金沢でも福光屋さんに行ってしまう女がいるかというはなしで。
いや、だってにこたまと金沢ではバーやイートインメニューが異なりますし、その他もろもろ売っているものが異なるのです。
それに、先に青森で陸奥八仙の八戸酒造さんにうかがった際に感じた、輸送ストレスのなさを福光屋さんでも感じたいと伺いました。
え?それなら近江町市場でも呑んだし、さきのお蕎麦、更科藤井さんでも呑んだじゃないかって?
そこはそれ。
おー、やはりかき氷メニューも違います。
本日は蔵に板谷杜氏がいらっしゃり、杜氏バーを体感させていただいてしまいました。
金沢鑑評会優等賞受賞記念の板谷杜氏サインボトル。
グラスに鼻を近づけただけで、わっとなる芳香。と言ってもカプカプした所謂大吟醸会の香りではなく、洋梨のコンポート、洋梨のタルトのような煮詰めた、詰まった果実の香りに、樽使いではないんでよね?と疑いたくなるバニラの香り、ブリオッシュのようなバターの香りと塩味ともなうミネラルの共存。そして余韻。
好みのブルゴーニュ白と出会った時なような、そんな感動に小躍りしたくなります。今呑んでも、熟成させても美味しい味わい。
うわー、ワイングラスでいただいたらどうなるかしら?とどぎまぎした一本。一万円とお高かったのですが、作られている数も出回るのは100本というプレミア考えると、買えば良かったと思うのでした。ワインラバーに是非呑んでいただきたいです。
意外と中華との相性がよく、ずわい蟹の酔っ払い漬けとかと酔いんですって。うわー、想像だけで涎がしたたります。
山廃純米大吟醸、初心。
金木犀や菊など黄色い花の印象、僅かに金柑、鼈甲飴、黒胡椒などのスパイスのニュアンが複雑に絡みつつ、それでいてオフフレーバーが見当たらないのがさすが。
まだまだ硬い印象で、もっと熟成ささせたいと思いつつも、チーズのたまり醤油を漬けとの相性がよく、杯が止まらぬ美味しさ。
こちらは契約栽培山田錦純米大吟醸の3年物。
ドライシェリーの味わいもありつつ、甘露の甘みがありつつ、きれがあり、、、河豚の子とあわせて本当にご機嫌で、へしこ、カラスミなんかともあわせてたまらないと思います。いやー、発酵文化万歳!
契約栽培の兵庫県山田錦の、さらに粒よりの大粒のものだけを選別して醸し、最も綺麗な中ぐみを囲ったもの。それだけでも面白いのですが、ヴィンテージにこだわり、毎年9月にヴィンテージ委員会を開催し、テイスティングして値決めするのだそうです。
古ければ高いというわけではないのです。
若けりゃいいってもんじゃない←ババアの主張なので聞き流してください。
兎にも角にも。そんな瑞秀(みずほ)の中でも出来の酔い年にだけ作られるマスターズリザーブド。
まだ少し硬く白い花のような繊細な香りでとじている印象ですが、温度が上がってくるとぐんぐんポテンシャルを感じさせ、引き締まった肉厚、しかしそれは横ではなく、縦にシャープに伸びていく旨味、香りが感じられました。あー、横にボリュームがあるお酒よりも、縦に伸びていく、縦に層がある、グラデーションがあるお酒って好きなのですよね。
うーん、スイーツメニューもニコタマと異なります。そのかわり、ニコタマには酒粕ソフトがあるんです!
そして極めつけは、貴醸酒昭和51年。わたくしよりも年上!
熟成したシェリーやタウニーポートを思わせる、とろみ、しかしべたっとした甘さではなくドライな感じも保っていつつ、リッチと言二面性。
フォアグラのキャラメリゼ、ポルチーニのリゾット、ポルチーニとブルーチーズのタリアテッレなど合わせてみたければ、フレンチトーストにトリュフ蜂蜜もよさそう!
いや~、美味しいお酒は想像力をかきたて、料理の勉強にもなると思わされた、至福の時間でした。
おっ!いつの間にすっぴんシリーズ紫蘇などがでていたんですね。
っ福光屋さんは日本酒だけでなく、化粧品、スイーツ、肴、酒器などもあるのですが、、、
さて問題です。今回酒だけではなく買ったものは何でしょう。
正解はこの写真の中にちらっと写っております。チラリズム←下ネタ、ダメ、絶対。