2009-02-07 21:00:00

エル・ハズネ(Al Khazneh)

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エル・ハズネ(Al Khazneh) シーク(Siq)を抜けると、我々は右の写真のようなエル・ハズネ(Al Khazneh)という遺跡に辿り着く。英語で言えば“Treasury”、「宝物庫」という意味だ。公式テキストにはカズネ・ファルウン(ファラオの宝物庫)という名前で紹介されている。エジプトの王ファラオの宝がここに所蔵されていると考えられため、そう名付けられたそうだ。しかし実際には宝などどこにもないし、ましてや映画「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」のような冒険が、中で待っているわけでもない。


しかしながら、それ以上の魅力がこの遺跡にはある。それは次の2点。

1.シーク(岩の裂け目)から突如現れるという、その演出性。

2.ギリシア・ローマ風の建築が岩壁に掘り込まれているという、その特異性。


まず1つ目の演出性

エル・ハズネ_0824 エル・ハズネ_0834 エル・ハズネ_0836 エル・ハズネ_0837

写真を左から右へと辿ると分かるように、シークの出口に近付くにつれ、遺跡の全体像が現れていく。そうした仕掛けが、この遺跡へと至る空間にはある。


次に、その特異性

ギリシア建築にしろ、ローマ建築にしろ、その建築は普通、柱や梁などの建材を組み上げることにより出来上がる。しかしこの建築は、そうした建材を一切使わず、むしろ岩壁から削り出されることによって出来上がっている。つまり建築の出来上がり方が通常とは逆なのだ。何もない所に建材を積み上げるという足し算の作業ではなく、はじめに岩山があって、そこから建築を掘り出していくという引き算の作業で、この遺跡は出来上がっているのである。


シークが生み出す劇的な空間と、遺跡が岩山から掘り出されたという事実。この2つが、遺跡へと人々を引きつける魅力となっているのではないだろうか。

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