December 04, 2004

犬小屋

テーマ:POEM
鎖につながれた犬
犬小屋を飛び出ても
街角でぶつかった犬と吠えあって
街角でぶつかった犬と快楽を燃やし
そしてまた
逃げ出した道を辿り 犬小屋に戻る
首の鎖の跡も
気にならなくなった
今夜は とても落ち着くな
僕の犬小屋

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December 04, 2004

テーマ:POEM
魚になってゆく
今年の夏は
もっとも 魚に近づいている
人魚のように
陸にも上がれず
感情も持たず
痛点もない
むしろ 魚になってゆく
止まると呼吸できない魚のように
ただ 泳いでいる
時間の中を
カレンダーの日付の桝目をくぐるようにして
地上にも上がれず
人魚の歌声も持たずに
生きているだけの
魚になってゆく
感情を
呼び起こすスイッチは
どんなに 手探りしても もうない
魚になってゆく
泳ぐことに 今日も 意思はない

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December 03, 2004

テーマ:POEM
朝陽なんて
求めちゃいないんだ
何故こうも今日を照らす

夕陽なんて
望んじゃいないんだ
何故こうも君を照らす

朝陽の生まれた場所で
今見た夢をなぞってしゃがみ込んでいれば
希望が溶かされていく
まどろみと引き換えに

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December 03, 2004

秋を待つ

テーマ:POEM


この街の夜は当たり前のように星もない

ファミレスで目の前にポンと出る生水みたいな夜空

半袖が涼しいと肌を擦りながら

窮屈なサンダルで傷だらけの

足を休ませ

傍らで

老人が両手の中にラジオを包み

皺だらけの手を広げると

歓談する声が聴こえ

手を閉じると

また夜の街は静寂

老人は小鳥のように慈しみ

ラジオを手の中で

あけたり

とじたり

繰り返す

遠くで若者たちが棒きれ持って

車を叩いたり車道に出て暴れている

大分遅れてサイレン鳴らして警察が来る

「何やってるんだ、夏ならもう去っちまったよ」

こんな街にも季節は来て

こんな街にも季節は去る

ねえ、もうすぐ秋が帰って来るね

隣の老人は

わたしなんて気も留めず

ラジオを慈しむ

手の中で

あけたり

とじたり

秋が帰って来るんだよ

ねえ、秋が帰って来るんだってば

今年はどんな服で出迎えようか

どんな帽子を被ってようか

老人は

それでもラジオを慈しむ

こんなあり合わせの夜空の下の

大きな街にも

秋を待つ

ちいさなちいさな

わたしと老人


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November 21, 2004

布団

テーマ:ESSAY

夏がけと、シーツを新調しました。
ぐっすり眠れそう。

昔、ある俳優さんと付き合っていた女優さんが、
ゴミの日に布団を全部、マンションのゴミ捨て場に出していて
だからあの二人は別れたんだと報じていた。
捨てられた丸めてある布団の写真まで掲載されていた。
わたしはこの記事を書いたのは女性だろうなぁ、と思った。
そしてその俳優さんのカップルは、その後本当に別離が報じられた。

確かに女性ってそういうところに潔癖なのだと思う。
わたしも、昔、相手の部屋の布団が
わたしと付き合うちょっと前まで付き合っていた女性の匂いがついているみたいで
布団こそ変えられなかったけれど、
掛け布団カバーとシーツを
全部自分で買ったライトブルーのそれに交換したことがある。
今思えば、その人のこと、本当に好きだったんだろうな。
今はもう、自分の布団ですら、さして気にならなくなった。
もう、そんな風に
布団を変えたいくらい潔癖な女の子みたいな気持ちになることは
悲しいけど、ないのかもしれない。
なんて思いながら
肌触りのサラリとした夏がけを、スーパーから部屋まで運んできた。
子供の頃、お風呂上りにつけたべビーパウダーみたいに心地よい。
一人きりの部屋、一人きりの体温で、一人きりの匂い。
わたしのシャンプーと、
あまり知られてないブランドの香水の残り香。
他は何もない。
この布団の中は、自分だけが生きている匂い。



(2004.5.10)

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