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2010年04月20日(火)

偽書色々 その1 ~コンスタンティヌスの寄進状~

テーマ:歴史
一応このブログを歴史好きのカテゴリーにおいているので、歴史のことに触れてみようと思います。
ただ、通り一遍の歴史では面白くないので、偽書というものに焦点をあててみたいと思います。偽書とは、簡潔にいうと「著者や時代を偽った書」でして、古今東西、様々な偽書があり、それを信じる人が絶えません。中には明らかに偽書と知っていてそれを利用する人間もいます。
それで、偽書というものをいくつか紹介してみようと思います。

まず最初に、「中世最大の偽書」と言われる、コンスタンティヌスの寄進状をヨーロッパ史から挙げたいと思います。
これは、簡単に言うと、ローマ帝国のコンスタンティヌス大帝が、ローマ教会に帝国の西半分を寄進しましたという内容です。
コンスタンティヌス大帝と言えば、ディオクレティアヌス帝の四分統治後、帝国を再統一して首都をコンスタンティノープルに移した皇帝です。そして、なによりも、それまで迫害されていたキリスト教を公認した皇帝として、キリスト教徒には絶対的な名君でした。
ただ、この皇帝が教会に帝国の西半分を与えたかといえば、そんなことはなく、その死後も普通にその一族に帝国は継承されています。この偽書は、8世紀にローマのサン・ジョバンニ・ラテラノ寺院の聖職者が、ローマ教皇の座所になっているサン・ピエトロ寺院に対して、自寺院の優越性を示すために偽作したもののようです。

では、なぜローマ教皇はこの偽書を利用したかといえば、「当時のローマ教会は皇帝が欲しかった」の一言です。8世紀は名目上の宗主である東ローマ(ビザンツ)皇帝の力は西ヨーロッパには及ばず、教皇庁は自分たちを庇護してくれる”ローマ皇帝”が必要でした。世界を支配する”ローマ皇帝”というものは、それだけの重みがあったのです。ただ、実際には東ローマ帝国の力は、ローマ教会の縄張りである西ローマ地域には及んでいません。
そこで、フランク王国のカールに目をつけ、彼を西ローマ皇帝に戴冠させることで、自分たちで皇帝を作っちゃったのです。これがカール大帝で、このときがヨーロッパの始まりとも言われています。

この時に使われたのが、”コンスタンティヌスの寄進状”です。帝国の西半分がローマ教会に寄進されたということにしてしまえば、東の皇帝にも正統性を主張できますし、西の皇帝(フランク皇帝)に対しても、ヨーロッパの地域では皇帝は教皇の委託を受けて統治しているんだぞという、権威の優越を主張できます。この偽書は、当時の教皇庁には実に利用しやすいものだったのです。ここで教会の良心とか誠実という道徳はどうなってるの?と思う人もいるかもしれませんが、だいたい歴史とはそういうもので、あまり人に単純な良心や理想を求められないものです。

乱暴な言い方をすれば、現在のヨーロッパの成立には、一編の偽書が大きな影響を与えたとも言えます。

この”教皇の皇帝への優越”の理念が、その後の中世ヨーロッパに影響を与え、ローマ帝国の継承者を主張する神聖ローマ帝国皇帝とローマ教皇の対立である聖職叙任権闘争、イタリアのゲルフとギベリンの争いなど、ヨーロッパ国際関係にその後も重大な影響を与えることになります。

ちなみにこの寄進状に偽書の指摘がされたのは15世紀、偽書と決着がついたのは18世紀と、千年もローマ教皇庁に影響を与えた偽書でした。
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