2008年10月01日(水)

日野日出志「ショッキング劇場」

テーマ:ゑ―漫画だよーん

 昔の漫画の単行本には巻末に読者コーナーがよくあって、ファンレターが顔写真付きで載っていたりしたが、最近はやらないらしい。変な犯罪に利用されるかもしれんし、肖像権の問題とかあるし。
 ‥で思い出すのは「ひばり書房」のヒットコミックス。なんと「ゲームデンタクがあたる!」とかいって、プレゼント当選者の名前だけでなく住所・番地までが本に載っていて、さすがに子供心にミステリーだったが、ああ、あのとき応募していればそれもいい思い出になったかも。
 ひばり書房といえば、古賀新一先生森由岐子先生さがみゆき先生川島のりかず先生、そして
日野日出志先生!!

 『毒虫小僧』巻末に掲載されている、1984年7月16日号の「フロムエー」に紹介された日野日出志評を孫引きしますと、「原色から流れ出す毒々しい無邪気さというものがある。芋虫をべちょりとつぶした感触、絵の具のドロドロとした色彩。日野日出志のマンガはそんな色のクレヨンで描かれる世界のようだ。彼のマンガには表面的な都会人の感性を傷つけるだけの幼児性と完ペキなまでに洗練されたグロテスクさが共存している。‥‥日野日出志のマンガは子供と同じように愛らしく憎らしい」‥総論まさにそのとおり。


 『鬼太郎』 の臭いは、ねずみ男ねずみ男に代表される「生活の臭い」=「生の(せいの)臭い」なのに対して、こっちは「生の(ナマの)」臭い=「死に行く」臭い。その臭いには理屈はいらない。人間死ねば腐って果てるという「九相誌絵巻」かくやという世界! そのベチョベチョ感ときたら、小学生を夜、寝れなくするだけのパワーに熟れていた。ゆえに、『どろろ』 に描かれた恐怖は人間ドラマのためのオカズだったが、こっちはまさに本質的・肉感的なメインディッシュ!


 キーワードは、腐敗(生きながら腐る、死体が腐る、ドブ川や町そのものが腐る)、「成熟」する前に可能性を断たれた卵のような…それらをむさぼる蛆虫・芋虫・蚯蚓胎児の夢と、gyoroギロギロと白目ばかり大きな少年少女(白目の血管、少年のクセっ毛、少女のオカッパ)、彼らが求めるのは「能面のような」のその素顔。以上は町を主な舞台とするが、対する寒村の民話的温和な空気の裏に潜む闇の世界(つまり、普段は優しい穏やかな老人が、夜中に包丁を研いでいるイメージとでもいおうか‥)、それはまた、素朴なるもの素直なるもの、根源的童心。そうした世界の扉をわれわれに見せるためにヒーロー、ヒロインたちはときに派手やかに、ときにグロテスクに、ときに悲しく「変身」する。そして、忘れてならないのは、狂気、彼らは必ず「ひひひ」「へへへ」と笑みをもらすことを忘れない。即ち、恐怖に潜む「笑い」であったりする。だが、それらの総合の上に、ときにジワーと襲い掛かるやるせない涙!


 以下、個人的にベスト10を選出‥。ネタバレ必至。


第一位!
 蔵六は、いつか思う存分さまざまな色で絵を描いてみたいと思っていたが、頭の弱い彼にはどうすればよいのか分からなかった。彼の体にできた小さな出来物が、やがて体中に広がって、村人は奇病を恐れて蔵六を森の中の小屋に軟禁する。やがて蔵六の体からは七色の膿が噴出し、肉体をどろどろと腐らせて行くが、蔵六はこの膿をためて色とりどりの絵を描くのであった。異臭を放ち、変わり果てた姿の彼が村人の目にとまるようになると、村人総意で蔵六を殺害することを決する。ゴウゴウと吹きすさぶ雪の夜、蓑笠・仮面で変身した村人たち(その中には蔵六の実の兄もいる)は、蔵六の小屋を取り巻く‥‥!!
 キモチワルィ!っていうシーンももちろんあるんだが、これはつまりリアルな「小栗判官」だったといえなくも無い。じっさいは「らい病」者が尊崇されていなかったからこそ、ああいう伝説が生まれるのであって、ほんとうは蔵六のような運命をたどった数多くの人々があったはずなのだ。蔵六が「夢見体質」で、トンボを追っかけて何日も還らないとか、あるけれど、これも、そういう特殊な人たちが神聖視されたとする、民俗的話はあるけれども、リアルにはウザがられたのに違いないので‥。一番いいのが、村人が蔵六を殺しに行く、そのときの蓑傘装束で、一こま一こまに無表情な仮面を描いて、逆に心の内側がシンシンと伝わってくる! ここ、うまく表現できませんが、永久保存したい最高傑作。腐敗度5、変身度5、感涙度5、闇農村度5。


第二位!の中』
 交通事故で四肢を失い、言語を失い、人間的な顔さえ失った少年。いつしか父は蒸発し、母の愛と母が与えてくれる巨大な水槽に泳ぐ魚たちが彼の現実であり、夢である。よりよい生活をもとめて、母は夜の仕事をはじめる、それは母のオンナへの変身のときであった。美しくなるにしたがって、冷たくなってゆく母…ある夜、少年が目覚めると、母は紅の糸を唇から垂らして動かなくなっていた。少年は母を取り戻すための冒険に出る……
 キモチワルィ!っていうより、エッ、エッ、エッの連続。できれば目を被いたい、見てはならないものを見てしまった? 世界。『蔵六』とは逆に町を舞台とし、献身してくれる母がある、しかしヒーローには自力で生きるだけの技がない。…夢のシーンとラストシーン、少年と母の一番の幸せな時期はラストシーンに集約されている点に注目。二人の人生の最高の幸福な時が、実はもっとも悲惨に見える時期でもあるという点、そこにはたしかに掛け値なしの『愛』があったのではないか……。腐敗、っていうかグロ度5、変身度5、感涙度5、町の孤独度4


第三位!い花』
 鉄道沿線の個人農園「美花園」を営む、天才的園芸芸術家。彼は花々を愛してやまない。狂的なほどに…彼の願望は、いつも訪れてくれる和装の美女(お花の師匠)をテーマに作品を創ること…桜舞い散る日、その共演は実行された。切り刻まれ・搾り取られ、かなしいナレノハテまで利用され、美女は最高の花花へと生まれ変わる。しかし男にはどんな名声も大金も関係なかった。そしてまた、一人の乙女が花を買い求めにやってくる。
 キモチワルィ!っていうより、ちょっと美を感じてしまう自分が怖い。おそらく「宮崎事件」で問題になったビデオ「ギニーピッグ」のスナッフフィルム的映像のモトネタはこの作品。いや、ストーリーはつまらないし、主人公の造詣もイマイチなんだけど、全体的にキレイな感じがしちゃうんだ。「ゲイジュツはバクハツだ!」っていうけれども、ホントウに芸術的なるもの・美的なるものっていうのは、狂気やグロテスクと紙一重なんだなあ…神と妖怪がじつは同じものの表裏であるように? グロ度5、変身度4、秘密美度4、狂気度5


第四位!

 何をやってもビリ・ドジ・ノロの三平。父に叱られ・母に呆れられ・兄に蔑まれ・妹だけは同情してくれるが、学校でもイジメられっこ。彼の友達はこっそり飼っている動物たち。とくに芋虫毛虫が大好きで、ときどき学校へもって行って大騒ぎになることも。ある日、見たことない毒虫に刺された傷が悪化、体中が膿み爛れ、やがて手足が溶けて落ち…爽やかな気持ちで目覚めた朝、三平は一匹の巨大なイモ虫になっていた。マンホールに潜みながら、悠々自適な生活を始めた三平は、やがて自分に強力な毒針があることに気づき、自分をいじめた連中に復讐を開始、やがて殺しの快楽に目覚め、やさしい人間の心と記憶を失ってゆく…

…。
 グレゴリー・ザムザのあれを、別の境遇の・それも思慮の浅いコドモがやったらどうなるか、というだけにとどまらないのは、随所にある笑いの要素。泡噴く先生、母のもらいゲロ、頭からゲロ。極めつけはものすごくいいシーンなのにそのBGMが「ゆ~らり、ゆ~らり、どんぶらこ、どんぶらこ」。ホラー映画なんかでも、怖いんだけど笑えるというシーンはよくある。日常の何気ない平和な笑いと、非日常な恐怖が共生するというのはよく見出される。実は日野日出志はもとは赤塚不二夫のようなギャグ漫画家になりたかったんだという。「おかしなおかしなプロダクション」とか「狂人日記」とかのイカレ過ぎた作品があるのはそのせいか。狂気は恐怖への入り口である。しかし狂気は笑いへの入り口でもある。すなわちドラマチックへの入り口である。ドラマチックとは感情が揺さぶられること=魂振。すれば毒虫小僧はカフカというより、神話の世界へと肉薄しているのだ。グロ度4、変身度5、笑い度4、感涙度4。


第五位!

 雪の満州、ソ連兵に追われて逃げ惑い自決する人々の群の中で誕生したその瞬間より、この世の地獄を見続けた男。極道の祖父、屠殺場の父、心を失った母、荒れまくり肉塊と化した弟、亡者相手の果てしない饗宴を繰り替えす妻、カラスの卵から胎児を出してそれを奪い合う我が子たち…狂気の絵師は精神とその身を文字通りに削り、その人生を巨大な地獄絵にしたててゆく…

 作者の実人生そのものではないものの、かなりな部分でモデルとなっている。作者はこの作品で「引退」するつもりで描いたのだという。その迫真さは純文学的でさえあるのだ。グロ度4、血の海度4、人生いろいろ度4、衝撃度4。


第六位!赤い

 少年の暮らすその屋敷は、あまりにも広大で、少年じしんその全貌はあきらかでない。不思議な瘤をもち、サディスティックな母の療治にもだえる祖父、老鶏と化した祖母と、その祖母に心酔する父。夜な夜な謎の赤い蛇とたわむれる姉。そして、けして近づいてはならないという開かずの間。果たしてこの奇妙な一家の住む屋敷にはどんな秘密が隠されているのか…

 『地獄変』の姉妹編ともいうべき作者引退覚悟作品という。全体的にすさまじくエロチックなのである。日野作品全体には母胎回帰を思わせつつ、じつはエディプス・コンプレックスであるというテーマが潜んでいるとは清水正氏の批評だが(『日野日出志を読む』D文学研究会)、ここに登場する蛇とはまさに、少年の内に潜む、男女の別ない幼少期に襲い掛かる「男性性」の目覚めを象徴しているかのようである。少年が悪夢から覚めて、また普通の日常が繰り返される。しかし、それは単なる反復ではない。それは、もがき苦しみつつ出口を求める旅なのである。グロ度4、異界度4、エロ度4、完成度3。


第七位!『はつかねずみ

 不気味なペット屋から買った一匹のはつかねずみが、やがて成長するにしたがって、少年一家を恐怖と狂気のどん底におとしいれる動物パニック。赤ん坊の腕がブチッ、ギャーとなるところは目を覆いたくなる。

 兄妹の入浴シーンや父母の晩酌シーンなど、ストーリの本筋と関係ないところで絵が印象的。動物パニックものは、蝶(芋虫)、セミ、ガマ…と描いているが、この話がいちばん怖い。もうネズミは飼えません。ゲログロ度4、残虐度4、布団度3、ヒヒヒ度3(なんだこの数字)


第八位!『い世界

 出稼ぎにでたまま帰らぬ父。母も町の店へでるようになり、少女・ユキはおばあちゃんと二人暮らし。おばあちゃんの語る物語と、棄てられた雛人形たちが遊びあいての日々。ある大雪の夜、おばあちゃんが動かなくなる。そして少女も飢えたネズミの群に襲われ痛みも苦しみもない白い世界へと旅立つのだった…。

 民話風ののどかな世界にかならずついてまわる現実という名の暗黒。しかしそれが黒ではなく、あくまでも「白」で表されるのがいい。すさまじい静寂! 日野漫画は血と狂気の赤に対して、雪と死の白の世界があるのだ(あとおまけに腐乱したドブ川の七色)。グロ度1、田舎度5、カワイソウ度5、静寂度4。


第九位!『恐怖のモンスター』三部作

 腐乱犬酒多飲(ふらんけんしゅたいん)博士が深海魚の死体からつくった人工生命体。醜い己の姿を呪い、人々を襲い、巨大化して東京タワーを破壊し、日本を廃墟に変えた! その壮絶な最期……、そして、だれもがその記憶を忘れたころ、海辺の狂女が赤ん坊を拾って育てた。あれは、まさかあのモンスター?「でました!」

 「ペケ」という耳慣れない雑誌に連載された、これもたしかに迷作。作中人物はみなマジメなのだが、不条理な設定や場面場面、台詞回し、パロディと笑いがいっぱい。しかも最後はキッチリ泣かせてくれる。グロ度3、ギャグ度4、感涙度4、わかめの味噌汁度3。


第十位!『左ん手(ゆんで)

 D51の模型にあこがれる少年、その渇望が彼の左手に不思議な現象を起こさせる。きがつくと左手に何かを握っている(ちょっと図柄がエッチ)。お店の商品(万引き)、母さんのおっぱい(チカン(?))、そして左手の握った石は男の子の額をかち割る! 少年は左手を始末するため、踏み切りに寝転んだ!!

 ‥冷静に考えると、都会の線路にデゴイチが走っているはずはないのだが、読んでいる最中ぜんぜん気づかない。それくらいクライマックスのズンズンとした盛り上がり方はスンバラシイ! 緊迫度5、夢落ち度3、うう~左手があ~度2、たいへんだ泥棒だよぉ!度3。 


別枠! 

 暑い、とにかく暑い。茶店でスイカを食い損ねた侍が、怒りで暴れまくり、成敗される、そしてようやく涼を得る…デビュー作。

 いわゆる「不思議なこと」ではないので別枠にしたが、暑さがジワジワ、カーとつたわってくるみごとな筆さばき。じつはこれが一番好きだったりする。


 そういうわけで、日野日出志作品ははっきりいってグロキモゲロなのであまり万人にお勧めできる代物ではないが「芸術性」「テーマ性」はとても高いと個人的には思っているので、もっと普通に本屋さんにあってほしいとおもうのだった。ボクが所有する本の大半(廣済堂とかのも)もう赤茶けてしまったし、それどころか、おそらく鼻くそほじながら読んでてたらした鼻血の染みとか、ページの間に干からびてるゴキブリとか…あ、でも、そのような具合が、らしいといえばらしいのであるが。


その他 ひばり書房・ヒットコミックス「ショッキング劇場」シリーズとしての所収作品一覧!

と思ったら…

あれ?『地獄の子守唄』は【ショッキング劇場】って書いてないや…

でも、日野日出志作品でひばり書房の最初を飾った作品集だから特別に…


★『地獄の子守唄』

 「蝶の家」(1970年「週刊少年サンデー」)

 「七色の毒蜘蛛」(1971年「週刊少年サンデー」)

 「白い世界」(1971年「週刊少年サンデー」)

 「博士の地下室」(1970年「少年画報」)

 「どろ人形」(1968年「ガロ」(新人賞))

 「地獄の子守唄」(1970年「少年画報」)

 ※その後の作品の原型となるような【プロト】日野日出志的な処女作品集。「どろ人形」は文明・公害への批判作品。「地獄の子守唄」は読後感最悪、読まないように!


★『蔵六の奇病』

 「蔵六の奇病」(1970年「少年画報」)

 「水の中」(1970年「少年画報」)

 「はつかねずみ」(1970年「少年画報」)

 「百貫目」(1970年「少年画報」)

 ※これはひばり書房でなくても最近の本でも読める。とにかくこれが代表の一冊。「百貫目」は人肉食いの話だが愛と感動の兄弟物語。


★『幻色の孤島』(=『ぼくらの先生)

 「ぼくらの先生」(1972年「別冊少年チャンピオン」

 「おーい、ナマズくん」(1972年「週刊少年キング」)

 「かわいい少女」(1972年「週刊少年キング」)

 「幻色の孤島」(1971年「週刊少年キング」)

 「つめたい汗」(1967年「COM」10月号・デビュー作)

 「猟人」(1970年「少年画報」

 「人魚」(1971年「別冊少年キング」)

 ※どういうわけか、ボクの所有するやつは表紙は『幻色…』だが、中身は『ぼくらの…』になっている。表題作は異世界モノでとても気味悪いがオチがいまいち。「猟人」の絵柄がスキ。


★『わたしの赤ちゃん』

 「わたしの赤ちゃん」(1973年「週刊少年キング」)

 「赤い花」(1972年「COM」)

 「まりつき少女」(1974年「週刊少年キング」)

 「元日の朝」(1974年「週刊少年キング」)

 「おかしなおかしなプロダクション」(1973年「週刊少年キング」

 「水色の部屋」(1972年「ヤングコミック」)

 ※表題作はおとなしいデビルマンみたいなネタ。作者はもとは赤塚風ギャグ漫画家を目指していたという。「おかしな…」はそんな不条理ギャグだが、やりすぎ。


★『毒虫小僧』


 ※1975年、書き下ろし


★『まだらの卵』

 「ウロコのない魚」(1975年「少年キング」)

 「セミの森」(1975年「少年アクション」)

 「マネキンの部屋」(1975年「少年アクション」)

 「地獄へのエレベーター」(1975年「少年アクション」)

 「がま」(1974年「少年チャンピオン」)

 「ともだち」(1975年「少年アクション」)

 「狂気の宿」(1975年「少年アクション」)

 「まだらの卵」(1975年「少年アクション」)

 ※暑いしクーラーも故障しているから、床屋が狂ったぞー内臓も飛び出してるぞおー……ひー、どうして!?…など、不条理というかナンデ?という理由のわからない恐怖現象を扱った作品が多い。


★『地獄小僧』

 「地獄小僧」((1976年「少年キング」)

 ※「円間羅雪」博士の子供が血の呪いで蘇った怪奇・新ヒーロー。まったくユメも希望もない、墓場鬼太郎をもっと陰湿にしたかんじの話。


★『恐怖列車』〔地獄小僧は1979年版に掲載〕)

 「恐怖列車」(1976年「少年アクション」)

 「狂人時代」(1975年「少年キング」)

 「地獄小僧(雪少女編)」(1976年「少年キング」)

 ※表題はやや冗長で…途中で飽きた。「狂人時代」は自伝ものだがわけがわからん。地獄小僧はどろろんえん魔くんのような役割を担うことになるがそこで未完。この一冊は、正直あまりおもしろくない。


★『恐怖のモンスター』

 「恐怖のモンスター」三部作(1978年「ペケ」)

 「左ん手」(1978年「OUT増刊」)

 「鶴が翔んだ日」(1978年「ペケ」)

 「山鬼ごんごろ」(1977年「少年キング」)

 ※前半二作がSF・グロ・笑いと日常の緊迫感。後半は田舎と民話でともにやるせなさいっぱいの感涙作。『蔵六』とならぶ傑作選と思う。


★『地獄変』

 ※1982年書き下ろし


★『赤い蛇』

 ※1983年書き下ろし


……以下の本は…あんまりいい印象がなくて、「まんだら」とか「魔子」とかと一緒に買ってすぐに売ってしまった(引越しで整理せねばならなかったのだ!)。今、買えなくなってモーレツに後悔している。探さねば!


★『恐怖!ブタの町』

 ※1983年書き下ろし。謎の集団によって人々がブタに変えられてゆく、という寓意と切迫感にあふれる話…でもなんか冗長だった気もする。


★『呪われた赤ん坊が』

 ※1982年書き下ろしの広済堂刊「恐怖・地獄少女」と同じ。哀愁のゾンビもの。なんかなんにも救いがなくて気分がのらなかった気がする。


★『怪奇!死肉の男』

 ※1986年書き下ろし。生きながら腐ってゆく男の彷徨の物語。これは、いきおいでダンボールに入れてしまった。けっこうおもしろかった気がする。


…ひばり書房ではこのあと「地獄の絵草紙」シリーズとして各作品をシャッフル再構成(それまでの未収録作なども含め)したのを出したらしいが、そんなの知らなかった。また伝説の未完作『太陽伝』も、最初はひばり書房ヒットコミックスだったらしいのだが、未見なので省いた。

コメント

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1 ■赤い花

いまだに読むと総毛立ちます
でも読んじゃいますね

2 ■水の中

カラー二色刷りの毒々しい緑色の色使いが秀逸ですね。雰囲気も抜群。自分も好きです。

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