ずいぶん前になるんやけど、楽天の説明会へ行った帰りに新幹線で読んだ小説を紹介します。
今まで競馬小説って、なんか避けてたんだけど。
第十四回すばる新人賞受賞ってことだったんで、読んでみました。
今まで、騎手自身が出した自伝的なエッセイなんかは読んでたんやけど、
小説になった途端、「競馬」っていうリアリズムが薄くなるのが嫌だった。
でも、この小説、
想像以上。
これをデビュー作で発表したという著者松樹氏には、本当に感服する。
ここまで競馬(本書では騎手)の内面に迫って書いた作品というものはかつてなく、その上、読み手を飽きさせないきちんとした文学作品に仕上げられているというのはさすがだと思う。
リアリズムを追求し過ぎると大衆ウケしない。
けれど、
エンターテイメントを盛り込み過ぎるとただの娯楽作品と化してしまう。
ここのビミョーな駆け引きをどうするか。
さながら、レース中の騎手のような心持ちだったのかもしれない。
それにしても見事な手綱捌き!いや、ペン捌きです“〆(´▽`*)
ただ、競馬を知らない人達には少し理解出来ない部分があるなーと感じたので、そこを分かりやすく書いてあればよかったかなぁとも思います。
それでも、十分読みごたえのある作品です。
特にレースシーンは必見!
競馬入門にも、イイかも?
松樹 剛史 / 集英社(2005/01)
Amazonランキング:40,277位
Amazonおすすめ度:
主なあらすじ by seligkeit
主人公の中島八弥は、少ない調教手当てでその日の生計をたてる「フリージョッキー」。
週末の乗鞍も無ければ、金も無い。なかなかの男前だが甲斐性が無く、やはり彼女もいない。
「技術を磨け。その技術で馬主から選んでもらえばいい」
兄弟子の言葉を胸に、信念を貫く八弥。そんな崖っぷちジョッキーに、オウショウ軍団期待の新馬に乗るというチャンスがやってくる・・・。
尊敬する兄弟子の失踪、同期のエリート騎手との駆け引き、一癖も二癖もある馬達との出会い、横暴な馬主との決裂。
一人のジョッキーと 一頭のサラブレッドをめぐる物語は、遂に天皇賞という大舞台へ!!
果たして ゴールの先には何が・・・!