任天堂IR: 2014年Q4。 QoL!QoL! | みらいマニアックス !

任天堂IR: 2014年Q4。 QoL!QoL!

経営方針説明会の質疑応答を、みらい的に超サマリー。

毎度のことではあるが、これは本ブログの理解した内容だ。
任天堂のコメントを正確に確認したい向きは、公式を参照することを推奨する。
(http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/140508qa/index.html)


Q1:Wii U予想は360万台。在庫/生産台数は。逆ザヤはあるか。牽引すべきソフトは。
A:在庫は360万台未満。在庫の逆ザヤは前期に処理済。マリカスマブラ以外にE3で隠しタマを発表。

Q2-1:来期・再来期の業績目処は。QoLの業績への影響は。
A:来期には好転せず。再来期にはQoLが貢献し「任天堂らしい収益」が出せる。

Q2-2:投資の優先順位は。
A:キャラクターIP、QoL、モバイル活用。QoLは再来期から、スマートデバイスは今期から成果。

Q3:新ハードは何時出るか。
A:公開できない。

Q4:中長期的な戦略をワンフレーズで。
A:QoL。アカウントとモバイル等との連携。

Q5:組織改革は。
A:(携帯・据置)統合開発本部の設立。ビジネス開発室設立。QoLやモバイル対応のため。

Q6:今後のゲームビジネスの業績の見込みは。
A:わからない。だがこれは娯楽ビジネスの宿命。

Q7:中国や新興国市場への進出は。
A:新興国は二次市場として既に活動している。本格的な進出は、中国含め決まっていない。

Q8:Wii Uと3DSのピークアウトへの対応。
A:3DSは勢いを取り戻すよう務める。Wii Uは売上増よりも収支均衡を重視。



みらい的コメント:


決算説明会は、QOL!QOL!と大いに盛り上がっていた模様。


一方で、ゲーム事業については臭いものにフタをしたような答え。

Wii Uと3DSではもはや挽回しようがないのは素人目にも明らかだが、任天堂自身もだいぶサジを投げた格好。マリカスマブラを投入してようやく、ギリギリの低空飛行をなんとか続けられるかどうか、という極めて厳しい台所事情が伺える。

こうして見ると、思いつきであれなんであれ、QoLとでも唱えておかなくてはもはやどうにも収まりが付かなかったことがしみじみ分かる。もう何でもアリだ。


ゲーム事業関連では、Q1がなかなか興味深い回答。

収益インパクトという観点から申し上げますと、360万台を販売するためには、今ある在庫以上に多少は生産しないといけないのですが、ハードの逆ざや、すなわち生産コストの方が販売価格よりも高くなっている分については、既に前期の決算で会計処理をしてあります


要するにこういうことかと。

1.Wii Uの在庫は360万台(未満)程度にまで積みあがっている。既に生産もしていない
2.この在庫(360万台未満分)の逆ザヤは前期に棚卸損を出してトントンにしてある
3.よってこの在庫を出荷していく分には損益的にはプラマイゼロ

…もしも爆売れしたらまた逆ザヤになるのだろうか。
何万台とか何十万台とかのロットだと、原価がグッと高止まりしそうだが。

Wii Uのフェードアウトモードへの移行が次第に鮮明に。来期には次世代機を発表?
U2とか、ちょっとカッコいい名前だと個人的には思うがどうか。