前を見ようと

決意新たに進もうとした2月

 

そうは言っても

どこかで不安は

あったのかもしれない。

 

一年で一番孤独を感じる日

自分の誕生日が近づくにつれ

子どもの頃から痛切に求めていた

”愛が欲しい”

その想いがこみ上げて来る。

 

 

2月12日

25歳になるその日

 

私はKくんから

連絡が来るものと思っていた。

 

私の誕生日の約3週間前に

Kくんの誕生日があり

この数年

毎年『おめでとう』と

電話をしていたし

この年も当然のようにしていたから

 

この日私は

Kくんからの連絡が来るものと

ずっと思っていた。

 

 

そんな夜

『おめでとう』の電話が来たのは

一緒に住もうと話をしていた

Kくんからではなく

20歳の頃にナンバー1で働いていた

キャバクラ時代のお客さんHくんだった。

 

お店を辞めても

男友達のように

仲良く食事やドライブに行けるような

元お客さんが数人いて

Hくんはそのひとりだった。

 

しばらく会っていなかったけれど

『お誕生日おめでとう』と

久しぶりに電話をくれたことが

ただただ嬉しくて

近々久しぶりに会おうと

そんな会話で電話を切った。

 

 

結局その日

Kくんから電話はなく

数日後部屋のことで

普通に電話がかかってきただけだった。

 

 

子どもの頃から

誕生日だけは

人一倍大切にしていた私。

 

幸せな誕生日は

パパもママもいてお祝いしてくれた

4歳のお誕生日が最後で

その後誕生日に幸せな想い出なんて

何一つなかったけれど

心のどこかでいつも

自分が生まれた誕生日を

私は何よりも大切に思っていた。

 

 

だからこそ

 

”私を大切に想ってくれてるなら

誕生日はお祝いしてくれるもの”と

 

誕生日というものが私にとって

をはかる大きな指針にもなっていた。

 

 

だけど同時に

 

”誕生日は、親でもろくにお祝いしてくれないもの”

”私を愛してないからお祝いしてもらえないもの”

 

と、そんな風にさえ思っていたのだ。

 

 

”死んじゃおうかな・・・”

なんて思う時も

「次の誕生日の日に死のう」と

よく考えていたものだった。

 

それくらい

私にとって誕生日というものは

自分にとっても

誰かにとっても

大切なものだった。

 

 

数日後連絡がきたKくんに対し

私は普通に話しながらも

心の中で

”この人は本当に私を想ってないんだ・・・”

と、私の中でKくんに抱き始めていた

信頼感と安心感

そして一緒に住むという気持ちが

泡のように消えていくのを感じた。

 

 

”一緒になんか住めない”

”誕生日を忘れちゃうなんて、愛されてなんかない”

 

そして私はその日から

Kくんと連絡をとることをやめてしまった。

 

電話も出ず

その気持ちを伝えることもせず

そのまま連絡をとることを

一切やめた。

 

 

今思えば

そんなことで愛をジャッジし

そんなことで付き合うことを

やめてしまった選択は

間違いだと分かる。

 

事実、その後

”あの時もしKくんと住んでいたら

どうなってただろう・・・”

そんなことを何度も考えたりもした。

 

 

だけど

”部屋はこれから急いで探せばいいや”

”寮つきの仕事を探せば、家も仕事も見つかるはず”

そう思った私は

求人誌で社宅がついてる仕事を

片っ端から探し始め

自力で人生を進める選択をした。

 

 

そして見つけた新宿での受付の仕事。

 

社宅がある仕事は

パチンコ屋さんくらいしかなかった中で

ようやく見つけた

スクールの受付の仕事だった。

 

私はすぐさま電話をし応募をした。

 

 

面接に行くと

そこは新宿のビルの中でも

新しい綺麗な高層ビルで

眺めもいい広いフロアに

PCと英会話のスクールを運営する

素敵な会社だった。

 

面接で落ちたことの無い私は

いつものように

元気よく自分をアピールした。

 

見るからにキャリアウーマンの

素敵な管理職の上司が面接をしてくれた。

 

 

今となっては

何を話したか覚えてないが

この頃マーフィーを愛読していた私は

面接前にとってもポジティブな

イメトレをしながら臨んだのを覚えている。

 

そして2度の面接を終え

私は無事に採用となった。

 

 

素敵な職場での新しい仕事。

 

そして、社宅も都内にある

某〇〇パレスを選んで住むことができるという

とってもとっても有り難い条件。

 

地元に帰ることもできたが

私は、この時住んでいた国立という街を

離れない選択をした。

 

そして今の社宅からほど近い

同じ国立にある

〇〇パレスに引っ越すことが決まった。

 

広々と寝ることができる

ロフトのついた部屋で

お給料から家賃を引かれる形で

すぐに住むことができて

私は、自分の運の良さを実感した。

 

入社し、研修が始まり

引っ越しも無事に終わり

公私ともに新しい人生

がスタートしたのだ。

 

 

そんな中、誕生日に電話をくれたHくんと

久しぶりに食事に出かけることになった。

 

タイプでも全然ないけど

20歳の頃に働いてたお店に

来てくれてた元お客さんで

私がお店を辞めた後も

たまに「元気〜?」なんて電話すると

変わらず喜んでくれて

この5年ずっと想ってくれてる

温厚な4つ年上の人だった。

 

特に話が盛り上がることもなく

そもそもタイプでも全然ないのだけれど

ワガママが言える元お客さん。

 

ただ私の話を飲みながら聞いてくれて

好きな焼肉に連れてってくれる

そんな人。

 

だけど、この時の私は

新しい人生をひとりで楽しみながらも

もしかしたら多少なりとも

不安があったのかもしれない。

 

仕事帰りにHくんと

頻繁に電話するようになり

今までにない

仲の良い関係が続いた。

 

Hくんも車で1時間以上かけて

私を送ってくれたりして

マメに色々やってくれることが増えた。

 

好きになったわけではなかったが

充実してる日々の中の

ちょっぴり淋しい心の隙間に

すぅーっと入ってきたような

そんな感じだった。

 

 

公私ともに充実しながら過ごし始め

1ヶ月が経った頃

私は初めてHくんの自宅にお邪魔することになった。

 

私が肩こり持ちだと話したら

Hくんはマッサージが得意だと

喜んで私の肩をマッサージし始めた。

 

「沙織ちゃんがウチにいるなんて夢みたい。

沙織ちゃんと付き合ったら、毎日こうして

肩をマッサージしてあげるのに」

 

それはそれは嬉しそうに言った。

 

 

 

”こういう人と結婚したら幸せになるのかな・・・”

 

 

今まで、好きになった人としか

付き合ってこなかったけれど

こんな風に想われながら付き合って

結婚とかした方が

女は幸せになれるのかな?なんて

そんな風に初めて思った瞬間だった。

 

すごい好きとか

会いたい!とか

そういう感情は

ほとんどなかったけれど

私は思いきって

Hくんと付き合うことにしてみた。

 

 

 

こんな優しさは

長くは続かないって

知る由もなく・・・

 

 

 

 

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信頼している大切な男友達である

Kくんと一緒に住むことに
イヤという気持ちはもちろん無いものの
16歳で出逢ってから8年間
ずっとそれまで良い男友達だったから
そんな風になることに
何とも言えない戸惑いがあったのは事実だった。


お店が閉店となり

社宅を出るまでの2ヶ月間
私はKくんのおかげで

家がまた無くなるという

行き場のない不安に襲われることなく
次の仕事を見つけるために

少しずつ動き出した。

 

久しぶりに地元の友人や

懐かしい知人とも電話したり
そんな余裕を持てたのも

Kくんのおかげだったのだと思う。
 

 

そんなある日

私は大阪から久しぶりに出てきた部長に

話があると呼び出された。

 

相変わらず関西人の貫禄のある部長。

 

だけど、その貫禄は

ずっと夜の仕事をしてきた私には

懐かしささえ感じる

男らしさでもあった。

 

聞けば、東京のショップ閉店後

若いスタッフたちは

早速関西の店で頑張ってるという。

 

「また関東に店を出すんやけど、

城戸、お前また働かないか?」

 

一瞬、ん???とクエスチョンだった。

 

新しいお店で働くためには

”関西の他店にしばらく転勤する”

という条件があったはずで

だから若いスタッフは関西まで行っているのに・・・

 

「あいつらも頑張ってるけど、

城戸には居て欲しいと思ってな」

 

「東京が分かる奴で、

任せられるリーダーが必要だと思ってる」

 

そんな風に

私を買って下さってたことに

私は今まで感じたことの無い

自信を感じた。

 

昼間の仕事で

自分が認められたことに

誇りさえ感じたのだ。

 

 

「わかりました!やらせて頂く方向で考えます」

 

 

「頼むな、前向きに考えてくれ」

 

そんな部長との久方ぶりの再会に

帰り道、私は心が温かくなった。

 

 

”仕事をこのまま続けて

社宅はいずれにしても出るとして

Kくんと暮らすか♪”

 

公私ともに充実した生活が目の前に広がって

私は満足感でいっぱいだった。

 

 

そんな数日後

後輩だった若いスタッフ2人に

話したいことがあると連絡が来た。

 

関西から一時的に帰京していた2人は

真剣な顔をして私に言ってきた。

 

 

「部長から話を聞きました。

会社に残るよう言われたんですよね?」

 

私が頷くと

2人は重い口を開くように私に言った。

 

「ズルいです・・・」

 

「私たちは会社に残るために

行きたくない関西まで行ったのに

城戸さんはそれをしないで

会社に残れるなんてズルい」

 

 

私は言葉が出なかった。

 

 

当時、公私ともに

可愛がっていた2人から

それを聞かされ

一瞬戸惑った。

 

「でもね、これは私がお願いしたことではなくて

部長から頼まれて・・・」

 

 

「わかってます、でもズルいです」

 

 

私の中で

ぷっつりと糸が切れた気がした。

 

諦めでもなんでもなく

ぷっつりと

ただ何かが切れた。

 

 

「わかった。戻らないから安心して。

2人とも頑張るんだよ」

 

私は精一杯の笑顔と

自分の中の冷静さを絞り出して

席を立った。

 

 

帰り際

なんとなくだが2人の顔から

これでよかったのか・・・

というような

申し訳無さそうな何かを

感じた気がした。

 

 

 

「また仕事探すか・・・」

 

その後、部長に連絡し

辞退する意向を伝えた。

 

驚いた部長が後日

慌てて私に会いにきた。

 

「城戸を必要なのは会社や。

あいつらには関係ない。

会社が必要だって言ってるんやから

関係ないやろ」

 

 

有り難くてたまらない気持ちは

山ほどあったが

私の中ではすでに

もう決めてしまった

終わった話になっていた。

 

きっと、彼女たちから

あんな風に言われたことが

もうモチベーションを取り返せないくらい

ショックだったのだと思う。

 

「本当にありがたいです。

だけど、私が残れば

彼女たちの仕事の士気が

下がることになります。

私がこのまま辞めることが

一番平和な選択だと思います。

申し訳ありません・・・」

 

残念そうな部長の顔を見ながら

”ここまで認めて下さったことだけでも充分だ”と

私は、自分で自分に言い聞かせた。

 

 

社宅を出るまで

あと1ヶ月半

仕事を見つけて

Kくんと住む準備をしよう

 

そんな風に

前を見ようとした2月

 

 

私が一年で一番

孤独を感じる日

 

私が一年で一番

自分が生まれたことを

淋しく憂う日

 

 

間もなく

25歳になる誕生日が

近づいていた

 

 

 

 

 

 

 

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「あんな風になりたい」
「あんな風になれたらいいな」

誰でも憧れの人や
理想像はあるはず


でも、理想が高かったり自分に自信がないと
とても遠く感じて「私には無理だ」と思ってしまうもの



「もっと仕事をバリバリこなせる自分になりたい」
「もっと女らしく綺麗になりたい」
「もっと稼いで色んな人から憧れられるようになりたい」
「素敵な恋人と幸せになりたい」


色んな理想や憧れが誰でもあるけれど
つい自分には無理だと諦めてしまうこともあります



でも、人は誰でもなりたい自分になっていい


人は誰でもなりたい自分になっていいし
なりたい自分にしかなれないもの



「こんな自分イヤだ。。。」と思っていても
実はそれも自分で選んでなっているもの



無意識にイヤだと思う
「こんな自分」を選んでいるということ


逆を言えば
なりたい自分にもいくらでもなれるということです




なりたい自分に制限をかけているのも
限界をつけているのも全て自分自身


「あんな風になりたい」と思う人がいたら
それは自分もなれるということ



自分自身に制限や限界をつけないで
「自分はなりたい自分になっていい」って
いつでも自分に許可をしてあげて



自分の可能性を自分で閉じ込めてしまわずに



なりたい自分になっていい

なりたいあなたになっていい








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