有力になっているにもかかわらず、広東省ではハクビシンなど野生動物を食用に捕獲・販売し、「野味(野生動物の美味)」料理として専門店で出している。


 SARS騒ぎでは、一時的に広東省当局が流通販売を全面禁止したが、ここ数年は完全復活しており、死因不明の動物でも平気で調理したり、食する中国人特有の衛生管理欠如は伝染病発生を潜在的に温存させる要因となっている。


 国内総生産(GDP)伸び率が毎年8―9%前後の中国は沿海部の大都市を中心に富裕層が増え続け、内陸部の農村低所得層との格差は広がる一方だ。地方政府官僚と不動産業者が結託して農民の土地を違法転売し、失地農民が暴動を起こすケースが頻発。胡錦濤政権の目指す三農(農業振興、農村経済成長、農民所得増・負担減)問題の解決には程遠い現実が横たわる。


 四川省の奇病発生は、貧富の格差で苦しめられる貧農の難題を改めて浮き彫りにしたもので、氷山の一角にすぎない。第二、第三の奇病発生は貧農問題や衛生管理の根本解決なしには引き続き起こり得る中国特有の深刻な問題だ。


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2005年07月26日 16時29分41秒

ロンドンでのテロ教訓?フランスでモスク監視強化

テーマ:国際―ヨーロッパ

在仏モスクへの監視強化
テロリスト予備軍の増加懸念

 ロンドンでの二度にわたる同時多発テロを受け、国際テロ組織の在欧アラブ移民の若者へのアプローチが注目されている。欧州最大のイスラム教徒を抱えるフランスでは、イスラム過激派の影響下にあるモスクへの監視を強めている。テロリスト予備軍と呼ばれる差別に苦しむアラブ移民のフランス社会への適応問題も再度浮上している。パリ・安倍雅信)



 フランスの治安情報を収集するフランス警察総合情報総局(DCRG)のメロ局長は二十三日、日刊紙パリジャンのインタビューに応え、千六百カ所あるフランス国内のモスク(イスラム教礼拝所)のうち、約二十カ所が、イスラム過激派によって管理されているとの見方を示し、監視を続けていることを明らかにした。


 一方、サルコジ仏内相は、ロンドンで同時多発テロが起きたことで開かれた欧州緊急内相会議の席上、全欧州で、イスラム聖職者への監視を強める提案を行った。これに対して、英国のクラーク内相は、「合法的に暮らすイスラム教徒とともに働き、彼らを疎外することがあってはならない」と、イスラム社会を過度に刺激する取り締まりには慎重な姿勢を示した。


 DCRGは、ロンドンでのテロ発生前の六月末、イスラム根本主義過激派に改宗した移民を含むフランス人は、千六百十人という数字を公表していた。同報告書によると、彼らの平均年齢は三十二歳で、三割が逮捕歴を持ち、彼らの3%が国際テロ組織と接触したことが確認されているとされ、そのほとんどが男性で、女性は17%と報告されていた。


 彼らのほとんどが、大都市周辺のマグレブ移民地区に住み、トルコ移民が集中するストラスブールなどの東部は、意外と少ない一方、パリ周辺のイル・ド・フランス地方、南東部ローヌ・アルプ地方、北西部のパ・ド・カレ地方、南仏プロバンス・アルプ・コールダジュール地方、南西部アキテーヌ地方などに集中して住んでいることが確認されている。


 報告書によれば、調査対象の37%がフランス生まれの移民家庭出身者で、移民低所得者層の居住区に住んでおり、親戚がマグレブ諸国に住んでいる。また、44%がイスラムの過激思想に心酔し、過激なイマーム(導師)を支持し、その種の出版物を読んでいることが確認されている。また、全体の4%が刑務所内で過激派に改宗している。その他、ポルトガル系移民も少なくない。


 過激派に属すると認められる者の49%が、高卒や大卒の学位がなく、未成年者の場合、20%しか学校に通っていない。また、全体の五割以上が失業中で、三割は職業に就く能力をまったく持っていないとされる。その一方で、指導的立場にあるとみられる五十歳以上の場合は、国内平均より高い学歴を持ち、中小企業経営者が多いと報告されている。


 フランス社会では一般的に、イスラム教徒の九割は穏健派とされているが、昨年九月に施行された公教育の場でのスカーフ着用禁止法などで差別感を持ち、失業率も一般フランス人の二倍以上の25%に達する。そのため、親が長期失業者の場合も多く、社会からの疎外感の中で、学校をドロップアウトし、窃盗などの軽犯罪や麻薬の密売に走るケースも多い。


 DCRGの報告書で注目されているのは、リストに挙げられた過激派への改宗者の多くが日和見主義者で、問題意識がなく、その日暮らしの若者が多い点だ。国際テロ組織は、テロ実行犯を育てるため、リクルートのプロを派遣したり、モスクの説教者を通じて、テロを正当化する理論を、この種の若者に吹き込んだりしているとされている。


 昨年三月には、イランのイスラム聖職者(イマーム)が、パリ近郊アルジャントゥイユで逮捕され、国外追放になったほか、昨年五月、リヨンに二十四年間在住していたイスラム教聖職者のブージアンヌ師が、妻への暴力をイスラムの教えと正当化、同時に全世界のイスラム化に言及する説教を繰り返したとして、祖国アルジェリアに国外追放された。


 フランスでは、アラビア語しかしゃべらないイマームが全体の三分の一に達し、フランス社会への摩擦を生む原因の一つと考えられている。現在、フランス全土にイマームの養成機関は二カ所しかなく、多くは北アフリカや中東から送られている。彼らの多くが、フランス社会に適応せず、逆に反西洋主義を信者に植え付けているとみられている。


 そのため、フランス政府は、イマームを養成する大学機関の設置を提案しており、そこで同時にフランスの文化やシステムを教育するプログラムを考えている。だが、イスラム社会には反対意見も多く、実現には時間がかかりそうだ。内務省は、モスクを隠れみのに、テロを扇動するような動きが見られる中、監視カメラの設置や、説教内容のチェックなどを行いたいとしているが、この動きは、イスラム社会を強く刺激している。


 DCRGの報告書では、過激派リストの4%が、刑務所で過激派に改宗したと認められるとしている。そのため、内務省は受刑者の更生プログラムとして、イスラム教徒への対応を制度化した。その更生プログラムを指導するイブリー・モスクのメルン教区長は、フランス社会のイスラム教への無知が、差別を生み、犯罪者を増やしていると警告している。


 本紙のインタビューに応えたメルン教区長は「フランス政府は戦後、一貫して移民政策で失敗している。特に移民のフランス社会への適応プログラムは、まったく成功していない」と指摘している。その典型的な例が信教の自由を憲法で保障しながら、政教分離を盾にイスラムのスカーフ排除など、異質なものを徹底して排除する姿勢を崩していないことだと指摘する。


 フランスはイラク戦争に反対し、米英に距離を置き、イラクの戦後処理でも派兵を拒否し続けている。また、イスラエル問題でもパレスチナ寄りの外交を展開した経緯もある。だが、国内での差別や、西洋文明の優位を表す言動や行動も少なくない。十年前にアルジェリア系イスラム過激派の連続爆弾テロを経験したフランスだけに、テロへの警戒感を強めている。



【昨年来のイスラム聖職者の国外追放】

2004年3月 イランのイマームが、反社会的指導を行ったとしてパリ近郊アルジャントゥイユで逮捕され、国外追放

2004年5月 女性への暴力、人種差別扇動でパリ11区のトルコ人のイマームを逮捕
      トルコのイスラム過激派組織カプランチと関係したとしてパリのトルコ系モスク最高指導者を国外追放

      リヨン在住のアルジェリア系イマームを、テロ組織と関係したとして祖国アルジェリアに国外追放。その後、フランスへ帰国

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2005年07月26日 16時11分27秒

6カ国協議/核と拉致問題で全力投球を

テーマ:今日の社説

 北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議が、一年一カ月ぶりに北京で再開される。今回の特色は、米政府が成果がなければ打ち切るとしており、最後の協議となる可能性のあることと、「核保有」を宣言した北朝鮮が代価をつり上げる可能性が大きいことだ。わが国としては、北の核放棄とこれと密接にリンクした拉致問題の解決に全力投球することが求められる。


最終目標は半島の非核化


 米政府は成果のないマラソン協議に付き合うつもりはないが、進展の見込みがあれば長期交渉にも応じる構えを見せている。北の誠意ある対応を望みたい。


 協議の最終目標は韓半島の非核化だ。金正日総書記も「体制の安全の保証が貫徹されれば、核兵器を持つ理由がない」と述べ、条件次第では核放棄に応じる姿勢を明らかにしている。


 だが、問題は今年二月に「核保有」を世界に宣言したことを背景に、北が放棄の代価をつり上げようとしていることだ。「核保有国となった今日、六カ国協議を軍縮会議とすべきだ」と主張しており、従来の体制保証や経済支援に加えて核兵器を含めた在韓米軍の戦力削減や米国との相互核軍縮を求めてくる可能性がある。


 北は韓国動乱の休戦協定を平和協定に変えるべきだとし、核問題をテコに米韓軍事同盟を揺さぶろうとしている。しかしそのような姿勢は協議を混乱させるだけだ。

 

 注目されるのは米朝二国間接触の行方だ。昨年六月の第三回協議で米国は、北が核放棄に取り組めば、協議参加国が段階に応じて見返りを与えることを提案した。


 その第一段階は、北がすべての核計画の放棄を約束し、具体的計画で合意すれば、米国以外の国が北に重油を提供するというもの。今回も米国は、まず北の核放棄宣言を引き出すことを望んでいる。これによって北の真意を確かめ、協議の出発点にすることができるからだ。


 第三回協議の米案でも、北の核放棄宣言を引き出せば、第二段階で監視受け入れと、その見返りとしての暫定的な安全保障、第三段階で完全な核放棄措置の履行と、その代償としての外交関係正常化と経済協力が提案されている。


 今回の協議でも宣言さえ引き出せば協議継続の道が開かれ、検証などの具体論は次回協議につなげることが可能となろう。現実的で賢明な姿勢といえよう。


 問題は米案の非核宣言が、ウラン濃縮計画を含むすべての核計画を対象にしていることだ。核兵器への転用が可能な高濃縮ウラン生産計画について、北は一度は認めたが現在では「計画は存在しない」としている。また、濃縮ウラン計画を含む平和利用目的の核開発の権利を主張しており、米案とのミゾは深い。


 北は拉致問題は解決済みとして、六カ国協議での協議に反対しているが、日本は同問題が解決されなければ、北が核放棄に同意しても経済支援に参加できないことを鮮明にすべきだ。国内世論が許さないし、日朝平壌宣言でも核問題と懸案事項の解決が経済支援の前提となっているからだ。米政府も拉致問題提起で日本を支持している。ひるむ必要は全くない。



リビア式核放棄しかない


 協議進展のカギは金総書記の決断に懸かっている。米政権は北朝鮮の現体制の擁護はしないが、主権承認と不侵攻の意思表明はできるとしている。このままでは北朝鮮は孤立し、経済的にさらに崩壊へ向かう。生き残りにはリビアに倣っての核放棄しかないことを認識すべきだ。


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2005年07月22日 15時19分25秒

人民元切り上げを予測?オーストリアの中国経済専門家

テーマ:国際―アジア

WIIWの中国経済専門家、バルトラウツ・ウルバン氏に聞く
経済成長にスローダウンの兆し
税改革の行方見守る外資
中国リスク-社会の不安定化/疫病の集団発生


 今年上半期の中国の貿易黒字額が三百九十六億㌦と前年度同期比で約八十億㌦増加したことが判明、対中貿易で巨額の赤字を抱える欧米諸国から市場開放を求める声や人民元の対米ドルへのペッグ制の変更要求が強まってきた。そこで旧東欧共産圏経済の分析で世界的に有名なウィーン国際比較経済研究所(WIIW)の中国経済専門家のバルトラウツ・ウルバン氏に欧州から見た中国経済の見通し、課題などについて聞いた。

(聞き手=ウィーン・小川 敏)


――中国経済の本年度経済成長率をどの程度と予測しているのか。


 今年第一・四半期の国内総生産(GDP)の伸び率は9・4%と前年度同期の9・8%より微減したが、通年では8・5%と予測している。対外貿易や国内消費は依然、好調だが、経済成長のテンポはわずかだがスローダウンの兆候が見られる。その主要な理由としては、①世界経済の景気が予想に反して依然伸び悩んでいる②中国政府が景気の引き締めのため投資を抑えている③原油価格の高騰――などが挙げられる。それらの影響は下半期に入って出てくるだろう。しかし、中国経済の予測には不確性が常に含まれている。実際、二、三の自動車関連分野で五月、六月、生産性が伸びているからだ。



 ――今年上半期の中国貿易黒字額は三百九十六億㌦と前年同期比で約八十億㌦増加している。対中貿易で大きな赤字を抱える欧米諸国から中国通貨人民元に対する切り上げ要求がさらに強まるのではないか。


 長期的観点からいえば、為替制度の柔軟な政策は不可欠だ。中国政府もその点は認識しているが、急速な変更には難色を示している。経済的観点からいえば、まず資本取引の自由化、資本の流出入の市場経済の枠組み構築が必要だ。その後に通貨を市場に委ねることができるからだ。資本の流出入が管理されている限り、市場原理に基づいた通貨制とはいえない。だから、中国政府は通貨を操作しているのではないか、といった議論が出てくるわけだ。中国銀行の自由化は世界貿易機関(WTO)との協定に基づき、来年度から始まる。銀行の競争力がついた後、人民元の対米ドルへのペッグ制を市場の判定に委ねるフロート制に変更することになるが、その移行プロセスは二年から三年の時間が必要となろう。



 ――外国直接投資(FDI)はどうか。


 本年度のFDIは昨年度より微減、約五百五十億㌦と予測している。計画投資の伸びは依然プラスだが、その伸びは小さい。その理由は、外国の大企業が既に中国市場に進出済みであり、国際企業の大投資はあまり期待できないからだ。しかし、長期的観点からいえば、問題がない。なぜならば、新しい分野の投資が生まれてくるからだ。例えば、サービス業だ。これまではサービス業分野への投資は活発ではなかった。保険業界への投資も過去、成功していない。保険会社は中国市場の実情を過小評価していたからだ。外国企業は今日、投資に慎重となってきた面がある。税改革への不確かさがあるからだ。中国は遅くとも二〇〇七年までに国内企業と外国企業の税体系を均衡化する計画だ。外国投資家は税改革の行方を慎重に見守っている段階だろう。



 ――日本政府が発表した通商白書では中国への投資リスクが高まったと指摘している。


 世界の企業は中国市場に殺到している。その結果、中国企業間だけの競争だけではなく、中国に進出した外国企業間の競争も強まってきた。例えば、携帯電話企業だ。ノキアや他の企業は生き残るために価格の過当競争化に置かれる。中国のインフレ率は約3%だが、その詳細な動向を分析すると、価格が上昇したのは主に食料品だ。工業製品価格はむしろ低下している。工業品は過剰生産だ。これは外国投資にとってマイナスだ。また、貿易紛争がある。例えば、イタリアの衣服メーカーが中国で合弁工場を建設、その後、対中貿易制限が決定されたならばどうなるか。イタリア企業はその製品を売れなくなる。二、三の外国企業が将来のリスクを考えて中国に一つの工場だけを建て、他の工場をインドや他の国に建設したという話を聞いたことがある。



 ――中国では反日デモが多発、それを受け、日本企業の中国投資を控える動きも出てきている。欧州連合(EU)が中国の人権問題を厳しく追及すれば、中国からの反発も予想される。中国での潜在的政治リスクをどうみているか。


 私は中国には二つの大きなリスクがあると見ている。一つは社会問題が社会の安定を脅かす場合だ。もう一つは世界保健機関(WHO)が強調している点だが、新型肺炎(SARS)の再来、鳥インフルエンザが大規模に発生した場合だ。人口過密の中国で起きた場合、カタストロフィーだ。中国当局は反体制派運動を厳重に監視しているから、反政府運動、野党勢力の活動といった政治リスクは目下、あまり大きくない。むしろ、先述したような社会リスクの方が現実的だ。



 ――知的財産権の侵害や偽造製品の拡大も投資リスクではないか。


 その通りだ。欧米企業が最先端技術を中国に移転させない理由の一つだ。移転する技術をあくまで中級の技術にとどめるわけだ。半導体メーカーのAT&Sは上海工場で生産を始めたが、デザインはオーストリアで行っている。知的財産権の保護の一環だ。興味を引く点は、中国の大手企業がここにきて知的財産権の保護を政府に要求するといった新しい状況が生まれてきていることだ。それらの大手は世界市場に進出するためには技術開発をしなければならないことを熟知している。そのため、研究開発分野に投資するが、技術開発した製品が国内のライバル企業に偽造されればたまったものではないからだ。いずれにしても、中国が知的財産権を完全に順守するまでにはもう少し時間がかかる。



 ――東欧諸国は冷戦時代、経済改革だけでは持続的な経済発展は期待できないという教訓を得て、最終的に民主改革へと移行していった経緯がある。中国は依然、共産党一党独裁政権だが、中国経済が持続発展するためには政治改革は避けられないのではないか。


 欧州諸国とアジア諸国ではメンタリティーに少々相違がある。アジア諸国でも独裁制や軍事政権から平和裏に民主政権に移行した例が少なくない。だから、中国の場合でも大きな政変が生じなくても徐々に民主政権に移行できる可能性があると考える。民間企業家が中国共産党や全国人民代表大会に入るなどは十年前では考えられなかったことではないか。ただし、政治家の汚職や腐敗は目下、中間指導層や地方指導者に限定されているが、腐敗問題が中国共産党のトップに及んだ場合、中国の体制は大きく揺れ動く危険性がある。



 ――最後に、中国経済を取り巻く社会問題について聞きたい。


 まず、①環境問題がある。単にグローバルな視点からだけではなく、中国の国民経済の発展にかかわる。水不足が恒常的で、至る所が汚染されている。土壌の汚染はひどい。人間だけではなく、農業生産物に大きな影響がある。②資源の浪費だ。政府は鉄鋼、アルミニウムなど高エネルギー消費製品の輸出を制限しだした。産業各分野で省エネルギー、エネルギー消費の効率化などが叫ばれだされてきた。③地方と都市部の経済格差問題だ。昨年と今年に入り、初めて農村部の所得の伸びが都市部を超え、格差が少し縮小した。なぜならば、収穫が良かった上、農業品の価格が上昇したからだ。農村部には約六億から七億人が住んでいる。この問題は深刻だ。④社会の高齢化問題だ。インドやブラジルなど開発途上国は一般的に若年層が支配的だが、中国の場合、一人っ子政策の結果と医療の発展の結果、高齢者が急増してきた。


【ウルバン氏 略歴】

 WIIWでは1995年から中国経済の分析を開始。そのパイオニアとして選ばれた。その前までは「オーストリア国際政治研究所」に勤務していたため、政治分野にも明るい。年に1、2回、中国を訪問、実地視察を重ねてきた。欧州の中国経済エキスパートとして注目されている。


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2005年07月22日 15時01分18秒

郵政民営化論議/利害得失を一覧表で提示せよ

テーマ:今日の社説

 舞台を参議院に移しての郵政民営化法案をめぐる政治論議が、相変わらず有権者一般にとって理解しにくい状況のままに推移している。不可解というほか、ないであろう。

 なぜ民営化でなければならぬのか、その全体像は、衆議院では明らかになることがなかったが、参議院でも解明は進んでいない。政府も与党も与党の中の民営化批判ないし反対派も、そして野党も、有権者に対して誠実さが不足している。真剣な対応を促したい。



首相はなお説明不足


 確かに、小泉首相の答弁の態度は、参議院では丁寧になっていることを、認めていい。だが、中身は衆議院でのそれと同じで、抽象論の繰り返しにとどまっている。首相の答弁を補完ないし敷延すべき竹中担当相の説明も、民営化がもたらすであろう国民経済と国民生活にとっての得失を分かりやすく描いてみせるというには、程遠いものでしかない。


 有権者多数の最重要関心事は、なぜこの時点で郵政民営化推進なのか、それは日本経済の動きと一体どうかかわるのか、それがもたらす利益と不利益は具体的にどうなのか、不利益があるとすればそれをどう封じ込むのか――などの諸点についての、明快な答だろう。ならば、首相とその周辺ならびに自民党執行部は、多数有権者に納得してもらうだけの行き届いた回答を示すのでなければならぬ。


 ところが、これまでの法案審議過程では、それがない。ありていにいえば、首相ほか政府側の答弁は、郵政民営化で白紙委任を求めるに近い。それなら、与党自民党の執行部はどうかだが、これがまた、全く奇怪である。参議院で法案否決の場合は衆議院解散もあり得ると首相が示唆したことから、民営化政策に理解を求める努力をそっちのけにして、解散の可能性をちらつかせながら党内の批判ないし反対派の動きを抑えにかかっているのは、誠に見苦しい。まっとうなら、民営化政策への理解の浸透に一段と精力的努力を傾注するのが筋なのに、これでは、事の本末が逆だろう。


 もっとも、最大野党の民主党の攻め方も、食い足りない。参議院で、専門知識を生かしてのきめ細かな質疑があったことは認めていいが、例えば「○○は××に改めた方がいいのでは」という類(たぐい)の質問は、法案の承認を前提にしているのではと疑わざるを得ず、これでは迫力を欠くことおびただしい。


 国会論戦の要諦(ようてい)は、突き詰めていくと、いかにして一人でも多くの有権者の共感を獲得するかの争いで、それには、争点とする問題の本質を深く的確にとらえつつ平易な表現で是と非とを語るのでなければならない。残念ながら、郵政民営化では、これを進めようとする側にも、これに反対する側にも、この面での熱意が希薄である。


 各調査機関による世論調査は、郵政民営化政策で小泉首相は説明責任を果たしていない、としている。これはこれで、正当な見方ではあろう。しかし、説明責任が不十分なことでは、自民党内の批判ないし反対派も、野党も、大差ないというのが、客観的な判断だと考えるべきだろう。



新しい政治の手法を


 そこで、提案する。政府は政府なりに、与党は与党なりに、与党の批判ないし反対派や野党もそれなりに、民営化の利害得失を点数付きで一覧表にし、それに懇切な解説を加えて、有権者に提示せよ――と。そうすることも政治の望ましい新たな姿だと確信する。


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2005年07月21日 18時56分23秒

国連安保理/拡大案一本化へ最大限努力を

テーマ:今日の社説


 国連安保理拡大の枠組み決議案の採択を求める日本など四カ国(G4)は、独自の決議案を提出していたアフリカ連合(AU、五十三カ国)諸国十八カ国外相と改革案一本化の作業部会を設置し、共同修正案作成に着手することになった。


拒否権凍結問題が焦点


 これにより、G4とAUは国連大使らで構成する作業部会で拒否権の取り扱い、非常任理事国の増加枠などをめぐる両者の相違点を克服するための協議を続け、二十五日までに最終的結論に達することとなった。


 G4はこの作業部会設置で集中的討議の環境を整えることで局面の打開を図ろうとしている。米国はじめ既得権死守で足並みをそろえる常任理事国の反対で窮地に立たされたG4が、アフリカ諸国の票を取り込んで決議案採択に持ち込めるか、残された時間はわずかだが、最大限の努力が必要だ。


 G4は当初、今月初旬のAU首脳会議でアフリカ諸国の支持を取り付け、決議案採択に持ち込めると予測していた。しかしこの見込みは外れ、AUが独自の決議案提出を決定したため、両案の一本化が唯一の残された道となった。


 両改革案のすり合わせの中で注目される第一の問題は、AU案が新常任理事国への拒否権付与を掲げているのに対して、G4案は十五年間の拒否権行使の凍結を主張、また非常任理事国数もG4の四カ国増に対してAUは五カ国増としていることだ。


 新常任理事国の十五年間拒否権凍結は、現常任理事国が既得権に固執して新たな拒否権付与に対して強く反発していることを考慮して外交戦略上苦心してまとめられたものだ。


 ところが一九四五年の国連発足後、そのほとんどが六〇年代以降独立して国連に加盟したAU諸国にとっては、安保理事会における拒否権の制度そのものが、大国の横暴、覇権主義の象徴と映り、この面ですべての諸国に同等の割合での拒否権を付与することが改革の本義と見られるのはある意味で当然といえよう。


 この点でG4は、AUに戦術的な共同歩調の重要性を納得させねばならない。G4としては、もしこのまま両案の一本化が成功しなければ、それは拒否権制度の弊害を永続させようとする現常任理事国の権謀術数に陥れられる愚を繰り返すことになると必死に説得せねばならない。


 この場合、例えば国連分担金の2%以下しか負担していない中国やロシアと比較し、国連組織・活動維持のために果たしてきた日独両国などの巨大な役割、また政府開発援助(ODA)での貢献などはいくら強調しても強調し過ぎることはない。カネは出すが口は全く出さないという姿勢に徹してきたわが国の外交行動も、根本的に転換せねばならない。


 非常任理事国数についてG4は、改革案の見直し条項に「十五年後に一カ国増加」との趣旨を盛り込むことを検討、実質的にAU案を受け入れる結果となることでの合意を狙っているが、この面でもG4の誠意ある説得が必要だ。



AUの団結促進が重要


 他方でAU諸国内部でのこの問題をめぐる分裂や意見の対立、G4案への態度のばらつきなども、この問題の成否にかかわる重大問題として指摘されている。その背景に拒否権を持つ現常任理事国の裏面工作が関与していることを否定できない。G4としては、それらを打破し得るようなAU諸国の立場への十分な理解と共感を持って説得に臨むことが肝要だろう。


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2005年07月21日 18時49分31秒

どうなる?中国の軍事力増強の行き先

テーマ:国際―アジア

台湾対岸にミサイル最大730基―米国防総省報告

軍事バランス、中国有利に

 【ワシントン19日早川俊行】米国防総省は十九日、「二〇〇五年版中国の軍事力に関する年次報告書」を公表した。報告書は、現在の軍拡ペースが今後も続けば、中国は「地域の確実な脅威になる」と警告するなど、米政府や議会内で強まる「対中警戒感」を色濃く反映したものになっている。

 中国は短期的には台湾の独立阻止に重点を置いており、台湾対岸に短距離弾道ミサイル六百五十―七百三十基を配備していると指摘。年間百基程度ミサイルの数を増やしているほか、射程距離や精度の向上も進めているとしている。


 こうした急速な軍拡や持続的な経済発展によって、「台湾海峡の軍事バランスは中国側に傾いている」と警鐘を鳴らしている。


 報告書はさらに、中国軍近代化の狙いは「台湾の向こうにある」と強調。台湾を支配下に置くことによって、海軍の防衛ラインを広げ、影響力の拡大を目指していると分析している。


 一方、不透明さが指摘されている中国の国防費に関しては、ロシアからの装備購入費など表に出ていない支出を加えると、実際の国防費は公表額の二―三倍、最大九百億㌦(約十兆円)に達すると推計。中国の国防費は「米国、ロシアに次いで世界第三位、アジアでは最大」としている。


 報告書はまた、近年著しく向上した中国軍の能力や装備を個条書きで列記しており、弾道ミサイルについては、今後数年以内に移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「東風(DF)31号」と「東風31号A」、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の「巨浪(JL)2号」を配備する見通しを示した。報告書の地図では、フロリダ州を除いて米本土全体が「東風31号A」の射程範囲に入っている。



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