「水曜ミステリー劇場 酔いどれOL事件簿~卵はどこへ行った~ 第二話」




「どうしたんだ、K子君。君がこんなミスをするなんて珍しいじゃないか」


「申し訳ありません」


「いや、いいんだが。。。……大丈夫か?何か悩みがあるなら」


「実は、……いいえ、何でもありません」


「いや、でも……。そうか、わかった……」


課長、心配してくださってありがとうございます。でも、でも言えないわ……買った卵が何処へ行ったのか気になって、仕事が手に着かないだなんて。。。


あれは忘れもしない土曜日、朝一番で近所のスーパー野菜を買い、その後二子玉川まで歩き成城石井で卵を買い、エコバッグに入れたのは確か。その後再び歩いて戻り、途中のパン屋でパンを買い、エコバッグに入れ、そして丸井へ立ち寄り……トマトの缶詰を買って、日本酒を試飲して一本買い、バッグに入れたのも確か。この時点でパンがつぶれてしまいそうだったのでエコバッグから別の手提げに移し……もしかしてこの時点で詰め替えようとして、卵をどこかに置き、そして入れ忘れた?それとも、次に立ち寄ったマルエツで豆乳、醤油、キャベツと買った際に、さすがに醤油の下に卵はと入れ替えた時に?


キーボードを叩いていても、計算していても、頭の中は卵卵卵……。


帰りの電車に揺られても、卵卵卵。。。歩いている人の顔も卵に見え、電車の硝子に写った自分の顔も……湯上り剥き卵肌の桃井よ~……と独りもの真似をするK子……。


決戦の地、溝の口に降り立ち、まずはと丸井に赴き、輸入食材店のうら若い女性店員を「あの」と呼びとめ、小声で尋ねたことには、「あの、土曜日レジに忘れ物ってありませんでしたか?」


「忘れ物ですか?何でしょうか?」と問い返してきた彼女に、そうよね、尋ねるわよね……しかし声に出したくない日本語だわと思いながらも、「卵です」と小声で返すK子。忸怩たる思いが彼女の平たい胸を締め付ける。。。


「卵ですか?」


ああ、そんな大声で問い返さなくても。


「吉田さ~ん卵の忘れ物ってありませんでしたか~」

「え?卵ですか?」

「そう、卵です」

「卵はないですね~」


ああ、そんな大声で卵、卵繰り返さなくても……。ほ、ほらレジに並んでるお客さんも何事だって振り返ってみてくるじゃない。。。


「申し訳ありません、卵は届いていないようです」

「あ、そうですか。ありがとうございます」とただ恥をかいただけで何の収穫もなく、店を後にすることになり。恥をかいたわ、けれども、落ち込んでいられない……。まだやけ酒を呑むにははやいわ。。。残された最後の希望の地、マルエツまで行かなくてはならないのよと自身を奮い立たせたK子であった。



つづく……。


赤貧亭


そんなK子が使った最後の卵。


ピリ辛ひじきの卵焼き



料理名:ピリ辛ひじき入り卵焼き
作者:酔いどれんぬ

■材料(1人分)
卵 / 1個
ひじき / 大匙1杯
ラー油 / 小匙1杯
塩 / 少々
グレープシードオイル / 小匙1/2杯

■レシピを考えた人のコメント
マンネリになりがちな日々の弁当の卵焼きのバリエーション。ピリ辛ひじきがご飯をよび、……さらには酒を呼ぶ。。。お弁当のおかずにも、晩酌の供にも使える一品です。

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貴重な卵を使ったご飯もお酒もすすむ一品。


お試しあれっ。


赤貧亭


と弁当三原色の黄色を入れたので、


後は赤と青ということでカマボコとほうれん草の炒め物。



赤貧亭


そして蕗の胡麻炒めの常備菜をまぜたご飯を詰めれば、


あっという間に赤貧弁当のできあがり。。。



と作っている間も頭の中は卵のことばかり。。。


あ、いえ、K子はわたくしではありませんけどね。卵はどこへいったはフィクションです。

実在の人物、団体には関係ありません。。。


↓謎が謎を呼ぶ水曜ミステリー劇場。。。次回はいよいよ最終回。果たして卵は見つかるのか……。続きが気になる方も、どうでもいいかたもぽちっとな。



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